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生活指導の問題点

予防医療の世界で、わたしたちの最大の仕事は受診者の行動変容をもたらすための生活指導なわけですが、15年間この仕事に従事しながら、どうしても越えられない壁があります。

「結局は、食事制限ですね」「お酒を制限しろということですか?」・・・受診者自身の口からこういうコトバが出てきますが、これは世間の健康番組の普及の影響でしょうか。でも、わたしはこの『○○制限』というコトバがキライです。『○○制限』の発想は、病気治療の発想だからです。糖尿病や肝臓病など、病気になった人が”やりたいことをがまんする”という発想だから、病気になる前の人が使うコトバではないと思います。私たち”医療者”が医療の延長としての”予防医療”に従事するものだから、こういう発想をし始めた・・・これはわたしたちの責任かもしれません。なんとか、この間違った概念から脱却させたいと思うことしきりです。

また、「改善させるためにはこういうことをするとよい」などという『ハウツー』の提案が、どこか『マナー指導』のような感覚になってしまっていないか、という懸念もあります。「~すべきです」「~するのが正解です」みたいな云い方は、ココロが伴っていない感じがしませんか。改善させるために悩んでいる受診者目線で寄り添う云い方ではない気がしてならないのです。

考えすぎでしょうか。

 

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