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2022年9月

買わなきゃ良いんじゃない?

春に続いての大型大量値上げを明日にひかえて、世の中あちこちで駆け込み購入がすごいらしい。かく云うわたしも仕事帰りに慌ててティッシュペーパーを2セット買って帰ったら、家に3セットあって「ああそうだった、先週、スーパーで買ってきたんだった」と気づく大失態。

春のときに思った(まあ、日常品や食材の値上げが報じられるたびに同じことを思う)のですが、値上げを期に、「それは本当に買わなければ困るのか」ということを考え直したら良いのにと思います。「うちの子は肉がないとダメな子だから」「やはり毎朝のパンはないと困りますから」と、決まってテレビニュースのインタビューで答えていますけれど、別に食うなとは云ってないのですよ。「本当にそんなにたくさん食わせないと困るのですか」と云いたいわけです。「だって、少ないと可哀想だから」と結局はお母さんの片思いなのではありますまいか。子ども達はもっときちんと世界情勢も日本経済の状態も理解しています。食べすぎてメタボなお腹になったのは何のため?こんなときを乗り越えるための備蓄を得るためだったのだとすぐに理解できますよ。子どもさん達は親が思っているより遙かに聡明なのだから、値上がりしたために食う量が減ったら前よりも調子が良いということを実感することでしょう。ぜひこの機会にお試しを。まあ、お父さん、お母さん世代がバブル期以降しか経験していない人たちだから、自分の経験値のないことをするのは辛いだろう事は分りますけどね。

なんてなことを思っていたのですが、今回、酒類の大幅な値上げが報じられました。これは一大事です。高々10%前後の値上げだと云われても、これは困る。だってほら、わたしの晩酌は”主食”じゃないですか。「減らせば良いこと」と云うのは分るけど、飲み始めたらがまんできなくなってしまうじゃない? 「買わなきゃ良いんじゃない?」と思うけど、スーパーに行けば目の前に今まで通り(違うのは値札の額だけ)並んでいるのだもの。他の物を減らしてでも買い物カゴには入れてしまうよなぁ。発泡酒や第三のビールの方が値上げ率高いんでしょ。うーん。この機会に減らすなり止めるなりしたらきっと健康的な体調になって「前よりも調子が良い」ことをすぐに実感できることくらい分っているのさ。専門家なんだから。

やっぱり、煩悩との戦いは理屈通りには行かないものです。はい。前半の意見、撤回します。

 

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根性で歩数を稼ぐ姑息さ

わたしはスマホで歩数管理をしています。毎日の血圧測定、体温測定、体重測定、そして歩数。今はやりのウオッチ型デバイスではないので、充電中などスマホを持ち歩いていない時間もあることを考えて、一日の目標歩数は8000歩に設定しています。これに満たないと『目標未達成』の不名誉な印がつくのです。

別に1ヶ月間全部達成したらインセンティブを得ることができるというわけでもないし、達成できないとペナルティが課せられる訳でもないのだけれど、カレンダーに不名誉な印が一日付くとちょっと癪に障るのが”人”(わたしだけか?)の常。今月は18日に一度その印が付いています。台風14号が襲ってきた日曜日。ウイークデーなら職場で動けるけれど日曜日だから外に出ることもできずいかんともし難くて諦めました。この日の歩数は2347歩。屈辱的な数字です。今月は危機がもう一日ありました。23日(秋分の日)です。夕方の段階で7400歩ほど・・・動かなかったわけではありません。早朝から山の土地の草刈りを3時間、帰ってきてから自家用車の洗車を妻の分まで一気にやって、夕方までずっと動き回っていました。でも草刈り機を操作する間は万が一に備えてスマホを車の座席に置いていましたし、洗車中は濡れないようにスマホは家の中に置いていましたし・・・だから自分の歩数をカウントしていないだけで、おそらく日頃より多く歩いているに違いないのです。

でも、記録は記録。カウントされていない以上、このままでは不名誉な印がまたまた押されてしまう! 散歩に行ったからかなり稼いだけどあと高々600歩足りないなんて・・・数字って人間のプライドを刺激しますね。「レコーディングダイエット」(体重を記録するだけのダイエット)に効果がある意味がよくわかります。あと600歩を稼げばいいのだから、と夕食後に近くのコンビニまで歩きました。コンビニに行って食べ物を買ったのでは本末転倒だから、財布も持たず、マスクもせず、ただコンビニの前まで行って引き返してきました。お隣さんが玄関先で季節外れの線香花火を家族総出でやっていて、こっちを怪訝そうな顔で眺めていましたが、おかまいなしで。おかげさまで無事に8295歩の記録をゲットできました。

