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2023年5月

メメント・モリ

「メメントモリってどういう意味なの? だれかが考えたコトバなの?」

最近よくテレビCMで耳にするようになったこのコトバ。耳にはするけどわたしはほとんど知りませんでしたが、『メメントモリ』は人気のRPGゲームのタイトルです。だから、わたしも妻も、『メメントモリ』というのはゲーム用にできた造語だとばかり思っていました。あるいは、「メメント」という名前の森が架空の世界にあるとか? そういえば、お会いしたことのない地元のインスタのお友達のアカウント名にこれに似た名前を付けている人が居ました(本人の弁では、「名前に対して意味はない」とのことでしたが)。

ということで、早速検索してみました。ウィキペディアによると、『メメント・モリ(羅: memento mori)は、ラテン語で「自分がいつか必ず死ぬことを忘れるな」「人に訪れる死を忘ることなかれ」といった意味の警句。芸術作品のモチーフとして広く使われる 』と。なんと、これは造語でも架空の呪文や地名でもなく、太古から使われてきたれっきとしたラテン語なのだそう。あまりにも意外で(知らなかったのはわたしたち夫婦だけだったのかもしれませんが)驚きました。『メメント』=メモリー(心にとどめて忘れない)、『モリ』=モータル(必ず死ぬ)という意味だと云われると、何かピンときます。これは哲学な用語。検索していたら仏教の講座のサイトにも紹介されていまして、この機会に最後まで読んで感動した次第です。

この場合のように、偶然に出会うコトバが妙に気になって意味を調べずにはおれなくなることって、意外に人生の中では少なくありません。おそらくそれは本当は偶然ではなく、今の自分の人生に必要なコトバだからこそ必然的に引き寄せられたものだという気がしてなりません。だから、忘れずに覚えておこうと思います。

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ヘルスチャレンジ第二弾

今月頭からチャレンジに名乗りを上げていた職場のヘルスチャレンジは無事に期間を終わろうとしています。わたしがエントリーしていた『飲み過ぎ防止コース』『高血圧予防!減塩コース』『睡眠しっかりコース』はいずれも達成目標を楽々クリアできました。というか、『飲み過ぎ防止コース』以外は何もしなくても⚪︎になってしまうので、ほとんど“がんばった感”が感じられなかったので、ちょっと心残りでした。一方で『飲み過ぎ防止コース』では、「週一回以上休肝日を作る」という基本項目をクリアするために努力しました。まあ、飲まないことに大したストレスはないので「今日は飲まない」と決めたら飲まないでいれるのですが、どうしても「飲まなかった翌日に飲み過ぎて×になってしまう」というちょっと不本意な行動の繰り返しになったのが心残り、といったところでした。

ということで来月も開催されるので新たな目標を持ってエントリーすることにしました。今度は少しでも毎日”がんばった感”が感じられるコースを選ぼうと考えまして、『飲み過ぎ防止コース』以外に、『歩こうコース』『リフレッシュコース』『自分の体を知ろうコース』を選択しました。

『歩こうコース』:基本項目は男性9000歩/日以上歩く

『リフレッシュコース』:基本項目は①ヨガ教室に参加するか動画見ながら自宅でヨガする、②毎日ストレッチする

『自分の体を知ろうコース』:基本項目は①職場の体組成計を1回以上利用する。②体重を測る

たぶんコレも全部達成できるでしょう(どれも今でもやっていることだから)けれど、それでもモニターリングの意味ではこっちの方が”やってる感”は得られると確信します。がんばります!

 

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不安うつの功罪

1週間前から突然わたしを襲い始めた不安うつは日に日に酷くなります。「とにかく、わが家には金がない。つい先日が給料日だったのに預金はもう半分以上なくなって、これからローンや保険やカード決済でどんどん奪い取られて、おそらく来月の給料日前には今月の給料日前より少なくなるに違いない」・・・考えてもしょうがないことだと分かっているのに寝ても覚めてそんなことばかり考えてしまうから、何をやっても今ひとつ楽しくないし、生活の充実感などほぼ皆無。土曜日曜と庭木の剪定や草取りをして梅雨に備え、土曜は妻の還暦祝いを友人と行い、日曜はDAZN三昧でスポーツ観戦したけれど、ちっとも”やった感”がない。何事にもやる気をなくしてグータラするようなことがないだけまだマシですが、コロナ前に襲ってきた自分自身の行く末を憂えた不安うつとはちょっと質の違う鬱々加減です。テレビを見ていてもSNSを眺めていても、他人がみんな幸せそうで羨ましくなってしまう。

