犬の気持ち
わが家の家族になって1年ちょっとの幼犬が、わたしの座っている椅子の横に寄ってきてじっとわたしを見つめます。
「どうしたの?」と聞きながら覗き込むとさらにわたしの目をみつめて小さく尻尾を振ります。そっとアタマを撫でてあげるとそっと身を私の脚にくっつけて寄り添ってきます。「どうしたのかな」と思うけれど、ふっと立ち上がったかと思うと徐ろに階下に降りていきました。「あの子は何かを訴えているようなのだけれど、何を考えているのかわからないね」と云うと、「そう? わたしは分るわよ。甘えたいんだよね」と妻。そうかな、あの憂いの目はそんな単純なことだけでないもっと違うことを考えているのじゃないのかな。
もうすぐ14歳になる先住犬の老犬との棲み分けもほぼ確立してきているように見えます。耳と目がほとんど使えなくなっている老犬が突然夜鳴きをするのは怖い様子。彼らの力関係は私たち夫婦からみても微妙でよく分りません。老犬を怖がっているようでいながら階段を上るときには通せんぼをしたり背中に乗ったりして邪魔をしますし、フードは先住犬が食べ終わるまではじっと後ろに座って待機しています。何かの行動を始めるときには甲高い声で啼いて耳の聞こえにくくなった老犬に知らせているようにも見えます。わたしたち人間と老犬の中を取り持つ形で生活しているように見える彼女。いつも周りを気にして、先住犬の動向をオロオロしながらチェックしているようなのだけれど、お隣さんに甘えに行ったり家の前を通るワンに挨拶に行ったりするときの無邪気な姿を見るとさほどストレスは感じていないのかな、とも。
今までの歴代のワン達と違って、あまり自分の欲求を主張する感じではない彼女は、彼女なりに悩み、この家で生活する上での自分なりの秩序をもうけているのだろうなと思うのだけれど・・・だから、考えていることを伝えてくれない子どもと同じように、彼女の頭の中のモヤモヤした悩みがわからないので「申し訳ないな」と思っているおとうちゃんなのであります。
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