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2023年2月

ルイボスティ

先週末、夜中の2時前から尋常でない頻尿に襲われ(小便してベッドに帰ってきて横になった途端に行きたくなるみたいな)、「尿崩症になったんじゃないか?」とマジで怖くなりました。2時から4時までの間に10回以上起き、毎回大量に出る尿にヘトヘトになって朝を迎えました。

これ、どう考えてもルイボスティの飲み過ぎのせいではないかと思うのです。ポリープ切除術後の禁酒期間なので酒の代わりにルイボスティを飲んでいるのですが、1.5リットルを夫婦で半々に飲んでいたのに妻が「これ飲むと激しい下痢をする」と云い始めて飲まなくなり、私が全部飲むことになりまして、もともと1パックを1.8リットルの熱湯で10分煮出すものを、1.5リットルの熱湯ポットで作った上にパックをずっと入れたままにしていましたから、かなり濃く煮出してしまったはず。私の大量の排尿もこれのせいじゃないのかしら、と疑ったわけです。

ルイボスティに関する記事を見てもそんな副作用が書かれていないものと書かれているものとがあって定かではありません。妻の激しい下痢にしてもよほど飲み過ぎない限り起きないと書かれてます。そもそもルイボスティは「むくみが取れて便秘も解消できてとてもスッキリ締まった身体になるのよ」と妻の友人が薦めてくれたから飲み始めたわけで、読んでみると適量は一日500ml、コップ2~3杯くらいとな。そりゃやっぱりわたしは飲み過ぎですね。ちなみに、ルイボスティの効能としては、
フラボノイドが代謝を高めてダイエットサポートに
フラボノイドやSODの抗酸化作用で活性酸素を除去→老化防止
フラボノイドによるリラックス効果
亜鉛による性ホルモンの活性化、鉄分による貧血効果
カリウムによる利尿効果(これで頻尿になった)
マグネシウムによる便通調節

などとまあいっぱい書かれていました(商品を売るためだもの)。今回はちょと怖かったけれど、適量・適濃度を守って飲み続けてみましょうかね。

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無くなっていくもの

四苦八苦しながらも土曜日のうちにe-Taxで確定申告を終え、納税の振替申請も日曜の朝にオンラインで申し込み、今年の確定申告はとりあえず完了。月末〆切の定期コラム原稿は先週の金曜のうちにすでに送信を終え、今やらなければならないマストのタスクはほぼ終わりました。しかもわたしがシーズンパスを購入してまで応援している地元のサッカーJリーグチームも連勝し、何も不満はない(というかご機嫌な)はずなのに何か気持ちがスッキリしません。三寒四温を経ながらも確実に春が近づいているというのに、なんだか心が重く、ちっともワクワクしない自分に戸惑っています。花粉症や寒暖差の影響などの体調面の不具合ではない気がします。おそらく、はっきりしない何かに対する漠然とした不安感・・・年老いるに従って悩まされる病気の問題(動脈硬化やコントロール不十分の血圧やあるいはきっと手術が必要になるであろう左母趾の爪陥入なども抱えてはいるけれど)に対する不安でもない。ここ1年くらいで沸々とわき上がってきつつある老後の不安が大きいのではないかと云う気がしています。

毎日、健康体の人間ドック受診者と対峙し診察し結果説明や相談受けをする立場の中で、「孫が小さいからもっと健康でいたい」とか「まだ事業を拡大したいから今倒れるわけにはいかない」とか、人生に対するきちんとした目的を持った人たちばかり目の当たりにすると、つい自分のこれからと対比してしまうのかもしれません。正直なところ、わたしの周りにこれから成長していくもの(成長を楽しみにできるもの)が何一つないことに気づいてしまったのです。子や孫が居ないというだけでなく、親戚縁者や周辺の友人も含めて、もはや『無くなっていくもの』しかない。仕事も家・財産も親も妻も兄弟も・・・そんなことに対する不安感にいつの間にか襲われて飲み込まれようとしている、そんな感情なのかと分析しています。