かなり重症でしょ? ただ、ひとつだけ不安うつになって良かったことがあります。お腹が引っ込んで体重も減りました。食欲が落ちたのではありません。経済的な予測不安だから無駄な物を買わなくなったのです。わが家のパントリーにはお菓子のストックが何もない。ついつい手を出していた間食の材料がないのです。間食しなきゃ、やせます。ないと分かったら、意外にお腹も空かないものです。もっとも、お菓子がないと不安になる妻が一緒に協力してスーパーに行かないようにしてくれているのが一番大きいのですが。

たぶん衝動的に自殺したり、ふさぎ込んで引き籠もりになったりはしないと思うけれど、一体いつになったらこのうつ地獄から抜け出ることができるのでしょうか。

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腕時計

修理とオーバーホールに出していた自動巻きのオメガの腕時計が帰ってきたというので今日受け取りに行きました。久しぶりに会った相棒はとてもキレイになってピカピカしていました。まあまあ高い修理代ではありましたが、遠い昔にメモリアルで妻に買ってもらった腕時計なので、故障しても捨てて今流行りのアップルウォッチに換えようなんて思いは全くありません。

ただ、1ヶ月左腕に何も巻いていない生活をしたものだからそれに慣れてしまった自分があります。なんか”邪魔”というか”鬱陶しい”という感覚がないわけでもない。もちろん時計がないと不便ではあります。一応、時間に追われる生活をしていますから、「今、何時?」と思う度にポケットのスマホを取り出して確認しなければなりませんし。でも、「ないからやむを得ない」と割り切ってしまえば、それで乗り切れないわけでもないことを1ヶ月のうちに体得してしまいました。ないものはない、と思えば、パソコンの時計見たりスマホ出したり、テレビの時計表示見たり、あるいはもう考えないようにしたり・・・。人間は「ないと困る」と思い込んでいるだけで、なければないでなんとかなるものなのです。

ま、相棒が帰ってきた以上はずっと腕に巻いているでしょうし、これはこれですぐに”存在する生活”に慣れてしまうのにさほど時間は要さない物と思います。なにしろ『自動巻き時計』ですから。いつも巻いておかないと止ってしまいますから。束の間の”自由な浮気生活”が終わったといことですね。

 

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鍛錬の賜物

最近、妻と友人がリモートで頑張り始めたヨガの先生は、妻の高校時代の後輩。とてもスリムで魅力的な女性です。先日、一緒に平日ゴルフをしました。その途中で二人からヨガの質問三昧。まあ、わたしが宴会の席やメールで医療相談を受けるようなものか。「30分5000円でプライベートレッスン料取ればいいのに」と云ったら笑っていました。

そんな彼女の体型や体の柔らかさが妻たちの羨望の的のようで、「どうやるとそんなに柔らかい体になるんですか?」「たぶん、私たちでは無理よ。元々の遺伝子と骨格が違うんだもの」とはなしていたら、先生が「いえいえ、わたしも10年前はとても身体が固くて大変でしたよ。これは『鍛錬の賜物』です」と答えました。『鍛錬の賜物』そのコトバ、どこかで聞いたぞ。そうだ、少林拳だ。妻が甲状腺の手術を受ける前まで一緒に通っていた少林拳道場の師範たちが同じことを云っていた。総師範の男性は「毎日毎晩股裂して食事してテレビ見てたら広がるようになったよ」とちょっと暴力的で筋肉裂きながら広げたのじゃないかと疑うようなことを云っていましたが、その総師範の指導を受けた若い(たぶんヨガの先生と同じくらいの年齢)女性の師範は、「わたしも少林拳を始める前は皆さんと同じくらい固くて、柔らかくなるなんて到底無理だと思っていたけど、毎日地道に鍛錬したら少しずつ柔らかくなりました。皆さんも絶対にできるようになりますから、めげずに頑張ってください」と云って励ましてくれました。

いや、たぶん、わたしも妻もそも友人も、絶対にあんなに柔らかくはならないと思うんですよ。特に男性であるわたしの骨盤のつき方は、あんな方向にまがるはずがないんですから。でも、彼らの云う『鍛錬の賜物』は決してウソではないと思います。ただ、同じように鍛錬を続けたら皆が皆同じような体つきになるわけではない、とわたしたちはわきまえてはいるのであります。「努力をすれば皆が成功するとは限らないけれど、成功者は必ず努力をしている」という先日ラジオで聞いたばかりのコトバを再び思い出しました。先生たちのような体つきにはなれなくても、努力をすればそれなりに成果は出るに違いないのだから、せっかく一念発起して始めたヨガに対して、日々鍛錬を続けてくださいませ。