独りで何やってるんだか?と思いますけどね。こういうことで、「こっそり自分に勝つってこと、意外に大事なんだよな」とほくそ笑むわたしでありました。

 

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妙な違和感

「感謝しても、しきれません」

先日テレビニュースで行方不明の女児のお母さんがボランティアや自治体職員に対してコメントした謝辞の一部です。なんか、同じような言葉を最近何度か耳にして、その都度、「なんか変」と感じてしまっていました。
「感謝しても、しきれません」
「後悔しても、しきれません」

たぶん、「○○しても」の前に、「どんなに」とか「いくら」とかいう単語が要るのではないかしら。

「どんなに感謝しても、しきれません」「いくら後悔しても、しきれません」・・・並大抵ではない感謝や後悔をしてもそれでも全く足りない、ということを云いたいわけだから、アタマにこの単語のあるかないかでは全くニュアンスが違う気がします。でも、最近は付け足さないのが当たり前になってきている感じ。まあ、社会全体がそれで理解できるのだからそれでいいじゃないかと思いますし、コトバというのはそういう変遷の中で本来の使い方ではない使い方が主流になるものなのだろうと思いはするのですが・・・やっぱりわたしは、聞いててとても気持ちが悪いです。

 

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うわさ

今朝、自宅近くの交差点で交通事故があり、こっそり見に行ったら車が1台ひっくり返っていてその周辺にパトカーと救急車が赤色点滅をさせながら停まっているのが見えました。詳細は、もうひとつの日記代わりのブログに書きましたから興味ある方は覗いていただけると幸いです

わたしは早朝の出勤前の慌ただしさとメガネもコンタクトレンズも装着していない盲目状態だったのでそそくさと帰ったのですが、入れ替わって走って行った妻の情報収集によると、
・単独事故ではなく相手の車は道の反対側に停まっていた(出会い頭の衝突事故らしい)
・辺り一面に聞こえるような大きな衝突音がしたらしい
・ひっくり返ったワンボックスカーにはもう人は居なかった
・道路の向こう側で救急隊が抱きかかえていた女性はどちらかのドライバーらしい
・重症者や死者は居なかった模様
くらいのようです。ただ、この状況、一番最初に現場に駆けつけたのはわが家のお隣の奥さん(まだ緊急車両は到着していない)なのですが、妻が駆けつけた頃にやっと服を着替えた住民達がぞろぞろ出てきた感じで、事故直後を見た人が居ないわけです。

自宅近くでは冬場に何度か火事があったりもしましたが、警察や救急隊は野次馬に何も情報はくれないので結局集まった野次馬連中で想像を巡らせることになります。どうも脇道から出てきた車に直進車が気づかずにぶつかった(のだろう)。あの交差点はとりあえず頭を出しておけば車が停まってくれるだろうという一か八か運転の輩が多い。早朝だから誰も来ないと思ってかなりスピードを出して運転していた(のだろう)。あの倒れていたドライバーは自力でひっくり返った車から脱出した(のかしら)。倒れているドライバーが他にいないがもう運ばれた(のかしら)。そんなところでしょうか。ああだこうだと近所の人たちでストーリーを作りあげた挙げ句にで三々五々自宅に帰って行ったわけです。不思議ですが、この事故のことをその後で聞いた人にはいつの間にか上記の(のだろう)(のかしら)が消されて伝わってしまいます。こういう人身事故が絡んでない事故は新聞にもニュースにも出てこないのが普通ですから、そうなるとまさしく現場に遅れていった人たちが作り上げたストーリーがまことしやかに事実として認識されてしまうかもしれないのです。

事故も恐ろしいけれど、うわさはもっと恐ろしや! です。

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ケトン食

ケトン食で片頭痛発作が減少

 Medical Tribune2022年09月06日配信の記事を読んでみました。

”ケトン体産出レベルまで糖質の摂取を制限するケトン食療法”をすると過剰な体重および体脂肪量が改善するだけでなく頑固な片頭痛が改善する可能性があるという後ろ向き観察研究論文の紹介です(イタリア・Santa Maria della Misericordia University HospitalのMariarosaria Valente氏ら、J Clin Med 2022; 11: 4946)。