こういうのが『初老期うつ』というのかな?と思ったら、初老期は60歳前までなのだそうで、じゃあ『老年期うつ』かな?と思ったら、老年期は65歳からなのだそうです。まあほとんど老年期なのではありますが、まだかろうじてその隙間世代。対処のしようのない見えない敵に戦いを挑む気力が湧かないからうつなのでしょうから、この調子がずっと続くなら見栄を張らずに早々に専門家(まずは臨床心理士さん)に相談してみようと考えている今日この頃です。ただ、そのタイミングをどこにするか、決定的な何かがあるわけでもないので、自ら決断するタイミングは意外にむずかしいかもしれません。

 

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節制の中間レポート

ポリープ切除から1週間が経過しました。もちろん何の合併症もなく、普通に快便な毎日です。1週間過ぎたら食事は普通に戻して良いけれど酒は血流が上がるから2週間は禁酒だ、と釘を刺されていますからきちんと真面目に守っています。

酒に関しては、想像以上に禁断症状がなくちょっと肩透かし感はありますが、これまでも何度も経験してきたので想定内といえば想定内です。ただ予想外だったのは、酒を飲まなくても翌朝の爽快感がさほど変わらなかったことです。以前禁酒をやってみたときは、酒を飲まないと翌朝がとても爽快で、1日が溌剌として、しかもむくみも取れて身が引き締まり、明らかに飲まないことのメリットをカラダ全体で感じたものです。でも今回はそれをあまり感じません。飲んでも飲まなくてもあまり変わらない感じの毎日なので、なんかちょっと不満ではあります。おそらくは、若い頃ほどは痛飲することが少なくなって悠々自適に近づいていたからではないかと勝手に自己分析して、ちょっと嬉しい気持ちです。

手術以降、体重は約1キロ減じたまま1週間続いています。以前ならそれは酒を飲まずに酒の肴やらナッツやらを食わなくなったからだと分析できていましたが、今回のはそれでもない気がします。低残渣食だけ食っていた恩恵もありましょうし、酒の代わりに毎日1リットルくらい飲んでいるルイボス茶の効果かもしれません。手術のために奇しくも食生活をガラッと変えることになったおかげで、何の無理をすることもなく軽快な体調になっているのはちょっと驚きです。さてさて、指示された制限期間がもうすぐ終わりますが、その後の食生活や酒や、どうなりますでしょうか。可能な限り自然に、変な理屈ではなく、あくまでも自分の感情に素直に従ってみようと思っていますが。

 

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AIの功罪


わたしの勤務する施設では昨年あたりから積極的にAIが導入されるようになりました。内視鏡検査で導入を開始したAI技術は、先日から胸部レントゲン画像に入り込み、もうすぐ胸部CT検査にも適用される予定だと聞いています。

AI技術による読影補助は確かにわたしたちの心身の負担を軽減させてくれる良い手段だと思います。『読み過ぎ』感は否めませんが、少なくとも検査時の見落としや読影時の誤診が減るだろうと期待しているところですし、何よりも「つい見落としたのではないか」という不安にかられながら日々の読影をしているわたしたちの精神的負担を大きく軽減させてくれた効果は絶大です。

ただ、一方で今まで普通に「異常なし」と判定してきた部分にAIが「異常あり」の表示をしてしまうことが少なくなく、このときに「どうようか」と悩むことが多くなりました。所見によっては「AIは一体何をもって『異常』だと判断したのか」どうしてもわからないときも少なくありません。そしてそんな場合に、どうしても最終判定として「異常なし」と書けずに「軽度異常」を選択してしまう優柔不断さ。AIが読んでいるものを無視するのはかなりの実力と勇気が要るものなのです。そして、人間ドックの結果説明をしているときに受診者の方もその変化に気づき、「これは何が変わったのですか」と質問してくる。そうですよね、気になりますよね。わたしは正直に「問題ないと思うけどAIがチェックを入れているから無視できなかったんだと思います。今後も定期的に検査をするでしょうから変化がないか確認しますけど、少なくともこの所見は以前からあって何も変化していませんから今の時点では気にしなくていいです」と説明はしますけど、ちょっと歯切れが悪い。もしかしたら次には変化するかもしれない、そんなことまで見越してAIが読んだのかもしれませんし。早くAIももっともっと経験値を上げて、本当に異常な部位だけを100%の確率で拾い上げられるレベルに上がってほしいものです。そのときにはわたしたちは仕事を奪われますが、受ける側にしたらその方が幸せでしょう。

 

