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圧倒的魅了

コロナ禍のために2年中止になっていた立川志の輔独演会が3年ぶりに開催されました。ずっと観に行っていたわたしたち夫婦は、再び生の志の輔さんを見れること自体に感謝感動でした。

彼が舞台の袖から登場しただけで、一気に場内がキラキラ星に変わるのがわかりました。もともと彼に会いたくて彼の落語を聞きたくて金を払って来ているお客さんばかりなのだし、わたしたちのように以前からどんな魅了のされ方をするのかを知っているリピーターが多いのだから、この空気感を感じさせてもらいたくて、ほとんどアイドルに殺到する追っかけレベルの聴衆が場内全体を魅了の空気を作り出しているのは当たり前なのかもしれません。

でも、それは大した要因ではありません。やはり、志の輔さん自身の話術というか人を引きつける”人たらし”の素質がこの圧倒的な一体感を作り出したのだと思われます。座布団の上に座るだけで場内の聴衆を圧倒的に包み込んでしまう力、これがプロなのですね。聴衆に話をするプロという点ではわたしも同業者なのですが、わたしなんかまだまだ初っぱなに出てきた弟子さんの話力のレベルなんだなと打ちひしがれております。ここで比較するなんておこがましい限りではありますが、わたしも話すことをなりわいとするようになって20年のプロの端くれである以上、何とかあの域に達することができるように精進してみたい。なにか、いままで諦観していたわたしのこころを妙に奮い立たせる出来事でありました。
 

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