ちょっと見ない間に
サッカーJリーグがいよいよ開幕し、今年は入場制限もなく声出し応援も完全解禁になりました。テレビを観ていても「何かいつもと違うな」と思っていたら、それが応援の声だった事になかなか気づけませんでした。前はこれが当たり前だったのに、異常な3年間のおかげでかえってこっちの方が異常に感じられるほど、世の中は、そしてわたしたちの感覚はすっかり変わってしまっています。3年前には制限だらけの戒厳令の中で、日常生活を完全にオフにし、数多くの代替行為が生まれました。ヴァーチャルの社会はリモート勤務やWeb学会(会議)を当たり前にし、メタバースの概念を一気に浸透させ、テイクアウト食事でもレストランで摂る食事の水準にまで質を上げる事に成功しました。あの時にはその異常さに慄いていたものですが、もう全てが解禁になったからといって、別に3年前までのやり方に戻さなくても良いのじゃないの?と思うことも少なくありません。
先日、笑福亭笑瓶さんの急逝に伴うお通夜の席に集まった芸能人のインタビューをみましたが、この人誰?と云いたくなるくらい、ちょっと見ない間にみんな年寄りになっていました。きっと3年ぶりに旧知の友人や同級生たちに会ったら、自分の思っている以上に風貌がかわっているのでしょうね(もちろん、わたし自身もだけど)。
マスク解禁が間近になり、移動制限のない社会の中で皆が一気に蠢き始めました。今の生活で特に困りはしないのに、どうしてそんなに無理してカネ使いながら動きたがるのだろう?と思っていましたが、全く変わりないどんよりとした空気の中に3年も埋もれていると、パーっと発散させたい!と思う気持ち、こんなわたしでも分かるような気がしてきました。でも、やっぱりあちこちの行楽地や街中が芋洗い状態の人出になっているのを見ると、あの中に飛び込んでいく勇気はまだわたしにはありません。それでも、いくつかの大きな催し事を経て(熊本の場合は10日ほど前の熊本城マラソンなど)もコロナ新規感染者数が急増する様子でもないみたいなので、少しずつ慣れていきながら高い敷居を跨げるようになるのでしょうか。
3年という月日は意外に短く意外に長く、前がどうだったかなんて思い出せないものも少なくない中で、アフターコロナという言葉自体も死語になるときがもうそう遠くないであろうことを感じている今日この頃です。
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