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明るい留守電

人気の乳酸菌飲料を定期で宅配してもらっています。以前は週2回に分けて配達してもらっていましたが、人手不足や諸般のトラブルなどがあって今は週一回、月曜日に1週間分を持ってきて、玄関のボックスの中に入れてくれます。

それが先日、いつものように仕事から帰ってきてからボックスを開けてみたら、まだ空瓶7本が朝出したままの形で入っていて、未配達の状態でした。「あれ?配達忘れているのかな?」と不思議に思って、宅配センターに早速電話をしてみたところ、

「こんにちは。いつも大変お世話になっています。せっかくお電話いただきましたが、日常業務は終了しました。平日の朝9:30から17:00の間にお掛け直しください」

と、妙に明るく弾んだ口調の女性によるテープに入れられた録音メッセージ。時計を見たら17:10でした。「え、今日の配達のことなのに、今対応してくれなきゃ、意味ないじゃん!」と独り言を云いながら電話を切った次第です。

いや、別に業務時間外の対応なのだから録音テープでいいのですよ。わたしの勤務する職場でも定刻になったら決められたメッセージテープで対応しています。働き方改革としてメリハリのある対応でもしょうがない。ただ、今回のメッセージテープの声がとにかく明るいのです。ニコニコしながら話しているようなそんな感じなのです。「それって、どうよ?」って思いませんか?大体、時間外にかけてくる問い合わせ電話の大半は苦情か配達確認かでしょ。そんな人間がこんな能天気なメッセージを聞いたら、「バカにしとるんか!」とイラっときて怒鳴りたくなるでしょう。

そんなことをわたしも感じながら、うちの職場のメッセージのトーンは妥当だろうか?と確認したくなりました。やはりどんな時に掛けてくるのかを想定したら、もう少し神妙なトーンの方が無難なんじゃないかしら?

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睡眠の力

コロナ罹患後症状リスク、短時間睡眠vs.長時間睡眠

新型コロナウイルスのmRNAワクチン(以下、ワクチン)を2回接種した人ではコロナ罹患後症状(「少なくとも3ヵ月以上続く1つ以上のCOVID-19に関連する症状(息切れ/呼吸困難、胸痛、嗅覚・味覚異常など)」)の発現リスクが21%低いものの、短時間睡眠の人ではその効果が弱い可能性があることを、スウェーデン・ウプサラ大学のPei Xue氏らによる研究グループが明らかにした。Translational psychiatry誌2023年2月1日号掲載の報告。”(ケアネット2023/02/17配信)

この研究自体は、ワクチンをきちんと打った人の方が後遺症のリスクが少なかったということとともに、睡眠が生活習慣病だけでなく感染症に対する免疫機能にも大きく影響するということを実証したものです。そのためにワクチン接種を促すとともに、「持続的に短時間睡眠の人では効果が弱い可能性があるため、6時間以上の睡眠を取るように促すことで罹患後症状のリスクを低減できる可能性がある」ともまとめられていました。日常からショートスリーパーを自慢している人はなんとか改善する努力をした方が良いというのは間違いないでしょう。

ただ、その一方で、新型コロナに感染すると後遺症としての睡眠障害が高頻度で認められ、それが長く続くことがある、というのも問題になっています。こっちも睡眠中の免疫活動が関与しているという点では同じなのでしょうが、罹ってしまった後の後遺症については対処法が確立するまではいかんともしがたく、結局は感染しないように努力するしかないということになるのかもしれませんが、それよりも今まで何かとおろそかにしてしまっていた『睡眠』の重要性を再認識する機会にしてもらえるといいかと思います。

睡眠中に、起きている間に傷ついた細胞を修復し、脂肪を燃やしタンパク質などを合成し、記憶細胞の整理をし、と数多の重要な仕事を体内でしているそうです。だから『眠る』ってとても重要なのです。今や健康は睡眠で語る時代です。若い人ほど”睡眠”を軽んじ、簡単に得られるものと誤解しているフシがありますが、そんな甘いものではないことを認識する良い機会になればいいと思っています。

 