”3カ月間のケトン食療法の終了時に評価を受けていた23例(平均年齢47.22歳、女性22例)。診断は前兆のある片頭痛が8例、前兆のない片頭痛が15例、反復性片頭痛が13例、慢性片頭痛が10例、薬物乱用頭痛が6例”で症状改善の評価をしたら、15例(65.2%)で頭痛日数が半減したそうです。で、症状が改善した群もしなかった群も同等に体重と体脂肪量が有意に減少したので、肥満が改善したから症状も改善したというわけではない、ということを云いたいようでした。

まあ、冷静に考えたら、ケトン食療法をしても片頭痛が改善したのは半数だったという結果なわけで、「だからケトン体ダイエットをやるべきだ」と積極的に勧めるほどの内容でもない気がしますが、薬でも改善しないで社会生活に支障をきたしているような片頭痛患者さんにとっては朗報なのかも知れません。ケトン体ダイエットはもはや市民権を得た健康法ではあるのですから、片頭痛はとれなくても健康的に痩せられるかもよ、という軽い気持ちで取り組めるんじゃないか?ということでしょうか。もちろん、ケトン体が産生されるほどの糖質制限食はそれなりにモチベーションが高くないと続けられるものではありませんから、肥満者がダイエットを目的にする場合を除けば、学者さんが云うほど簡単な方法ではありませんけれど。

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眠りのジム

質の良い睡眠をとることで、肥満のリスクを抑えつつ成長ホルモンの分泌を促進し脂肪の分解を促進、結果として痩せる期待が高まる”というのはもはや自明の事実になってきました。生活習慣病は睡眠で語る時代です。

NTT西日本が開発して会社の社員をモデルにして実践した結果、画期的な効果が出たという『眠りのジム』(副題が『眠りを鍛えるダイエット』)・・・ここではアプリの紹介をするしかできないですが、興味ある人は登録してダウンロードして、会社に問い合わせてみてはいかがでしょうか。

実験では実施者の約8割が減量成功という結果が出ており、高い目標達成率が期待できる。食事制限や栄養バランスの管理、スポーツの実践などを確実に社員に実行させるのはハードルが高い。社員の挫折を防ぐシンプルなダイエットプログラムは健康管理対策に悩む企業にとって検討の価値がある=眠りを鍛え「歩いて眠るだけ」で効果が出るユニークな「特定保健指導『モデル実施』プログラム」!

と紹介されています。生活習慣病の管理をするアプリはたくさんありますが、実践の成果が達成できたら自宅にご褒美のギフト商品が届く、というのは魅力です。デジタルギフトよりも達成感があり家族も喜ぶもの(カフェインレスコーヒーや入浴剤や低糖質のおかし、ノンアルビールなどだそうです)。インセンティブはこういう取り組みには絶対的に必要なもので、「お得感」がないとあまり魅力はないというのが常識ですが、この程度の物だと”もらった者勝ち”的な感じがします。

 

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「昨日、何をした?」

久しぶりの出勤で一旦玄関を出たのに車のキーを忘れて車庫から引き返す。朝の車の気温表示21℃。このまま秋になると信じて良いのかしら? 昨日は”台風一過”とはほど遠い天気が夜まで続きましたが、今日は朝から見事に晴れ上がってまさしく”秋晴れ”の様相です。月曜が休み(敬老の日)だったから通勤途中の道はとてもきれいで何事もなかったかのよう(ゴミ捨て場は袋で一杯だったけど)。職場のわらわらも全くもって先週と変わらずでした。

「ねえ、私、日曜日、何をした?」
「何もしてないよ?」
「何もしないってことはないでしょ。1日記憶が飛んでいるのよ。ガソリン入れる入れないと騒いだのは?」
「土曜日」
「買い物に行ったのは?」
「土曜日」
「お母さんとこに養生テープを貼りに行ったのは?」
「土曜日」
「じゃあ、日曜日何したのよ?」
「だから、何もしてないって。ボクは車庫のシャッターに土嚢積んだり風呂の窓の固定したりしたし、その後はサッカー見てゴルフ見て風呂に入って、それからDAZN観てさっさと寝たよ。ああそうそう、あなたはヒマだからと云ってワンのブラッシングした後風呂に入れてたじゃない?」
「ああそうだ。ずっとあの子をもがってた(※「もがう」は方言です)。なんか、完全に記憶から抜け落ちて、1日損した気分だったよ」

昨日の夜の夫婦の会話でした。ま、そうやって記憶をたどる作業は大切です。夫婦で記憶をたどりながら結論が導き出せた分だけまだまだ呆けないでいると安堵できます(どっちも間違っている可能性もあるけれど)。もっとも、週末の3日間、何を食ったかは半分くらいしか思い出せませんけれど。

