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降圧剤と新型コロナの関係

主要降圧薬で新型コロナ感染リスクは上昇しない

 ”高血圧の治療に広く使われているアンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬とアンジオテンシン受容体拮抗薬(ARB)は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)への罹患リスクや合併症リスクを高めないことが、大規模国際研究で示された。米カリフォルニア大学教授のMarc Suchard氏らが実施したこの研究の詳細は、「The Lancet Digital Health」に2020年12月17日掲載された”

HealthDay Newsから転載されたCareMetの配信記事です。実は恥ずかしながら、1年前にCOVID-19が流行し始めたころ、「持病に高血圧症のある患者は感染が重症化しやすい」というのは知っていましたが、「治療薬として服用しているACE阻害薬とARBが悪化させる原因になっている」という話がマスコミを通じて話題になったことなど知りませんでした。たしかに、今になって検索してみると、すでに去年の4月の段階でその説を否定するコメントなどが出されていました(「【新型コロナウイルス】降圧薬の服用でCOVID-19は重症化しない 欧州と米国の高血圧学会が声明を発表」)。それを今回大規模国際研究を行って実証したということでしょうか。

「喫煙者は非喫煙者より返って重症化しにくい」という話を大義名分にして「コロナで死にたくないから今は禁煙しないでできるだけタバコを吸うようにしてる」なんてことを涼しい顔して云っていた知人がおりましたし、スタチン系薬剤は認知症を起こすらしいから飲みたくないと云って動脈硬化バリバリの人が薬剤を勝手に中止したり、その都度患者さんの管理をしている医者側はヤキモキします。根本的に本末転倒な話ですが、薬剤はそもそも異物であり毒物ですから大なり小なり身体に負の影響は与えるはずで、それを踏まえてもメリットの方が多いから服用を勧めているのだということを理解はしておくべきでしょう。

もっとも、今回のコロナ禍の様に今まで経験したことのない敵が現れたときには、今回のような実証研究をしない限り真実は分からないとも云えます。だから、改めめACEやARBの関与が否定されたことは重要なことなのだと思います。ちなみに、わたしはアムロジピン(カルシウム拮抗剤)を服用中なのですが、これは問題ないのでしょうかね?

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