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下手なゴルフ

ゴルフは高齢者の健康維持に最適

老後も健康でいたい人は、ゴルフクラブを持ってグリーンに出ると良いようだ。新たな研究から、心臓の健康を向上させるという点で、ゴルフはウォーキングやノルディックウォーキング(特殊なポールを用いたウォーキングによる全身運動)よりも優れていることが明らかにされた。研究論文の筆頭著者で、東フィンランド大学(フィンランド)生物医学/スポーツ・運動医学研究所のJulia Kettinen氏は、「ゴルフは体を動かす意欲を高め、あまり距離を意識せずに長く歩けるという点でも優れた運動方法である」と述べている。この研究は、「BMJ Open Sport & Exercise Medicine」に2月6日掲載された。”(2023年02月16日 配信)

 ヘルスデーニュースの抜粋としてMedical Tribuneで紹介された記事です。ゴルフを行う65歳以上の健康な25人(男性16人、平均年齢68.4±4歳)で18ホール廻って検討した結果とのこと。まあ、ゴルフは全身運動だし、それなりの距離を歩くし、頭も使ってスコアに関係なく楽しむことのできるスポーツなので、今さら云われることでもないのかなとも思います。「一打当たりの単価がどんどん安くなっている(下手くそになってスコアが悪化している)けれど、健康のためにやっているようなものだから」と言い訳しながらラウンドしている最近のわたしですが、論文として認めていただけるとうれしい限りです。

ただ、あくまでも勝負事の競技ですし、スコア競技です。心臓突然死や急性心筋梗塞を発症する確率が割と高い競技だということも忘れてはいけません。コンペの最初のティーアップ後の第一打のときと、この一打で優勝するかもしれない(あるいは自己ベストスコアであがれるかもしれない)という最終パットのときに心臓トラブルが多い、というデータを若いころに教わりました。この研究のようにおそらくゴルフ歴の長い上級者のゴルフ侍たちとわたしたちヘボゴルファーとでは心身の負荷のかかり方がかなり違う、そういうスポーツであるということは心得ておかなければなりますまい。

とはいえ、四十の手習いで年取ってから始めたゴルフ。一日中動き回れるカラダに感謝し、「下手くそやなあ」と呟きながらそそくさとラフに落ちたボールを探しに行く自分の健全さを噛みしめ、何よりも同行して一緒にプレイしてくれる友人が居るありがたさも噛みしめられる、そんな世界に仲間入りさせてもらっているのはとてもラッキーなのだなと感じております。

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酒のこと

直腸のポリープ切除術を受けたため、14日間の禁酒を命じられました。術後出血の危険があるからだそうです。日頃「休肝日を作らない」と豪語しているわたしなものだから、友人知人が気にはかけてくれているようです。
「このまま酒嫌いになったりして」
「この機会に酒をやめてしまったらどう?」
「そんなに長い間飲まなかったら、ストレスでポリープができるかも」
「解禁した後のリバウンドが怖いね」
「そんなことできない、に一票」

わたしにとって2週間酒を飲まないこと自体は大したことではないので、多分できるでしょう。自ら『やめます宣言』して禁酒したのならともかく、「してはいけない」と云われていることに何か理由づけしてまで飲もうとは思いません。別に睡眠薬代わりに酒を飲んでいるわけではないし、むしろ飲まない方が睡眠の質が上がり、コントロール不調の血圧も安定するやもしれません。体重なんて容易に1〜2キロは減るでしょうし、日に日に体調も良くなることでしょう。酒を飲まないことが健康に良いことくらい、十分存じております。でも、きっとまた飲み始めます。特に前より多くなることはないでしょう(若いころと違ってカラダが量を求めませんから)けれど、「飲みたいな」と思ったら飲むでしょう。ときどき痛飲して後悔もするでしょう。今のわたしの酒との付き合い方はそんなスタンスです。愛人でも恋人でもなく、”仲のいい気心の知れた友人”というところでしょうか。

今3日間飲まないでいてまだちょっとしっくりこないのは、夕食後のお茶やルイボスティーの量が増えたために夜に突然の利尿ラッシュが起きること(ビールを飲み過ぎた時よりもはるかに激しい)と、夜が異常に手持ち無沙汰なこと。頭が鮮明な有意義な時間が沢山できたというのに、何もできずに(しようと思っても面倒で手を出せない)もったいない感じがしています。これをうまく使えるようになると素晴らしい禁酒期間になるのですが。

