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行動経済学って?

先週末は、時間の合間を縫って第27回日本心臓リハビリテーション学会にオンラインで参加してとりあえずいくつかのオンデマンド配信の講演を視聴しました。コロナ禍で唯一良かったことはこうやって自宅に居ながら学会参加ができることです。旅費がかからないだけでなく、オンデマンド配信は何度でもあるいは24時間いつでも内容確認ができるというメリットを自分でも活かせるようになってきました。オンデマンド配信はこれから順次始まりますが、とりあえず初日に視聴した教育講演の中から、ココロに残った2つについて触れたいと思います。

最初に視聴したのは、大阪大学の平井啓先生の教育講演『心臓リハビリテーションにおけるナッジ理論と健康行動』。先生のご専門の行動経済学の立場から、「患者と医療者のすれ違いがなぜ起きるのか」のお話をしていただきました。これは治療現場から離れたわたしにとっても、予防医療の行動変容を導くために日々苦慮している点なのでとても参考になりました。医療者は「正しい情報を伝えれば患者は理解して正しい意思決定ができるはずだ」と思っているけれど、患者はいつでも合理的に意志決定するわけではないしそれが自然なので(限定合理性というらしい)、ここにすれ違いが生じるとのこと。変えなきゃと思うけど先延ばししたい、身近の情報やテレビの情報に影響受ける、今の状況をできたら変えたくない、せっかく今まで治療受けたのだから今更病院を変えたくない、などの心理だと。

『リバタリアン』『パターナリズム』『ナッジ理論』・・・ナッジ理論のことを以前どこかの学会か研修会で耳にしてとても興味を持っていたのでこの講演視聴を選択したのですが、むしろ『行動経済学』という未知の世界の人間心理を突く学問にとても興味津々になった講演でした。

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