離職率
先日、職場の衛生委員会で教えてもらった情報です。わたしの勤務する病院は全国にグループ病院を持つ施設ですが、昨年度のグループ病院全体としての新人ナースの離職率の平均が約10パーセントだったそうです。これは例年に比べて極めて高い値です。
おそらくその背景にはCOVID-19の影響が大きいであろうことは容易に想像できます。一般ナースとして現場で働く人たちが感染対策に疲弊して現場を去って行く姿を見たのは2020年のことですが、2021年度の新人ナースとなると、COVID-19感染症そのものに対するストレスもありますが、むしろそれ以前。何しろ彼らは感染症大流行のあおりを受けてほとんど現場実習を受けることができなかった世代です。実習どころか講義ですらリモート授業ばかりで学校に顔を出せなかった子もいるかもしれません。医療という特殊な現場で働こうとする若者にとって、学生時代の実習は初めて現場に接する貴重な時間ですから、それができずに直接臨床現場の荒波に投げ出されたらさすがに不安でしょう。実習生のときに先輩ナースから受ける指導(イジメではありません)の免疫がないままに正式な免許を持って現場に出るのでは自信などつけられようはずがありません。COVID-19に翻弄されたであろう若者の犠牲者の筆頭が彼らなのかも知れません。
これを乗り越えられた新人さんたちはこの上なく頼もしいと云えますが、わたしはドロップアウトしてしまった若いナースたちの今後を心配しています。これからどういう進路を選ぶにしろ、高い志を持って自分の進む道を医療の世界に求めたその気持ちを忘れることなく、後悔しない生き方をしてほしいと思います。
たかがコロナ、そんなものなんかに負けるな!
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