今更の低炭水化物ダイエット論争
<日本人に「低炭水化物ダイエット」は効果がない? 炭水化物は少な過ぎてもリスクが上昇>
”「低炭水化物ダイエット」が、体重減少や糖代謝の改善の効果があるという研究が海外で報告されている。しかし、日本人を対象に「低炭水化物ダイエット」の効果を調べた研究は少なかった。このほど、日本人9万人超を17年間追跡した大規模調査で、「炭水化物は少な過ぎても、多過ぎても、死亡リスクは上昇する」という結果が示された。”(スローカロリー研究会2021年01月15日配信)
”解析した結果、「低炭水化物ダイエットスコア」は、低くても高くても死亡のリスクが高いというU字型の関連がみられた。死亡の原因別にみたところ、循環器疾患と心疾患で、同様のU字型の関連がみられた。”
”動物性食品にもとづく「低炭水化物ダイエットスコア」と死亡リスクとの関連はU字型であるのに対し、植物性食品にもとづく「低炭水化物ダイエットスコア」は値が高いほど死亡リスクが減少するという関連があることが分かった。”
詳細は、本文を読んでもらうとして、想像以上でも以下でもない結果が示されており、日本人の体質として、『中庸』に勝る者はないという結論に達するのでしょうか。
”日本人では、炭水化物の摂取量に対する脂質やタンパク質の摂取量が少ない場合と多い場合のいずれも、死亡リスクが高まることが明らかになった。”
”炭水化物の摂取量を減らして、脂質やタンパク質の摂取量を増やす場合には、死亡(とくに循環器疾患死亡)のリスクを低減する観点からは、脂質・タンパク質は主に植物性食品から摂取するのが望ましい”
本文を読んでいると、いまだにその部分が解決していないのか?と思うけれど、「米国では炭水化物といえば炭酸飲料やソーダ、ケーキなどで、日本では主に米。米国の脂質・たんぱく源が主に肉類であるのに対し、日本ではいまだに魚介類。そして、「炭水化物の主力である穀類に含まれる食物繊維などの栄養素の摂取が減ると病気のリスクが高まる」というのも当たり前のこと。
まあ、”日本人”で括ってしまうなら、生活習慣の歴史であれ民族的な遺伝の歴史であれ、穀類と縁を切ることはできないことは明白なので、どちらかというと子どもの頃から日本食が大好きな子を育てることが良いのじゃなかろうか。でも、その親御さんがすでに欧米食に侵されているから、無理かな。
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