高GI食の弊害
”低・中所得国を含む5大陸で実施された前向きコホート研究「Prospective Urban Rural Epidemiology(PURE)研究」の結果、グリセミック指数(GI)が高い食事は、心血管疾患および死亡のリスクを増大することが明らかとなった。NEJM誌オンライン版2021年2月24日号掲載の報告。”( Care Net 2021/03/05配信号)
想像以上でも以下でもない結果で、「どうして今更?」という印象ですが、実はこれまでの実証データは西洋人のしかも高所得層を対象にした研究ばかりで、非西洋人や低~中所得者のデータがなかったからそれを検証した、というところに意義があるそうです。
『高所得国4ヵ国(カナダ、スウェーデン、サウジアラビア、アラブ首長国連邦)、中所得国11ヵ国(アルゼンチン、ブラジル、チリ、中国、コロンビア、イラン、マレーシア、パレスチナ領土、ポーランド、南アフリカ共和国、トルコ)、および低所得国5ヵ国(バングラデシュ、インド、パキスタン、タンザニア、ジンバブエ)のデータを分析評価』とありました。残念ながら日本は入れてもらえなかったんだなぁ。
だから、「心血管疾患および死亡リスクを下げたかったら、高GI食は食すべからず」ということなのですが、たぶん高GI食の方が安くて旨くて腹持ちが良いんですよねー。だから、低~中所得者ほど高GI食から離れるのは至難の業だと思うのです。この分析データから何をどうしろというのか、その内容こそが重要なのだと思いますが、単に「高GI食は避けましょう」では何も解決しない気がします。
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