 

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いよいよモチベーション急降下中

3連休なのに室戸台風や伊勢湾台風並の大迷惑な台風が直撃することになったせいでどこにも行けず、台風直撃の2日間は散歩にも行けず、家に居ても何もすることがないために、”暇つぶし”にブログを書いています。

することがないので、家のカウチに横になってテレビを点けながらスマホを弄りふと気付くと居眠りしていて、ちと小腹が空くとピーナッツ食ったり清涼飲料水飲んだりビールに手を出したり(どうせ運転しないし)。そんなうだうだな堕落がイヤだったから、何とかメリハリある一日を送ろうと頑張ってきたのだけれど、そんな生活続くともうどうでもよくなるものですよ。わたしはもう若くないのだし、嵐の中で外に出ることもままならないからといっても家で筋トレやらストレッチ運動やらやることくらいいつでもできるご時世(YouTubeググれば何でもできる)ですが「それをしないからと云って何か困るか?」と即座に自問自答すればもはやその答は”出来レース”。「面倒くさくなったり、諦めたりしたらその時点で負け、一気に歳を取り始めますよ」と受診者全員に云っているのにな。

どうでしょうね。このお腹(左手で摘まみながら)をもう一度復活させるだけのモチベーションなんて、今さらあるのかしら。

 

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不定愁訴

甲状腺ホルモンを飲むとその数時間後にものすごく身体がだるくなるようになった。動悸を感じることが増えた。前より気温の寒暖差に敏感になって、ちょっとした変化に身体が対応できなくなった。

甲状腺の全摘手術を受けて甲状腺ホルモンの服用が必須になった妻が、術後数ヶ月してから訴えるようになった”不定愁訴”です。なぜ”不定愁訴”と呼ぶかというと、それを外来受診時に主治医に話しても鼻で笑われてしまったからです。「甲状腺ホルモンの値が完全に正常範囲内にあるのだから、甲状腺ホルモンのせいでそんな症状を起こすことはない。更年期障害かなんかじゃないの?」と。「だって、明らかに術後から起きているし、内服したら起きるのだから関係がないはずがないのに」・・・不満げな彼女はネット検索をしてみました。そうしたら、世のSNSの中には、ほぼ同じような境遇で同じような症状を訴える書き込みが大量に見つかりました。「ほら、やっぱり、そうでしょ!そうだと思ったのよ!」・・・嬉々として彼女は声を弾ませました。

人間ドックの結果説明をしているときに、「浮腫む」とか「眠れない」とか「なんか変」とか、そんな不定愁訴の相談を受けることは少なくありません。当人としては、「どうせ主治医の云ってもバカにされるから云わない」とのこと。主治医は自分の経験値として感覚的に理解できないものは相手にしない傾向があります。「更年期障害みたいなもんじゃないの?」と。でも更年期障害は女性ホルモンの不安定さ(今まであって当たり前だってのものがなくなってきた影響)がなせる技なのだから、たとえ外からホルモン剤で補充して検査値を正常に保ったとしても生来あるホルモンと余所者ホルモンでは体内反応が違っててもおかしくはないと思います。そんな人に妻のエピソードを話すと「そうでしょ。やっぱりそうでしょ」「よかった」とものすごく安堵の表情に変わったのが印象的でした。そういうパターンがこれまでの3人か4人か経験して、身体の反応は理屈では解決できないことがたくさんあるのだということを悟りました。「それは関係ない」と云い切るのはその筋の専門家に多いのだけれど、自分の知らない現象が理屈で説明できない現象として、それでも何らかの因果関係がその病気の治療や処置によって起きることがあるのだということを念頭に置いて患者さんの訴えを聴いておくことが大切だと思います。

一方で、食物アレルギーの症状がひどくなった妻が紹介されて受診した呼吸器の専門医は、ものすごく聴く耳を持ています。聴く耳を持っているというより経験値をしっかり自分の中で整理できている感じ。今までどこの医療機関を受診しても「よくわからない」と拒まれていた症状のひとつひとつに「そういう人が確かに居ますよね」「それはわたしの知っている患者さんの症状の中では一番強いかも知れないけれど、理解はできますね」と云って自分なりのメカニズムを解説してくれたそうです。

自分の”不定愁訴”を相手が理解してくれたとしてもその治療方法があるわけではありません。でも、それを理解してもらえるという安堵感は計り知れないものがあるのだろう、と妻のエピソードを聞きながら痛感した次第です。

