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睡眠の力

コロナ罹患後症状リスク、短時間睡眠vs.長時間睡眠

新型コロナウイルスのmRNAワクチン(以下、ワクチン)を2回接種した人ではコロナ罹患後症状(「少なくとも3ヵ月以上続く1つ以上のCOVID-19に関連する症状(息切れ/呼吸困難、胸痛、嗅覚・味覚異常など)」)の発現リスクが21%低いものの、短時間睡眠の人ではその効果が弱い可能性があることを、スウェーデン・ウプサラ大学のPei Xue氏らによる研究グループが明らかにした。Translational psychiatry誌2023年2月1日号掲載の報告。”(ケアネット2023/02/17配信)

この研究自体は、ワクチンをきちんと打った人の方が後遺症のリスクが少なかったということとともに、睡眠が生活習慣病だけでなく感染症に対する免疫機能にも大きく影響するということを実証したものです。そのためにワクチン接種を促すとともに、「持続的に短時間睡眠の人では効果が弱い可能性があるため、6時間以上の睡眠を取るように促すことで罹患後症状のリスクを低減できる可能性がある」ともまとめられていました。日常からショートスリーパーを自慢している人はなんとか改善する努力をした方が良いというのは間違いないでしょう。

ただ、その一方で、新型コロナに感染すると後遺症としての睡眠障害が高頻度で認められ、それが長く続くことがある、というのも問題になっています。こっちも睡眠中の免疫活動が関与しているという点では同じなのでしょうが、罹ってしまった後の後遺症については対処法が確立するまではいかんともしがたく、結局は感染しないように努力するしかないということになるのかもしれませんが、それよりも今まで何かとおろそかにしてしまっていた『睡眠』の重要性を再認識する機会にしてもらえるといいかと思います。

睡眠中に、起きている間に傷ついた細胞を修復し、脂肪を燃やしタンパク質などを合成し、記憶細胞の整理をし、と数多の重要な仕事を体内でしているそうです。だから『眠る』ってとても重要なのです。今や健康は睡眠で語る時代です。若い人ほど”睡眠”を軽んじ、簡単に得られるものと誤解しているフシがありますが、そんな甘いものではないことを認識する良い機会になればいいと思っています。

 

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