« 結果説明のモットー(2) | トップページ | 結果説明のモットー(番外) »

結果説明のモットー(3)

(つづき)

インタビュー用に準備された質問への答を総括してまとめてみるとこうなります。

●患者さんやご家族が先生の説明に求めているものは何だと考えますか?
→自分の今の健康度はどうなのか?このままでいいのか?何か新たにするとしたら何をしたらいいのか?そんなことに対する具体的な評価とアドバイス。「自分は健康か?」という命題に対する明快な解答。

●説明の内容を理解していただくために配慮していることは何ですか?
→心の鍵を開ける。短時間で心を開いてくれるように説明の順序や口調に注意する。本人が気にして構えていることに対して肩すかしを食らわす。

●先生の決め台詞は何ですか?
→健診結果を良くするために生きているのではない。楽しくなければ人生の無駄遣い。おいしく食べなければ食べる意味がない。諦めたときから歳をとる。女性としてのプライドを持って。アラ●●の戦いはアンチエイジングの戦い。など多数。

●先生の考える納得のいく説明とはどのようなものですか?
→自分が今から何かをしたくなる気持ちにさせること。そして、具体的に何をしたいと思わせてくれること。何が悪いかではなくて何をしたら良くなるかを理論的に教えてくれる説明。それでもできない人間の気持ちを理解して寄り添ってくれる説明。

●思い出に残っている場面
→先生の説明は、ものすごくわかりにくいですね。と言われたこと。
→相手が憮然とした態度なので私も不機嫌に話していたら「その態度は何だ!」と激高されたこと。

●説明がむずかしいと感じたときどう対処する
→明らかに聞き流しているなと思うときにはあえて深追いはしない。ムキにならなければならないほどわたしにこの人を変えさせる義務はないのだから。ただ、今まで説明した先生方が多分使っていないであろうワードはいくつも投げ込んでおきます。聞き流しているようで意外に聞いているから、後で何となく心に引っかかるようにしておく。それで十分です。 

●説明に関して昔と今との違いを感じることはありますか?
→健康に対する意識が高くなっているので返ってやりやすい。たとえば便潜血。昔は、やれ便が硬かったからとか痔があるからとかどうもないからとか理由付けして精査を拒む人が多かったけれど、最近は「そうですね、怖いから受けてみます」と若い女性でも積極的に受けようとしてくれる。

 

|

« 結果説明のモットー(2) | トップページ | 結果説明のモットー(番外) »

心と体」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 結果説明のモットー(2) | トップページ | 結果説明のモットー(番外) »