陰の感染者
「わたしの感染経路がわかったよ」
先日、わが家で親しくしている友人Aが新型コロナに感染して発熱や下血で七転八倒しました(わたしたちも濃厚接触者として検査したり自主隔離させられたり)。その友人Aが、どうもここから感染したのではないかという目星が立ったと云って説明してくれました。それはその友人Aと親しくしている友人B。友人Bは友人Aの発症の翌日に発熱し、もしや友人Aがうつしたのではないかと恐縮していたのですが実はその友人Bの同居家族が皆体調不良を訴えていたそうな。カゼ症状があるにもかかわらずいろいろな会合に参加したり社会活動を普通に過ごしていたこの家族。各々に発熱はあったが1日で回復したから「コロナだったかもしれんね」とか云いながらも病院受診も抗原検査もすることなく経過。おそらくそこからうつったのだろうと思うけれど、検査自体をしていないから新型コロナの診断そのものを受けていない。
こういう事例はおそらく世に溢れるほどあると思われます。日本国民は他国より正直者が多く、「届け出が義務」と云われれば周りを監視してでも通告させる国民性ではありますが、それでも、どう考えても自分に不利益になるとわかっているのにバカ正直に名乗り出ることを国民全員がするとは思えません。「ちょっと熱が出たくらいで休むなよ」「病院なんか行ったらコロナの診断を受けるかもしれんから、病院なんか行かずに根性で治せ。会社に迷惑かけるなよ」と職場から強く指示を出された会社員も少なくないと聞いています。重症化してしまえばやむを得ないから病院受診するとしても、微熱程度の軽いカゼ症状で終わってしまうなら黙っている方が得策。もし自分のせいでだれかが発症して濃厚接触者として検査させられたとしてもその場合は自分が感染源かどうかはわかりゃしないし、と思っている輩。
それは人間の弱いところ。大事にならなければそれも止むなしと思いますが、ただ、そんな状況の今、「全数把握」がどうこうとこだわったところで、みなし感染や検査キットによる自己申告ですら怪しいのに、そもそも検査すらしないでそっと通り過ぎるのを待っている人たちまでいるのだから、統計的数値なんてもうほとんど意味をなさないのではあるまいか。欧米に至ってはもうマスクもしないし検査もしないからBA5が流行っていかうかどうかすらわからないところもあるといいます。
ちなみに、そんな無申告の友人Bの家族は全員ワクチンを打っていません。「3回目を受けなかったとはいえ2回まではちゃんと受けたわたしが一番症状が強いってどういうこと?」と友人Aは怒っていました。おそらくその家族はこれまでに何度か同じような感染をこっそり繰り返しているかもしれません。感染してできる自然免疫はワクチンで人工的につくる免疫よりはるかに強い。今、ワクチンを打っていない人の方が抗体価が高いという検査報告がなされているそうですがそれもまた至極当然。結局ワクチンで防御して不完全に抗体価が落ちてしまった時に初感染する人の方が自然感染した人より症状が強くても致し方有りますまい。そういう点ではまだ感染経験のないわたしたち夫婦はもはやワクチンで防御しながらがっつり標準予防策を講じないと怖いことになるやもしれません。
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