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マスクの行く末

いよいよ”ウイズコロナ”の時代に入り、毎日発表される新規感染者数が高止まりであってもあまり一喜一憂しなくなった昨今、日本でもマスク継続の賛否が話題になるようになりました。「欧米に比べて日本は遅れている」と主張する人もいますが、もともとマスク習慣のない欧米人がさっさとマスクを外していることはさほどわたしたちの行動の参考にはなりますまい。

さて、「もうマスクしなくていいです」と云われて、すぐに外すだろうかと考えたら意外に大変そうです。先日街頭インタビューで大学生達が「入学したときからマスクだからマスク外したら『あなた誰?』てなるかも」とか「マスク外した顔見て幻滅されるのはイヤだから今でも友人と会食をしていない」という意見が出ていました。マスクによる感染予防効果云々とは全然違うメンタル的な要素は、特に若い人には大きいかもしれません。顔の大部分を覆っていたマスクを外すなんて、”下着姿で歩いているようなもの”という感覚の人は少なくない様です。

わたし的にはマスク外しても恥ずかしくはない(いやちょっと口元見られるの意外に恥ずかしいか)。ただ、インフルの時には「マスクなんて意味がない」と云われていたものがコロナだと「明らかに効果有り」に評価が変わってしまった以上、マスクなしで人混みの中に飛び出る勇気がいつになったら生まれてくるか、まだ自信がありません。冬はどっちにしてもマスクしていて違和感ないけれど、これからの季節に周りがマスク外しているのに自分だけ付けているのも勇気がいる。でも、さっさと外してしまう連中は信用できないので尚のことその中に入るのは勇気がいる・・・悩ましい話です。

ドアの手摺りに貼ってある抗菌シールやスーパーの店員さんが手袋してレジ打ちしているのは返って不衛生だとか、食堂などで使った度にあちこちをアルコール消毒するのは無駄かもしれないとかいう専門家の意見もテレビで見ました。その通りだと思いますが、はたしてそれをしなかったときにお客さんは今まで通りに来てくれるのか、不審がって敬遠するのではないかとか考えると店としても早々にやめる決心はつき難いところ。うちの職場の昼食時の黙食はもう慣れてしまったので違和感がありませんが、さてレストランや居酒屋の座席が昔のようにギシギシ状態に戻るまでにはどんなプロセスを経ることになるのでしょうか。丸2年以上続いた国民全体の習慣を欧米並みにある日突然リセットすることは日本の国民性ではたぶん不可能でしょう。第3波が収まった時にそのままだったらあるいは復旧は簡単だったかもしれないけれど、その後の予期せぬ波が押し寄せて以降、人は何も信用できなくなってしまっています。

来年の今頃はそんなことに悩んだことが笑い話になっているといいのですが。

 

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