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座りすぎ注意

第62回日本人間ドック学会(Web)でわたしがもうひとつ注目したのは『運動』についてです。教育講演『Win-Winの運動指導と目標値』(早稲田大学澤田享先生)とシンポジウム『 With/After Corona時代における運動指導』(筑波大学中田由夫先生)の講義を拝聴しました。

どちらの話にも出てくるワードは『日本運動疫学会』。正直、わたしは初めて聞く学会名でした。文字通り、『運動に関する疫学』をまとめ、”それらの研究成果を疾病予防・健康の維持増進・老化予防といった現代の公衆衛生上の最大課題の解決につなげるためのポピュレーション・アプローチに関する研究や活動”をするのが目的のようです。

澤田先生の講義は、何度も受けたくなる体力測定のやり方が大事(日常運動へのモチベーションの高め方)ということと全身持久力を付けることで糖尿病も高血圧もがん死亡率も改善するというお話が印象に残りました。

中田先生の講義のまとめもメモしました。
1.身体活動「やらなきゃ損!」
2.健康づくりは「体力づくり」
3.運動してても「座位行動」を減らそう

この中でも3が重要だそうで、日頃活発に動いている人でも座位行動が多いと病気の発病リスクが高くなり、同じ座位行動でもまとめてするか分散してするかでも違ってくる。「面倒でも、意図的に座位行動を減らしましょう」というメッセージが、単純ですがとても強いメッセージでした。”人間に運動欲という欲はないから、しなくてすむことはしない”という、人間のサガに逆らう行動が必要なのだということを、わたしたちはこれからなお一層指導していかなければなりません。講義の中で先生が紹介された『WHO身体活動・座位行動ガイドライン(要約版)』をダウンロードして読んでみようと思います。

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