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ポジティブシンキング

最近、特に忘れがちになっていること。

グチや批判ではなくて愛でることや褒めることを見つける努力。

それがそもそもわたしがブログを書き始めるときの目的でしたのに、世間の暗い世相に流されて、そして自分の人生が社会から外れて終焉側に落ちていこうとしている不安感に苛まれ続けるようになって、どうしても前向きな目を向けられなくなっているのは否めない事実。「どうせ」「だけど」は使わない宣言を何度しても、使ってしまうのよ。

そんな今のわたしだからこそ、日常の生活の中から、なんとか前向きな話題を見つけ出そう。

毎日が無理でもせめて週一は何か見つけ出そう。

それがかなわないなら2週に1個は見つけ出すことをノルマにしよう。

そうしよう。

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満月を愛でる風習

先週土曜日は中秋の名月(8月の十五夜は「中秋」だそうで、八月の満月を指すときには「仲秋」ではなくて「中秋」なのだと物の本には書かれていました)。わたしは応援するプロサッカーチームの試合で隣県のスタジアムにおりまして、勝った余韻に浸りながらスタジアムを後にするときに天空に出た満月をしばし眺めました。SNS全盛の昨今、ご多分に漏れず毎日のように写真をアップするわたしですが、満月の写真は撮りません。スマホレベルでは目の前に映っている満月の感動は撮せない(ぼやけてしまう)ことを心得ているから。せっかくくっきり見えた中秋の名月なのだから、自分の目に記憶として焼き付けておくのが一番だと思いまして。

昨日の日曜日は夕方のワン散歩をしていると公園のベンチがほぼどのベンチも家族連れやカップルで埋め尽くされていました。「ここでお月見するつもりなのかな」という感じ。残念ながら昨日は雲に覆われていてまともな月は見えなかったかもしれませんが、まあそれはそれであの人達にとっては想定の範囲内なのでしょう。

日本人の『月を愛でる風習』はそもそもは平安時代の貴族の風流遊びに起因すると聞いています。満月を眺めながら酒を飲み、歌を詠み楽しむ。五穀豊穣の収穫の祝いに転じたのは江戸時代からだそうで、すすきや餅や農作物を備えるのはそのころからの風習だとか。そんな風習をしていてもいなくても、子どもの頃から聞かされていている日本人は、やはり満月を見るとその場で見とれてしまいますし、それを口実に酒を飲もうとします。”おぼろ月夜”もいいですが、やはりせっかく満ちた月であれば雲一つない夜空をバックに見るのがいい。「女心と秋の空」と云われるほどの変わりやすい季節の中で、そんないい塩梅に恵まれる確率は思いの外低いのですから、そんな偶然に立ち会えた幸せに感謝すべきです。

そして、満ちた月が翌日から欠けていく風情にも儚さとともに風流を感じる日本人のこころ、いつまでも大切にしたいものですね。ということで、今夜は十六夜を超えて十七夜。”立ち待ちの月”を愛でながら一献(酒飲みの口実であります)!

 

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椅子の高さにもの申す

パソコン作業をするときの椅子と机の高さ関係が、どこかわたしの持つ常識と違っている昨今です。職場のデスクのディスプレイ(デスクトップ型パソコン)に対峙するときに、皆椅子が低すぎてディスプレイを見上げてふんぞり返って(というかほぼ寝そべる形で)作業しているのをみて「それは人間工学的に見て絶対悪い姿勢だろ!」と何度かここに提唱したことがある気がします。

でももうそれは諦めました。彼らの若い頃からの習慣でしょうから。最近違和感を感じるのはランチタイムです。コロナ禍の黙食が常識になっていますが、わたしの働く職場の休憩室にある普通の事務用机と事務用椅子席に腰掛けて食事を取ろうとすると、決まって椅子の座面の位置が一番下に降ろされています。毎回それを一番上に上げてからお弁当を開けるのが日課になりました。ここで食事を摂っている若いお嬢様方の中でわたしより座高が高い人なんていないでしょうに。こんなに椅子が低かったらほとんど胸の位置で弁当を広げることになるでしょうに・・・「食べ物が近すぎる」とか思わないのだろうか?と考えるのですが。家の食卓のテーブルと椅子の関係と明らかに違うんじゃないのか?食堂で定食食うときの椅子はもっと高くないのか?とか考えたときに、もしや今の若い人たちって家でもこの高さ関係なのかな?と気づきました。家ではコタツ型のテーブルでメシを食うのが子どもの頃からの習慣だとか?そういえば最近のファミレスのテーブルって妙に高い気がしますがあれは深く落ち込む柔らかい椅子のせいでしょう。いつの間にか、標準が変わってしまっていたりするのでしょうか。いやいや、やはり食事を摂るときの理想的な姿勢を考えれば、きちんと背筋を伸ばして座ったときに肘が無理をしない位置(へそのちょっと上辺り)関係であるべきでしょう。そこは譲りたくないなぁ。

