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低炭水化物でメタボ

低炭水化物ダイエットはメタボになりやすい?

炭水化物の摂取量について、推奨量を下回るとメタボリックシンドローム(MetS)の発症が低下するかどうか、現時点では関係性を示す一貫した証拠はない。今回、米国・オハイオ州立大学のDakota Dustin氏らが炭水化物の摂取量とMetSの有病率について研究した結果、炭水化物の推奨量を満たしている人よりも下回っている人のほうがMetSの発症率が高いことが明らかになった。Journal of the Academy of Nutrition and Dietetics誌オンライン版2023年3月23日号掲載の報告。”(Care Net 2023/04/05配信)

アメリカからの報告だから日本人に直接当てはまるかどうかはわかりませんが、少なくとも低炭水化物食ダイエット至上主義の風潮に警鐘を鳴らすのには大事な報告だと思います。炭水化物を摂らなければ体重は減るしインシュリン感受性が高まって良いことだらけのはずなのにどうして逆の結果が出始めているか。炭水化物摂取量が少ない人ほど酒をたくさん飲み、血中の中性脂肪値が高くHDLコレステロール値が低い。さらに総脂肪や脂肪酸の摂取量が多い、となるとこれは「炭水化物を摂らないんだからそれ以外は何をどれだけ食っても大丈夫」という発想のなれの果てだという感じでしょうか。健診していても「わしは夜は飯は全く食わんです。酒とつまみだけにしてますから」と胸を張って主張する人たちの代謝系検査データが良かった試しがありません。「酒飲まずに飯食った方がはるかに健康的だと思いますけどね」と云うとこぞってイヤな顔されます。かく云うわが家も妻の意向で丼物でない限り夕飯に米飯は出てきません。でも、ごはんがないといつまでも飲み食いして食事の終わりどころがわからない、という実感はあります。もちろん、食卓に並べられたおかずがなくなったときが終わりなのですけど、どこかメリハリが感じられない気がしています。ごはんに添えておかずを食べる日本人の食習慣の歴史がそうさせるのでしょうか。

最近は、「健康的にやせたかったら、むしろきちんとご飯を食べるべし」という主張をする管理栄養士さんやスポーツインストラクターさんが多くなってきた気がします。そもそも低炭水化物でやせるのは文字通り脱水が主体だから、少なくとも炭水化物を摂らないのだったらその分しっかり水分は摂ってくださいね、と助言しています。だって、体重が減っている人ほど腎機能や尿酸値が悪化してしまうんですもの。
 

 

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