もっとも、体調が良いのは「酒を飲まないから」というよりも、「低残渣食を主体にするように、くれぐれも繊維質の多い食材や豆類を1週間くらいは避けるよう」にと云われている、そっちの影響の方が大きいのかもしれません。でもこっちの指示はおそらくあと数日のうちに破ることでしょう。こっちは我慢できる気がしませんから。

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思ったより小さかった

わたしの直腸のポリープ切除術(EMR)は何事もなく無事に終わりました。お騒がせしました。例によって、鎮静剤を打たれた後のことを何も覚えてません。目覚めたらリクライニングの椅子でどっぷりふんぞり返って寝てました。

目覚めた後で外来医師の説明がありました。モニターに映ったポリープは想像してたほどは大きくなく(CTでは9mmでしたが5mm強くらい)静かな赤い色をしてました。「この辺りには他になかったからこれがCTに映ったポリープだと思います。6mmより少し小さかったけど予定通りに切除したみたいです」とのこと。うちの施設は6mm以下のポリープは意地でも切除しない方針だったはずだから、ちょっとサービスしてくれたのかも。あとは病理の結果を待つのみですが多分悪性ではないでしょう(希望的観測ですけど)。とりあえず一件落着です。

ところで、見せてもらった映像の中には、憩室はあったけど件の直腸ポリープ以外に目立ったポリープがありませんでした。2019年まで2年ごとに受けていた内視鏡検査ではもっと多数の歪で小さなポリープあったはずなのに。今月初めから悩まされてた痔核のことも触れなかったし・・・気になったので今日になって直接検査画像を自分で確認してみましたが確かにとてもきれいでした。知らぬ間に腸内細菌叢が改善したのでしょうか。毎朝飲み続けていたR-1の効果が出てきたとか。とにかく腸壁そのものが四年前よりはるかにきれいで、なんか、そっちの方がうれしかった。

例によって、患者として粛々と受診していると待ち時間に色々な声が聞こえてきます。患者さんたちの話も面白い(ついツッコミを入れたくなること満載)なのですが、自分の勤務する病院なので、むしろ医療スタッフたちの仲間うちの会話の話ぶりや私語の声の大きさやらが気になりますね。看護師さんたちの会話がついつい下世話な云い方になっていないか、医師たちがアフターファイブの打ち合わせに盛り上がり過ぎていないか、「注意しましょう」と頭で考えるより、ときどき患者になって確認してみると現実(していないつもりなのに無意識のうちにこんなにしているんだということ)がわかるだろうな、と再認識しました。

ちなみに、朝イチの外来受付での血圧は180/110mmHg、前処置中に確認に来て160/105mmHg、最終説明時にも測られて150/100mmHg。血圧が下がらない。いつも朝夕測定して130-150/70-90mmHgになるから今の内服薬だけで安心してたけれど、私は昼間にいつもめちゃくちゃ血圧が上がっているのではないだろうか。

 

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マスクの奥

3月13日からマスク着用義務が”個人の判断”に委ねられるとのことで世間がざわついています。

マスクに守られてきた期間が長くなって世間ではマスクを外した顔を思い出せない人ばかり。そもそも初めて会った時からマスクしてた人なんてそのマスクの奥の顔を知りません。私が勝手にマスクの奥を想像して顔を完成させているだけです。一般論として、勝手に想像した顔はきっと実物より良い(何が『良い』なのかの定義は難しいですが)場合の方が多いと思います。醸し出す雰囲気や話しぶりや目元から想像する姿は、自分で作り上げる時によほど悪い印象を受けていない限り、自分の理想像に近づけて考えるはずだからです。若い人たちが『マスク詐欺』と称し、マスク外したリアルな顔を見て落胆されるのではないかと懸念している気持ちもわかります。でも、マスク越しでいい印象を持たれていた人は、たとえ想像した顔と印象が違っていたと云われたとしても、むしろ自信を持っていいと思います。それだけ、中から出てくる真の姿が素晴らしいということを実証していたようなものだからです。

ところで、マスク着用義務がなくなったら間違いなく勘違いする輩が出てくるでしょう。マスコミも必要以上に報道して「なぜ外さないのか」とかインタビューなんかしそうですし、いつの間にか「もうなんでもありだぞ」みたいな雰囲気になるのは怖いなと懸念します。5類になっても感染症が軽くなるわけではありません。せめてコロナ禍前のインフル全盛の頃を思い出して、マスクは無用かもしれないけど咳エチケットは忘れないでほしいし、マスクや消毒液よりも流水手洗いやうがいが重要だったということを再認識してほしいと思います。

