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死んでしまっては

昨日、出身地の友人からメールが届きました。知人の高齢男性が2回目の新型コロナワクチン接種後から体調を崩し、それでも無理して仕事をしていたら突然倒れて急逝したとのこと。急性動脈解離が起きていたそうです。

この流れは、おそらく「ワクチンとの因果関係は無し」あるいは「因果関係は不明」として処理されることでしょう。接種後数時間して自宅で急に胸痛を自覚して大事をとって寝ていたらそのまま死亡した中年女性の話題もしばらく前にテレビでやっていました。彼女は急性心筋梗塞でした。新型コロナワクチン接種の普及状況に併せて接種後の副反応については毎日のように報道されていますが、徐々に死に至るような重篤な合併症の話は影を潜めてきました。それが意図的なのかそうでないのかは分かりませんが、おそらく確率的に前より減っているとは思えません。新型コロナウイルス感染、新型コロナウイルスワクチンともに想像以上の血栓が生じて血栓塞栓症を起こすかあるいは大量の血栓のために出血傾向になってしまう危険性があることは当初から云われてきました。ただ、そんな合併症を引き起こしたとしても特異的ではないのでおそらく解剖しても因果関係を立証することはむずかしいでしょう。

むしろ今は社会活動の正常化のために積極的にワクチン接種を進めるべきという風潮ですから、確率論としてわずかの比率で死に至る合併症(またはその可能性)があったとしても、大勢を押し止めさせる因子にはならないでしょう。だからこそ義務ではなく「自分の意志で受けるかどうかを決めてください」と云っていると国は主張するわけです。

わたしはワクチン否定論者ではないし実際に早々に実験台としての医療従事者として接種を済ませました。社会の正常化に向けて集団免疫を得るためにワクチン接種率が上がることは重要なことだと思います。でも、ついさっきまで普通に元気だった人がワクチン接種のちょっと後に命を落としている人が居ることもまた事実で、一般論としては低い確率ですがそれが自分の身内であれば100%以上の後悔をもたらす結果になります。その確率が道を歩いていてプリウスに跳ねられる比率と同じだとしても、それを同じと感じることはむずかしい。「社会を守るためにはその程度の犠牲はやむを得ない」・・・一般通念としては理解できるけれど、そのたまたまの”犠牲”が自分の身内だったらたまったモンじゃない、と思う。危険だから止めるべきだ!と声を上げる気はないけれど、どうか自分の身内にだけは何も起きないように(せめて発熱や痛み程度で)祈るばかりなのです。

わたしの回りでは今までには特に重篤な副反応を起こした人は居ませんが、まだ強い食物アレルギーの持ち主の妻が残っています。「怖いから受けない」と云っていたけれど、今後ワクチンを打ってないと社会生活が不自由になりそうなのがイヤだから、かかりつけ医の元で抗アレルギー剤を服用しながら受ける決心をしたそうです。彼女にアナフィラキシー反応が起きても想定の範囲内ですが、接種後の数日以内に心血管系の合併症が起きたりしないようただただ祈るばかりで、とりあえず二回目接種予定日の翌日と翌々日には有休を取ることにしました。

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