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寝たらやせる!

実証された「寝る大人は痩せる」

Medical Tribune20220426日配信)の人気シリーズDoctor's Eyeでの北里研究所病院山田悟先生の今回の記事、大変参考になりました。

「寝る子は育つ」は子どものことであって、大人は「寝ない子は太る」・・・夜更かししたり睡眠時間が短い人ほどメタボで生活習慣病になり易い、というのがもはや常識です。「わたしは睡眠時間が短くても体調はすこぶる良いし、健康そのものだ」とショートスリーパーであることを自慢するナポレオン気取りの人は今でも少なくないけれど、そんな面倒くさい連中はほったらかしておくとして、わたし達凡人は、睡眠時間をきちんと取る(もちろん睡眠の質も含めて)ことが健康に欠かせない必須項目であることに異論はありません。

今回山田先生が紹介しておられる論文は、「睡眠時間の短い過体重の人が、睡眠時間を増やすとやせられるのか」という研究で、日々の睡眠時間6.5時間未満、年齢2140歳の過体重者(BMI 25以上30未満)をコントロール群と睡眠時間延長群にランダムに割り付けて4週間観察したところ、1時間の睡眠時間を増加させるだけでエネルギー摂取量が有意に減少するとともに体重が有意に減少したそうです。つまり、研究前の仮説がモノの見事に実証されたことになります。研究したシカゴ大学グループが云うように、「睡眠時間が7時間に満たない人に対する睡眠延長指導介入は肥満対策として有意義だ」という結果は、是非現場でも活かしてもらいたいものだと思います。

もっとも、かく云うわたしの家庭は典型的な宵っ張り夫婦で、日付が変わる頃に「そろそろお風呂を沸かそうかな」という感覚ですから、「最近どうしてこんなに太ってくるのかしら」とお腹の脂肪を摘まんでぼやく前に、まず睡眠時間を改善させることが必須なのでしょう。

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