 

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見てしまったよ。

できるだけ自分の病気に関する情報は直接担当者から受けるだけにしています。いらん情報は雑音だから。特にネットで調べてしまうと、重篤な情報だけが入ってきて冷静さを失わせることが多いと思うから。

なのに、今回は検索してしまった、『直腸 腫瘍』『直腸 ポリープ』と検索ワードを入れているのに、ヒットするのは『直腸がん』のことばかり! 原因は太った肉好きタイプが多くて、血便で見つかるのが大多数だって。どっちも違うワイ!というか、まだ何がそこにあるかもわからないのに、大腸ポリープ切除=大腸がんという情報の出し方、やめてほしいものです。

「血液型A型の人は肉はあまり好きじゃなくて野菜好きの人が多いんですって。肉好きはO型の人に多く、B型は乳製品やチーズ好きが多いんですって」と先日妻が云っていたのを思い出しました。そのとおり。血液型A型のわたしは、そこにコッテリ肉と野菜が置いてあったら、多分野菜に先に手が出るだろうと思います。別に肉が嫌いなわけではないけど、肉より魚の方が好きかな。魚より豆腐の方がもっと好きだけど。「肉食いてー!」とよく友人が云うのを聞きますが、あまりそんな感情になったことは若いころからないなあ。なんて、嗜好品をここで主張したところで何の気休めにもなりません。早く検査が終わってほしいです。

ちなみに今日は、ついつい『肛門括約筋』を検索。おしりから5センチくらいのところにありそうなわたしのオデキは内括約筋に影響を与えずに切除できるのだろうか?と思ったため。どこにも知りたい情報はなかったから、早々にページを閉じました。世間の皆さんの自分の病気に対する不安が無意味に膨らんでいく過程が実感できました。おそろしや、ネット情報!

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大腸がんになりやすい人

自分が関連疾患に罹ると、自ずと関係ある情報に目がいくものです。わたしの大腸ポリープの歴史なんてもう20年以上前から始まっていて(その前は検査したことないからわかりません)、意外に大して気にしていませんでした。そんなわたしの事情を盗み見したであろうfacebook様から、「胃がんになりやすい人」「大腸がんになりやすい人」という記事が勝手に送られてきました。分かっていることばかりだろう、と以前なら無視するのだけれど、「一体、わたしの生活の何が悪いの?」と思ってしまってついつい開けてしまいました。

・肉ばかり食べる人
・脂肪の摂りすぎ
・運動不足
・タバコを吸う人
・肥満
・大酒飲み

酒については何も云えませんが、それ以外は今現在の生活に反省点は何もないように思います。「やっぱり何も参考にならなかったなあ」と独り言(素直に「飲酒をやめます」とは云わない)。もっとも、姉が直腸がんになって手術を受けたのが7年弱前だから、遺伝因子の方が意味があるかも。

 

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寒さに臆病

新型コロナ感染に対する予防が徹底してきた影響からか、ここ数年、本当にまともな風邪などひかなくなりました。

それなのに、最近、『寒さ』に対してかなり臆病になってきた感じがします。ほんの5年くらい前には、「冬は寒いのが当たり前だから」と嘯いて、仕事中にもずっと半袖で過ごして、肌着もいつも半袖で、散歩する時にも少し肌寒い程度の服装で生活していたものですが、最近は職場で動くときには必ず長白衣を羽織っている(診察室は暖かいので脱いでいますが)し、週末や休みの日にはヒートテックの長袖を着るようになりました(平日も着たいのだけれど、白衣が半袖なのでやむを得ず半袖ヒートテックを着ている次第)。寒がりになったというわけでもない(まあ、昔は長袖ヒートテックなんか着たらすぐに汗だくになっていたからそれなりに代謝が落ちているのは確かでしょうが)と思いますが、妙に寒いことに臆病になっている理由は、寒さによって血圧が上がってそれでなくても高血圧なのにさらに血管に負荷をかけるのではないかとか脳梗塞や脳出血を起こすのではないかとか、そんな不安が最近急に強くなってきたからです。「血管なんてそう簡単には破れないさ」とタカを括っていたのが急に弱気になってきたのはどうしてなのでしょう。やはり、もう直ぐ定年になり日に日に年老いる夫婦・・・頼りになるのはお互いだけだから、何か大きな事故や病気が起きたら妻に多大の迷惑をかけるし不安がられるだろうし、などと考えるようになったからでしょうか。若いころには、「長生き志向なんて全然ないから、節制なんかまっぴらごめんだ」「死んだら死んだでしょいがないさ」とか思っていたのだけれど、後に残す身内が少なくなると、自分のこと以外のことも考えてしまうようになるのですね。

