やり過ぎは禁物?
”肥満の高齢者では、適度な運動を行いつつ、1日の摂取カロリーをわずか200kcal減らすだけで、体重が減少するだけでなく、血管の健康が大幅に改善する可能性があるとする研究結果が報告された。研究を実施した米Wake Forest School of Medicine老年学・老年医学分野のTina Brinkley氏らは、「このようなライフスタイルの変化により、加齢に伴い進行する大動脈硬化を相殺できる可能性がある」と述べている。研究の詳細は、「Circulation」に8月2日掲載された。”(CareNet2021/09/06配信号)
この記事、「減量や大動脈硬化度の改善に運動と減食の組み合わせが有効である」というあまりに当たり前の結果を伝えているデータの紹介ではないようです。『20週間での体重減少量は、運動のみを行った群で1.66kgであったのに対して、運動と200kcalのカロリー削減を組み合わせた群では8.0kg、運動と600kcalのカロリー削減を組み合わせた群では8.98kgだった』という一方で『大動脈の硬化度については、運動と200kcalのカロリー削減を組み合わせた群でのみ変化が認められ』たというのです。つまり、運動と600kcalのカロリー削減をした群(カロリー削減量が多かった群)では体重と血圧は改善したのに、大動脈硬化度には改善が見られていないのです。『減量に大幅なカロリー削減は必要ではない、あるいは推奨されない可能性を明らかにするもの』という結論=減量のやり過ぎは決して動脈硬化を改善させない!ということを暗に訴えていることになるのだと思います。
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