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ソフトランディングできるか(1)

先日、自ら希望してメンタルの面談を受けに来られた男性。COVID-19感染者のしわ寄せと仕事内容自体の特性から一気に仕事量が増えたことがきっかけで、出社するのが億劫になり、なかなかやる気が起きてこなくなったという訴えでした。仕事量がこなせない不安感と焦燥感はまあ自分の仕事内容の避けては通れない事情なので心得ては居るけれど、この状況がいつまで続くのか(いつまでがんばれば良いのか)の目安がないのが辛いのだと。そう云いながら、自己分析もきちんとできている様子なのですが、気力が続くかどうかがちょっと心配ではあります。

むかし、わたしが救急医療に携わっていたころ、毎日のToDoListをいつも持ち歩いて終わった順に消していっていましたが、終わって消す項目より新たに増える項目の方が多くてちっともリスト内容が軽くならなかったことを思い出します。あるいは、外来でいくら診察を続けても、机に積まれるカルテの山が減るどころかどんどん増えていくのを見ながら、「いつ終わるのか」という絶望感にも似ためまいを感じていたことも思い出します。まあそれでも、あの頃のわたしの仕事は、「いつかは必ず終わる」ことが分かっていたからなんとか頑張れたのだろうなと思います。(つづく)

 

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