まあ、健康意識が増してきて心を入れ替えた途端に倒れたり急死したりした人を何人も見てきたので、悟り方はほどほどにしておかなければ、とも思いますが(笑)


 

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思索の時間

年に一度の職員健診の日、検査ごとに待ち時間が生じるので多くの人が手にスマホや本を持って臨んでいる中、わたしはいつも何も持ちません。もちろん、持っていることを忘れてどこかで失くすのが怖いというのもありますし、手に何か持ってあちこち移動するのが面倒くさいというのもありますが、主たる理由は贅沢な思索の時間を作りたいから。今の時代、いつも手にスマホやタブレットを持ち、時間さえ余れば目的もなくスマホをいじるのが日常。ヘタをすると仕事をしていてもときどき合間に画面確認をしたりしてしまう昨今。だから、健診の日くらいノースマホデーにしてみようか、と。

以前は待合室に暇つぶし用の雑誌なども置かれていましたが、コロナ禍のためにすべて撤去されました。今年は思いの外流れがスムーズで待ち時間があまりありませんでしたが、さすがに大腸検査のための前処置は時間がたっぷりありました。うちの施設の内視鏡室の前処置室には大きな窓があり、窓の外では近くの小学校の校庭で小さな生徒たちが持久走大会のようなことをやっていました。その長閑な風景をぼーっと眺めながら「最近こんな贅沢な時間なんてなかったなー」としみじみ。ちょっとまどろみの空気になったころ、担当の看護師さんがやってきました。「検査開始は今から約1時間半後です」と。「あと1時間半もあるのか」…分かってはいたけれど意外に長い待ち時間ができた!という誘惑にとうとう負けてしまいました。そっとロッカールームに戻ってロッカーからスマホを握って元の場所へ。

『何もしない生活』って、急にしようとなかなか思ってもできないものですね。

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節分の鬼

先日の節分の日、赤鬼と青鬼(に扮した職員)がうちの職場にある保育所を訪ねました。もちろん、子どもたちは大騒動で逃げ惑い、泣きながら保母さんたちに抱きついていますが、容赦なく赤鬼と青鬼は追いかけまわしています。

そんな動画が、職場の休憩室で毎日流れています。「よくある微笑ましい季節の行事ですね」と云いたいところだけれど、今のご時世で、どうしてこれが”虐待”に当たらないのだろう?子どもたちの大多数がイヤがって泣き喚き逃げ回っているのに追いかけて更に怖がらせているのですよ。子どもたちの中にはトラウマになって夜泣きする子も出てくるやもしれません。予測不安が日に日に激しくなって大きなトラックに出会った場所に近づくと突然踵を返して逃げようとするローラや、昔、熊本地震の後に解体工事の大きな音や体育館でバスケットボールをつく音が聞こえるだけで逃げようとしたセイラのように、「怖い鬼が出るからもうあの保育所には行きたくない!」と云い始める子が居てもおかしくありますまい。

いやまあ、これによって成長する過程の一行事だと認識しています。していますけど、最近問題になっている保母さんや実の親による「教育だ」と称する虐待と何が違うのだろう?と疑問に思ってしまうのは私だけでしょうか。親たちが許せばOKなのでしょうか。少なくとも、子どもたち本人にとっては、どっちもほとんど同じなのではないかと思う次第です。

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楽しいことを見つけていかないと

先日の職員健診で直腸腫瘍が見つかり(正式には、前からあったものがちょっと大きくなっているように見える)、後日精密検査をすることになりました。大腸ポリープは若い頃からたくさん持っていたので自主的に定期的にオプションの大腸検査を受けていたからこそ見つかった所見で、これまで腫瘍マーカー(CEA)も便潜血も異常になったことがありません。でもさすがに9mmφのポリープは心が凹みます。場所が直腸なので「もし人工肛門とかになったら大変だなぁ」とか、あらぬことを考えてしまいます。