 

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ソイの使い道

植物肉や大豆ミートは健康に良いと話題に 日本でも急成長 植物肉は環境にもやさしい

 ”大豆などを使った「植物肉」は、動物性の肉に代わるもので、健康増進に役立つだけでなく、環境保護の点でも優れているという研究が発表された。食品加工の技術が進め、動物性の肉とそれほど変わらない味わいや食感、満足度を再現した植物肉は増えている。「植物ベースの肉を食事に取り入れるのは、健康のために、もっとも簡単に取り組める方法となる可能性があります」と、研究者は述べている。”(保健指導リソースガイド2022年08月22日配信)

内容は、どうぞ本文を読んでみてください。

いや、これを取り上げたのは、キャンドル作家をしている妻がいつもぼやいているのを思い出したからです。キャンドルの材料になるソイ(大豆)は韓国で大ブームになって以降日本でも人気です。それが食べ物としての転用が多くなってしまって手に入りづらくなっていきそうだと。手には入るけど価格が上がりそうだと。まあ、もともと大豆は食品なんだから食べることのために使うのは本道なのかもしれませんが、それなりに棲み分けしていたものが減らされてきているのは辛いことなのだそうです。

たしか、トウモロコシとかもそんなだったことあったんじゃなかったかしら。

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プライド

もうすぐ14歳になるわが家の老犬は夜鳴きがひどくなったことと白内障で目があまり見えなくなったことを除けばまだまだ元気です。これまで数回前庭疾患を起こして平衡感覚がおかしくなりぐるぐるその場で廻って尻餅をつくようなことがありましたが、それも今はほぼ治りました。1年前に、生まれたばかりの子犬が新しい家族になってから急に症状が出てきたから、若い子が来たことで自分の歳を自覚してしまったのかとか心配しましたが、どうもそんなことでもないみたい。階段の昇降(わが家の生活の中心は中二階なので階段昇降がないと生活できません)で二の足を踏んでアタフタしていた時期があったけれど、老化で後ろ脚が弱ったのではなく、目がよく見えないから足元が不安なだけだったようです。

そんな彼女、庭でオシッコをしようと走ったときに足を取られてヨロヨロっとしたり尻餅をついたりすることは今でも時々あります。あるいは目測で歩くので庭の植木鉢にぶつかったり出入り口を間違えて壁にぶつかったりしてよろめいたりします。このとき、彼女は決してうろたえません。すぐに立ち上がって、まるで何もなかったかのような素振りをします。何かにぶつかってもまるで「それは想定の範囲内です」という感じのすまし顔でまたすたすたと歩き始めます。これは人間でもよく見かけるやつです。まさしく『女性のプライド』だと思います。わたしたちが後ろで見ているからこそこんな”取り繕い”をするのだと思いますが、でも、この”取り繕い”をしようとする『女性のプライド』があるからこそ、彼女は老化しないのだろうと分析しています。

人間では”取り繕い”をするのは認知症の始まりを自分で認めたくないから行う行動だと云われていますが、でもその抗いの気持ちがないならもっと早々に呆けてしまっているのではないかと考えます。みっともなくても何事もなかったかのような振る舞いをしようとする・・・以前はそれを「情けない」と思っていましたが、それこそが生への執念。だからこそカッコいい!と思えるようになってきています。

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マスク越しのわらわら

最近、急に髪をショートにする女性スタッフが多くなりまして、それでなくてもマスクしているしみんなスレンダーだし、前から見ても後ろから見ても誰が誰だかよくわからなくなってきています。でも皆さんいつもよりさらに若返ってステキです。

廊下などですれ違う度に「そういえば笑い顔を最近見ないなぁ」と思うおじょうさんがいます。マスク越しだからかも知れないけれど、とても笑顔がかわいらしいのにその分ステキさが半減する気がして、もったいないなぁと思っています。

時々歯磨き中の姿を見ると、この人こんな表情なんだ(顔なんだ)と思う人もいます。なにしろ2020年度以降の入職者は常時マスク越しの顔なので、「見慣れない人が居るな」と思っても顔がわからない。さらに髪型が大きく変わると昔からいる人ですら誰だかわからなくなるから、なかなか声もかけ辛いのが現実です。

