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百日紅(さるすべり)

先日、隣県にある実家の前を通りました。両親ともに他界し、たったひとりの姉は他県に住んでいるので、現在は貸家になっています。盆前の休みに墓参りをしに帰ったついでにそっと通ってみた次第です。

立派な広い庭の庭木から道路に乗り出すようにたわわに咲いたたくさんの大きなピンクの花が見えました。「あんな立派な花が咲く木なんか植えてあったっけ?」とひとりで首をかしげながら通り過ぎましたが、後で考えるとあれはたぶん百日紅(さるすべり)。百日紅の木が植えてあったのはかすかに覚えているのですが、でもあんなに目立つピンクの花が咲いていたかしら。昔を思い出そうとするけれど、どうしてもそんな情景が想い出せません。

父の生前に実家に一緒に数回帰ったことのある妻に聞いてみましたが余り記憶がないという。でも、百日紅はたくさんの日光を浴びて育つ植物です。父が植えて大事に育てていたたくさんの庭木がしばらく手入れしなかったために鬱蒼と伸びて収拾がつかなくなって、昨年の秋に一気に伐採してものすごくスッキリしたために日の光をふんだんに浴びれるようになって大きく育ったのかもしれません。あるいは、毎年ちゃんと咲いていたけれど他の周りの木々で上から覆われて目立たなかっただけ、とか。

とにかく、久々に訪れた実家の想定外の光景に目を見張りました。草葉の陰の亡き父が盆に帰ってきてみたら大事な思い出の詰まった庭木がほとんど切り落とされてしまっていて愕然としたかもしれませんが、なんとかあの百日紅のたくさんのピンクの花を見て心落ち着けてもらえたらいいな、と思ったりなんかしています。

 

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