ついでにオプションで肺CT検査も受けました(動脈の石灰化が著明なので変化してないかとか内臓脂肪はどうかとかそんな興味で。これもここ3年毎年受けています)。読影された結果を見ると去年までなかった所見(左中肺野胸膜肥厚)が書かれています。判定は軽くて『経過観察』の指示すらないのですが、去年までの画像を確認してもそんな所見は見当たりません。所見としては大したことないですし、陳旧性病変だろうとわたしが読影してもそう書くでしょう。でも、自分自身の身体となるとそう容易くはありません。この一年間で特に感染した記憶はないのだから急に新しい肥厚所見が出てくるはずないじゃないか? 肺腺がんってそんな感じで症状もなく大きくなるやつじゃなかったか? 心は悪い方にばかり動いていきます。ちなみに胸部レントゲン写真では最近導入されたAI機能で確認しても何も異常は見えません。「でも、初期の肺腺がんってそんな感じだものな」なんせ、そんな人ばかりを見ざるをえない仕事環境なので、心安らかにはなれません。また来年もオプション検査を受けることでしょう。

大腸検査も肺CT検査も、わたしが勝手に追い銭してオプションを加えたものです。それをしなければ何も見つかってません。虫の知らせで検査したおかげで「早く見つかって良かった」という考え方もあるけれど、検査しなかったらもっと心安らかだったわけだし、それでもし重大な病気が早期発見できなかったとしても、それはもう運命だったと諦めもつきましょう。知らなくても良いことを知ってしまうと本当に毎日ため息しか出なくなりそうです。それでなくても、右眼の白内障はいつ治療した方がいいのだろうか、左足の嵌入爪は手術しかないのだろうか、などなど気になる不具合ばかりなのです。もっと何か楽しいことでも考えるようにしないと気が滅入って狂いそうになるやも(まだそこまでは追い詰められていませんが)。積極的に楽しいことを見つけ出す努力を最優先にして、厚く垂れこめてきた暗い雲を払拭すべく、アンテナを高めていきたいものです。

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社会復帰のための足掻きの時期

わたしが産業医をしている会社の若い従業員がメンタル不調のために突然休職してから数ヶ月が経ち、そろそろ復職についての面談をということになりました。

体調はまずまず、食欲などはないわけでもないがまだ気分には若干ムラがあり、夜なかなか眠れないから昼にならないと起きれないことが多い。でも体調は悪くなく長時間運転なども普通にできる。仕事はできないわけではないと思う。若干不安はあるが、いつまでも会社に迷惑はかけられないから来月辺りに復職して試してみたい。それでダメそうだったら退職して次のことを考えてもいいのかな、と。

彼の考えはそんな感じのようです。でも、多分そんな了見では復職は難しいでしょう。まず何よりも会社も医者も復職自体を許してくれないでしょう。数ヶ月休職した人が復職するためにはまず生活リズムを戻すことからしなければなりません。毎朝決まった時刻に起きて会社に行き業務時間が終わったら帰宅して決まった時刻に床につく、そんな当たり前の毎日のことが確実にできることが前提条件ですから、そんなリハビリから始めなければなりません。その気になればそんなことは容易なことと皆が思いがちですが、このハードルがなかなか越えられないものです。

昨今は誰もが病気になれば必ずネットで検索します。メンタル不調については、おそらく「まず何も考えずに何もしないことが大切。そうするうちに時がきたら自ずと体調が回復して勝手にやる気が湧いてくる。その時まで焦らずに時を待ってください」みたいなことが書かれているでしょう。それはもちろん正解なのですが、ぼぉっと1日を過ごしていくうちに朝も勝手に目覚め、仕事に行けば最初は戸惑うけどすぐに溌剌と働けるようになる、という誤解をしている人も少なくない気がします。気分が戻ってきてから元の職場に戻るまでのリハビリは、自らの意思と決意を固めた上で自分なりに足掻(あが)く期間が必須なのです。長期休暇明けの復帰という感じにはいきません(普通の休み明けでもリズムがなかなか戻らないものなのに)。さて、彼はこれからどうなりますか。とりあえず、上司や主治医と相談するようにアドバイスしましたが。

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