尿管がん
「親しい知人が尿管がんになってしまったのでお見舞いに行ってきた」
先日友人がそんな話をしてくれました。『尿管がん』・・・膀胱がんとか腎臓がんとかは聞いたことがあるかもしれませんが尿管がんは滅多にお目にかからないと思います。
『尿管がん』は文字通り尿管(腎臓から膀胱までのおしっこの通り道)にできるがんのことで組織的には膀胱がんと同じなのだそうです。人口10万人あたり0.5人程度と発生頻度も少ないがんではありますが、見つけにくいがんでもあります。「健診の尿検査で血尿だったから調べたら見つかった」というのもそう多くはないかもしれませんし、腹部エコー検査で一応尿管は確認しますがよほど腫瘍が大きくならないと見つけられない(腸のガスや脂肪が邪魔をして)し、尿路が詰まって水腎症になるのもかなり進行してからになるからです。
健診や人間ドックでの尿潜血陽性はがん(膀胱・尿路)や尿路結石の有無を調べるためにあるのだから症状がなくても紹介状が出たら必ず専門医受診をしてほしいと思いますが、そこで見つからないとその後ずっと血尿が続いても自覚症状がない限り受診しなくなるような懸念もあります。
かく云うわたし、45年来の尿管結石持ちで昨年末には尿管に石が詰まって粉砕術まで受けました。わたしの石があったところがちょうど尿管がんの好発部位。水腎症にもなったけれど粉砕された石が排石されたことで水腎症も消失し、「めでたしめでたし」ということになっていますが、エコーはわたしの職場で技師さんにこっそりしてもらっただけで医療機関では単純X線写真を撮っただけです。今年になって断続的に右下腹部に染みるような鈍い痛みが走ることがあって心配しているので、正直なところなんかちょっと気味が悪い。でも、結局血尿でもないと尿検査で細胞診など検査しないし、腹部エコーで水腎症でも出現しない限り下部尿管なんて追いかけないでしょう。その存在すら気にしていなかった『尿管がん』の幻覚に、なんかちょっと悩まされそうな気がしないでもない。
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