PS)今月初めから職場ではストレスチェックが開始されました。さっそくお昼にやってみました。メンタル的なところはヴェリーグッドな”晴天”でしたが、身体面と活気が”雨”でした。まあ足腰の故障と老年期うつはいかんともし難いです(「仕事することで活気が湧くか」と云われてもねえ)。

 

 

 

 

 

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久山町スコア

2022年7月に『動脈硬化性疾患予防ガイドライン』が5年ぶりに改訂されたそうです(健康教室や住民説明会の講師を引き受けなくなって、わたしの健康情報に対するアンテナは低くなりました)。先日、Medical Tribuneで『動脈硬化性疾患予防GL改訂、5つの要とは?』という記事を読む機会がありましたが、押さえておくべきは、中性脂肪の随時採血基準値と『久山町スコア』でしょうか。講演会講師をしていた頃は、この記事に出てくるような(おそらく刊行された動脈硬化性疾患予防ガイドラインに載っているような)図や表を必死にスライドに起こして準備したので、いやでも詳細を覚えたものですが、今は興味本位な読み方だからちょっと本気度に欠けます。

脂質異常症診断基準に新たに中性脂肪値の項目を追加し、空腹時採血で150mg/dL以上、随時採血で175mg/dL以上を高中性脂肪血症とする診断基準値として設定しました。この値の根拠は”空腹時TG 150mg/dLは吹田研究の結果(J Atheroscler Thromb 2021; 28: 1275-1288)を、随時採血TG 175mg/dLは非空腹時のTGと冠動脈疾患発症リスクの関連について示した検討(Am J Epidemiol 2001; 153: 490-499)およびNIPPON DATA90(J Epidemiol 2022; 32: 303-313)を基にしている”らしいです。先日、メタボ健診の基準を変える案が出ていましたがこれもこのガイドライン改訂に準じたものだったのでしょう。ところで、高中性脂肪血症は今まで脂質異常症の診断基準に本当に入っていなかったんでしょうか? わたしの勘違いだったのかしら。

そして『久山町スコア』。久山町スタディの歴史は長いし世界的に定評のある疫学調査が基本にあり全ての動脈硬化系疾患の基準として存在しているものなのでそのことに何の異議もないのですが、たしか前回までは『吹田スコア』(吹田研究による詳細なスコア化)が使われていたと思います。あれが今回失格になった(却下された)理由は何なのでしょう? そのことがこの記事には触れられていないのですが、ガイドラインそのものには書かれているのかしら。そこにだけ興味があるから、どこかでガイドラインを手に入れてちょこっと読んでみたいものです。

 

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陰の感染者

「わたしの感染経路がわかったよ」

先日、わが家で親しくしている友人Aが新型コロナに感染して発熱や下血で七転八倒しました(わたしたちも濃厚接触者として検査したり自主隔離させられたり)。その友人Aが、どうもここから感染したのではないかという目星が立ったと云って説明してくれました。それはその友人Aと親しくしている友人B。友人Bは友人Aの発症の翌日に発熱し、もしや友人Aがうつしたのではないかと恐縮していたのですが実はその友人Bの同居家族が皆体調不良を訴えていたそうな。カゼ症状があるにもかかわらずいろいろな会合に参加したり社会活動を普通に過ごしていたこの家族。各々に発熱はあったが1日で回復したから「コロナだったかもしれんね」とか云いながらも病院受診も抗原検査もすることなく経過。おそらくそこからうつったのだろうと思うけれど、検査自体をしていないから新型コロナの診断そのものを受けていない。

こういう事例はおそらく世に溢れるほどあると思われます。日本国民は他国より正直者が多く、「届け出が義務」と云われれば周りを監視してでも通告させる国民性ではありますが、それでも、どう考えても自分に不利益になるとわかっているのにバカ正直に名乗り出ることを国民全員がするとは思えません。「ちょっと熱が出たくらいで休むなよ」「病院なんか行ったらコロナの診断を受けるかもしれんから、病院なんか行かずに根性で治せ。会社に迷惑かけるなよ」と職場から強く指示を出された会社員も少なくないと聞いています。重症化してしまえばやむを得ないから病院受診するとしても、微熱程度の軽いカゼ症状で終わってしまうなら黙っている方が得策。もし自分のせいでだれかが発症して濃厚接触者として検査させられたとしてもその場合は自分が感染源かどうかはわかりゃしないし、と思っている輩。

