「子ども睡眠健診」プロジェクト
<睡眠を見直し生活リズムを改善 健やかな発育・発達を 「子ども睡眠健診」プロジェクト>
”理化学研究所と東京大学は、全国の子供を対象とした「子ども睡眠健診」プロジェクトを開始すると発表した。この「子ども睡眠健診」プロジェクトでは、児童・生徒(主に小中高生)を対象に、ウェアラブルデバイスを用いて睡眠を測定し、日本の子供の睡眠実態を把握し、子供・保護者に対して睡眠衛生に関する理解の促進をはかる。簡易な方法により自分の睡眠や生活のパターンを把握できれば、自身の生活スタイルを改善でき、健康に対する意識を高められるとしている。”(保健指導リソースガイド2022年10月03日配信)
睡眠が人間の人生の営みの中で如何に重要かということは最近になってやっとあちこちで語られるようになってきました。今まで明らかに軽んじられてきた項目。腸内細菌が生活習慣病やがんや認知症に大いに影響を与えるということが眉唾ではないことがわかってきましたが、それ以上に睡眠の健康に与える影響の大きさはもっと強調されるべきなのだと思います。でも、現代社会の誘惑だらけの夜の世界、あるいはまだまだワーキングプアの現代社会人にとっての睡眠の量と質は、つい後回しにされがちです。通勤時間や昼下がりにちょこっと仮眠をとればなんとかなると思っているし、ゆっくり睡眠をとっている余裕なんて普通はないものだとあきらめている輩も多い。
そんな中、成長過程にいる子どもたちの睡眠を見直す切り口は、禁煙の前にまず子どもの頃からタバコを吸わせないという切り口に似て、とてもいい考え方だと思います。子どもたちの睡眠を健全なものにするためには生活リズムを親や家族みんなで是正しないと成り立たないのです。わかっているけどできない若い親たちは自分が子どもの頃にその親たちによって作り上げられた常識に我が子を陥れているわけで、「家族みんなで早く寝る」なんてあり得ない!と思うのかもしれません。ちなみにわたしたちの世代は、親たちは夜更かしするけど「子どもは早く寝なければならない」という厳しい教育の中で育ちましたが、今の若い親たちの常識は、自分たちが遊びたいから子どもたちも一緒に起こしておくという考え方なのだと聞いています。
是非とも、このプロジェクトが子どもたちを通して全人類のあるべき生活リズムに是正させるきっかけ作りになることを祈っています。
| 固定リンク
「心と体」カテゴリの記事
- 赤身肉(2023.12.06)
- 眠っていてもいいの?(2023.12.05)
- 大腸がんスクリーニング(2023.12.04)
コメント