新型コロナの影響~ひきこもり
先月配信されてきた保健指導リソースガイドに気になる記事が数件あったので取り上げてみます。まずは、これ(2020/9/29配信)
<【新型コロナ】「ひきこもり」が世界的に急増 オンラインには社会的関係を損なう危険性も>
”新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックのために、各国の都市でロックダウンが行われた影響で、世界的に「ひきこもり」が急増している可能性があることが、名古屋大学などの研究で明らかになった。”
もともと、社会とのつながりを遮断して家の中で日常の大半を送る『ひきこもり』は平成になったころから増えてきており、世界的な広がりの中で、”「Hikikomori(ひきこもり)」は国際語になった”というのは、恐ろしい現実。結局、世の中が便利になり、通信機能やインターネット環境が飛躍的に発達した結果、周りの社会と接しなくても困らない社会が生まれてしまったということでしょうか。さらに、人と接して心身ともに傷つけられることへの対処の方法も学習しないまま勝手に大人になり、現在の”個人尊重”のコミュニティは、お節介して社会に戻すのではなく、すぐさま切り捨てて「勝手にどうぞ」的な方法を取ってしまうようになりました。子どもの頃からそれなりのトラウマや挫折を経験しながらもこうやって社会人として生きていけている自分は、すべて周りの人たちのおかげなのだろうと思います。
そんな中で、今年の世界的なコロナ禍は「ひきこもり」に完全なる市民権を与えました(むしろこっちが多数派になろうとしています)。ロックダウンを解除したり、自粛宣言を解除したりしたところで、真に受けて動き回った輩のせいで再度感染拡大が爆発するという現象を何度も経験してしまえば、そして宅配やテイクアウトのシステムが今まで使ったこともなかった老若男女までに普及してしまった今となっては、外に出ないのが一番安全な生き方だと、わたしも確かに思います。
でも、30年来の社会問題だった「ひきこもり」が今年のコロナ禍のおかげで前面に表れてきたことは、むしろ解決に向けての新しいトライを導き出せる最良の機会になるかもしれないと期待もしているところです。
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