高尿酸血症vs酒
"飲酒は高尿酸血症の重要なリスク因子だが、アルコール飲料の種類ごとの血清尿酸値への影響の詳細はわかっていない。今回、聖路加国際病院の福井 翔氏らが、日本人7万8,153人の健康診断データを用いて横断研究を実施した結果、飲酒量をエタノール含有量で統一した場合、ビールでの血清尿酸値上昇は大きく、ワインでは中程度の上昇、日本酒での上昇はわずかで有意ではなかったことが示された。JAMA Network Open誌2023年3月17日号に掲載。”(Care Net2023/04/06配信)
2012年10月1日~2021年10月31日に聖路加国際大学で健康診断を実施した20歳以上の参加者を対象とした横断研究ですが、エタノール20gを含む各アルコール飲料を基準飲酒単位(ビール500mL、日本酒167mL、焼酎100mL、ワイン208mL、ウイスキー62.5mL)としたときの尿酸値の変化を研究したそうです。
人間ドックの受診者さんによく聞かれるんです。「酒は何を飲んだら一番影響が少ないんですか?」って。「醸造酒より蒸留酒の方が良いって云いますけど、結局量を飲めば一緒だと思いますよ」と、自分のことは棚に上げてバッサリ切ってあげます(それが仕事ですから)。だから、今回の様な結果が発表されると日本酒ブームが到来するかもしれません。でも、醸造酒はカロリー多いですから、糖代謝や脂質代謝に影響を与えやすいですから、こんなデータが出されても、ビール派、焼酎派の人が日本酒に乗り換えるとは思えませんね。ちなみに、ホッピーは高尿酸血症の人にはお勧めです(ホッピーだけですよ。焼酎ガンガン混ぜたら同じことですからね)。
居酒屋でビールのジョッキの横に2リットルの水の入ったペットボトルを置いて「これが今夜のオレのノルマだ」と云っていた痛風の友人がいました。「そんな思いまでして酒飲みたいか?」」と他の友人が笑っていましたが、そりゃ飲まずにはおれないから痛風になるんだもの、その質問は野暮というものですよ。
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