それは人間の弱いところ。大事にならなければそれも止むなしと思いますが、ただ、そんな状況の今、「全数把握」がどうこうとこだわったところで、みなし感染や検査キットによる自己申告ですら怪しいのに、そもそも検査すらしないでそっと通り過ぎるのを待っている人たちまでいるのだから、統計的数値なんてもうほとんど意味をなさないのではあるまいか。欧米に至ってはもうマスクもしないし検査もしないからBA5が流行っていかうかどうかすらわからないところもあるといいます。

ちなみに、そんな無申告の友人Bの家族は全員ワクチンを打っていません。「3回目を受けなかったとはいえ2回まではちゃんと受けたわたしが一番症状が強いってどういうこと?」と友人Aは怒っていました。おそらくその家族はこれまでに何度か同じような感染をこっそり繰り返しているかもしれません。感染してできる自然免疫はワクチンで人工的につくる免疫よりはるかに強い。今、ワクチンを打っていない人の方が抗体価が高いという検査報告がなされているそうですがそれもまた至極当然。結局ワクチンで防御して不完全に抗体価が落ちてしまった時に初感染する人の方が自然感染した人より症状が強くても致し方有りますまい。そういう点ではまだ感染経験のないわたしたち夫婦はもはやワクチンで防御しながらがっつり標準予防策を講じないと怖いことになるやもしれません。

 

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運動嫌いな人のために

運動はどれくらいやると良い? 週1回だけの運動ではダメ? 加齢にともなう筋肉の減少を防ぐために

健康を維持するためには1週間で、まとまった時間をつくり集中的に運動するよりも、少なめの量でも運動を毎日行った方が、より効果的とした研究が発表された。「少量の運動でも週に分散して、できるだけ毎日行うようにし、蓄積していくことが重要です」と、研究者は述べている。”(保健指導リソースガイド2022年08月22日配信)

やはり、世間の多くの人は「運動は極力したくないんだな」とこれを読んで思いました。「せっかく運動するなら痩せられて健康に効果的な方が良いですよね」と、むかし運動指導士さんが健康教室で話していたのを思い出しました。効果ないのならわざわざしたくないのが『運動』てか。そして、運動嫌いな人には大変申し訳ないけれど、効果ある運動は週末にまとめてがんばる運動ではなくて毎日こまめに少しずつやる運動なのだそうです。「日常生活で続けられる運動だから運動嫌いな人にも続けられそうです」なんてコメントをいう人はきっと日常で運動をする習慣のある人です。少しずつとはいえ毎日続けるというのは運動嫌いにはものすごく高いハードルです。よほど、週一ジムでとことんがんばる方が自分がものすごくがんばった感に浸ることもできるしその時だけ頑張れば良いから一大行事として割り切れば運動嫌いでも何とかなる可能性があります。是非ともその”効果のある運動習慣”を運動嫌いな人たちだけ集めて続けさせてみて、その効果と継続度を検討してみてほしいと思うところです。

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粛々とルーチンをこなす

今日も粛々と一日が終わりました。

16時30分に退勤打刻をし、16:45の日テレの東京都新規感染者速報とそれに続く熊本県の速報を聞きながら17時過ぎに帰宅し、尻尾を振って迎えてくれるワンたちを庭に出しながら着替えて、ビールを1缶飲み干してから干してあった洗濯物を畳み、風呂洗いをし、玄関先の落ち葉掻きをしてから庭のワン達のウンチを処理して庭に水を撒き、後はもう1缶ビールを開けながら妻の帰りを待つ。大量発注の商品の作成にやっと目星がついたとはいえ17時45分くらいまではアトリエでがんばる妻が郵便局経由で帰ってくるのは18時半過ぎ。それから大騒ぎのワン達を連れて夜の散歩に出かける。

こんなにルーチン通りの毎日が続くとちょっと退屈にはなります。以前なら帰りにちょっとスーパーまで脚を伸ばしてお酒を買ってみたりしてたけど、先立つものも少なくなったし暑いのでまっすぐ帰ります。ワン達も一日退屈そうに生活しているのだろうからついつい早く帰ってもがってあげたくなる親心。時間のあるうちに筋トレなんかやっていたころが懐かしいけど、高齢の高血圧患者が独りの時にがんばりすぎると何が起きるかわからないから(という大義名分で)扇風機の前に陣取ってスマホ弄りの片手間にワン達をブラッシングするのが関の山。

だからこそ、なにかワクワクするニュースがほしい。

 

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