嗜好を変えさせる?
先週配信されたCareNetで気になった記事②(CareNet2022.2.9配信)
<メニューの75%以上が野菜料理のレストランなら、肉好きの人もそれを選ぶ>
”レストランのメニューの4分の3以上がベジタリアン料理で占められている場合は、肉料理が好きな人でも、その中から選んで注文する確率が高くなるという研究結果が、「Journal of Environmental Psychology」2月号に掲載された。筆頭著者である英ウェストミンスター大学のBeth Parkin氏は、「植物性食品ベースの食事を取ることは、その人の健康上のメリットになるばかりでなく、地球温暖化の抑止にもつながる」と話している。”
”この研究結果は、肉類が好きな人は、ベジタリアン料理の種類が豊富で選択肢が十分ある場合には、自分の好みを変える可能性があるものの、そのような変化を引き起こすには、数々のベジタリアンメニューを用意しておく必要があることを示している。”
なかなかおもしろい研究だと思いますが、著者の云うように「ベジタリアン料理のメニューを増やしてその選択肢を広げ、それらの中から注文することが望ましい行動であると暗示することに意味がある。そうすると、肉好きな人の行動が変わり、植物性食品ベースの料理を選ぶようになるのではないか」というのはどうだろうか? そもそも、そのレストランにその後足繁く通うようになるのだろうか? 肉食中心の生活を菜食中心に変えることで生活習慣病が予防できるのかどうかも不明(イギリス人の研究だから)だし、ベジタリアン料理はうつ病になりやすいという研究結果も出ているくらいです。カラダが肉を求めているのに、「世界の温室効果ガス排出量の削減に繋がる」という大義名分を振りかざしても、嗜好が変わるモノなのかしら・・・わたしはそんなに肉好きではないからよくわからないけど、逆に野菜好きな人に肉中心のメニュー表を提示したとしたらどうだろう。数少ないベジタリアン料理がおいしそうな手の込んだ料理でなかったらやむを得ず諦めて肉料理を選ぶのでしょうけど、以降のレストラン選択肢に入れてもらえないような気がするんです。食わず嫌いの人に食事の嗜好を変えさせるためには、メニューの種類よりも、いかにその人の舌に合わせられる内容の料理を創作できるかではないかと思います。
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