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恐怖と不安

COVID19の第3波に医療現場はほぼ押し流されて溺れる寸前状態。GoToなんたらが悪いとか良いとかそういう次元ではなくて、あるいは重症病床を増やせばなんとかなるという次元ではなくて、さすがに心が荒ぶ今日この頃です。たしか、1ヶ月前、どこぞの専門家が「このまま何の策も講じなければ12月12日頃に大きなピークを迎えることになる」と云ってました。患者数はその頃、云っていたのと同じようなレベルになりました。ということは、そろそろ今がピークアウトだと、今からは特別な策を講じなくても徐々に感染者は減っていくだけだと、そう思って良いのかしら?

ただ、現場はそんなあやふやな期待を待っている余裕はありません。先日は、コロナ病棟で身を粉にして働く新婚の看護師さんが自ら命を絶ったことをテレビで報じていました。コロナは過重労働の問題だけでなく、先が見えない不安や家族を含めた偏見・風評被害など、まったく心を晴らすことがないのです。

そんな現状で、うちの病院の職員健康管理室から全職員に対してメールが配信されました。

不安な気持ちを抱え最前線で戦っているあなたへ』という一般社団法人日本健康心理学会 新型コロナウイルス感染症対策検討ワーキンググループが作成したリーフレットのPDFです。そこには、”恐怖は対象があり、不安は対象がない””COVID-19は対象があるので正しく恐怖を感じ予防することが大切””不安は実際に感染していなくても感じるので過剰な不安を作り上げない”などの具体的な提案が書かれていました。当事者の皆さんは今、それどころではないのかもしれませんが、少しでも心の足しになれば幸いです。

わたしは、「標準予防策をきちんとしておけばコロナにも他のウイルスにも感染しない!」と確信していましたから、恐怖心はあまりありませんでした。でも、「ちゃんとしていたのに感染した」「感染は罹った人の行動の問題とは限らない」という報道を耳にすると、自分の抱いていた自信は間違いなのか?と不安になります。不安は、化け物のようにどんどん膨れ上がって押しつぶされそうになっています。

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