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通りすがり

廊下を歩いていると、前を歩くスタッフが話をしているのが耳に入ります。
「生理中なんじゃないの?とか云うのよ」
ちょっとショッキングな単語なので、ドキッとします。
「ああ、だから・・・なんですね」隣にいたスタッフの返事が途中で騒音でかき消されて良く聞こえません。
2人がわたしに気づいて会釈して道をゆずってくれたので、わたしはそのまま何事もなかったかのように通り過ぎていきました。「あれはどういう内容だったのかな?」とか一瞬アタマを巡らしましたが、そのまま忘れることにしました(今回はこれを書くために覚えていましたが、書いたのですぐに忘れるでしょう)。どうせ、真実はわからないことだろうから。

道を歩いていたり、公園を散歩していたり、いろいろな場面で他人の会話が耳に入ります。わたしは無意識にそんな会話を聞き取ってしまう体質のようです。「こないだ、あいつが突然倒れてさぁ」とか「だいたいが、あんなことしちゃダメだよね」とか、意外に穏やかでない話を耳にすることが少なくありません。でも、そんな通りすがりの盗み聞きの会話は極力記憶のフチから消し去ることにしています。盗み聞きだからその人を追いかけて「何の話?」と聞くわけにもいかないし、かといってどれだけ想像を掻き立てたところで真実はわからないのですから。というか、その前にわたしの固くなったアタマの中の記憶の引き出しのキャパはめちゃくちゃ少なくなっていますから、そんな真偽の不確かな内容のために重要なことが引き出しからこぼれ落ちないとも限りらなのです。

最近は、そんなに面白くもない最低限必要な内容ばかりで一杯になっているわたしの記憶の引き出しですから、名探偵コナンのような些細な会話の片隅のコトバから真実の推理を始めるなんてこと、絶対に不可能です。まあ今後とも、そんなことをする必要はないでしょうけれど。それでなくても終活・断捨離をしようとしているわたし。もう少し、ムダな会話の記憶も残しておかないとどんどん面白くない人間になっていきそうで、ちょっと怖いです。

 

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