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断続的断食

午前中だけ食べる断続的断食でカロリー制限より糖代謝が改善

 ”カロリー制限に比べて断続的断食の方が、糖代謝改善効果に優れている可能性を示唆するデータが報告された。アデレード大学(オーストラリア)のXiao Tong Teong氏らの研究によるもので、詳細は「Nature Medicine」に4月6日掲載された。断続的断食(time-restricted eating;TRE)は、カロリー計算が不要なため手軽で、減量効果に関する一定のエビデンスもあることなどから、近年人気の食事療法となっている。そして新たな研究から、2型糖尿病ハイリスク者の場合、摂食する時間帯を午前中に限定した断続的断食(intermittent fasting plus early time-restricted eating;iTRE)のメリットは、摂取エネルギー量を30%減らすカロリー制限(calorie restriction;CR)よりもメリットが大きい可能性が示された。

Care Net 2023/05/23配信号で、断続的断食は午前中だけ食べるのが糖尿病には有効だという研究報告を紹介していました。『オートファジー』とか『16時間断食』とかいうワードを最近耳にしたことはあるでしょう。『オートファジー』は古くなった細胞を自分で食って新しく蘇らせる仕組みのことで、飢餓状態になるとその機能が活性されることがわかって以降、この概念は広く普及しています。ただ、普通は16時間断食は”早めの夕食の後から翌日の昼食までの16時間”という考え方が一般的で、この論文のように”朝8時から12時までの間だけしか食べない”というやり方の方が効果が大きいと分かっていてもなかなかできるものではありますまい。特に糖代謝異常の方は食に対する執着も大きいし、夕方近くに低血糖症状を起こしてしまう人が少なくない中、実践するのは意外に大変かもしれません。本報告の中にも、『「多くの人は、家族や友人と共に夕食を楽しみたいと思うだろう。週のうち3日は812時しか食べることができないという生活を続けるのは困難なのではないか」との考え方を示している。同氏によると「1220時に摂食可とすることがTREの最も一般的なパターンであり、その時間帯であれば、人々は社交的な夕食にも参加可能になる」とのことだ。』という意見が書かれていましたが、これが正論のように思います。

以前ここに書いたことはありますが、わたしはもう15年以上、基本的に朝食は摂らないようにしていますから、前日の夕食から当日の昼食までほぼ16時間の断食が勝手に行われている形になっています。そんなわたしの感想としても、ずっと続けるなら夕食後の16時間断食の方が、午前中断食よりはるかに楽で、あまり”がんばってる感”を感じなくて済むように思います。

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ジョブ・クラフティング?

先日、わたしが産業医として担当している企業の衛生委員会で、会社の健康経営方針の説明がありましたが、その中に、『ワーク・エンゲージメントを高める施策としてジョブ・クラフティングやマインドフルネスなどのツール周知を促進する』という項目があり、早速、委員の中から「ジョブ・クラフティングって何ですか?」という質問が出ました。

まあこの言葉に限らず、企業で使う用語に益々カタカナワードが多くなって、上記のワード以外にも『健康リテラシー』とか『ウエルビーイング』とか(この辺りは何度も耳にしたから何となくニュアンスは理解していますが)昭和の人間のわたしはいつも閉口しています。

で、この『ジョブ・クラフティング』について、どこぞのテレビCMのようにこっそりスマホで検索していましたら、『従業員一人ひとりが仕事に対する認知や行動を自ら主体的に修正していくことで、退屈な作業や“やらされ感”のある仕事を“やりがいのあるもの”へと変容させる手法のこと。会社や上司の指示・命令ではなく、働く人々が自分自身の意思で仕事を再定義し、自分らしさや新しい視点を取り込んでいくことで、モチベーションが高まり、パフォーマンスの向上につながるという考え方です』という説明がいの一番に出てきました。まあ、想像していた以上でも以下でもないことですし、これを云い替えらる適切な日本語が思い浮かばないのも確かですが、でも正直、こんな聞き慣れない単語でまとめなければならないものなのかという気もします。一言の単語にして皆が理解できないくらいなら、むしろ定義の横文字単語を使わない方が皆がしっくりきて行動に移しやすいのではないかしら、と感じた次第です。こういう言葉は、何度も使っているうちに馴染んでくるのかしら。

そういえば『健康リテラシー』・・・何度も聞いて、何となく概念はわかりますが・・・定義はなんでしたっけ? 「健康や医療に関する正しい情報を入手し、理解して活用する能力」・・・ああ、そうかそうか。たぶん数ヶ月後に試験に出されても明確に文章で説明できないでしょうけど。こういうワード、流行りのチャットGPTならもっとわたしのような昭和の人間にもしっくりきて一度聞いたら忘れないような説明文ができるのでしょうかしら。

 

 

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汚いコトバ


「クソ!とか云ったらダメよ。そんな汚いコトバとか舌打ちとかしてると、幸せが逃げていくんだよ。『コトダマ(言霊)』だからね。『クソ!』とか云うくらいなら『ウンコ』て云った方がはるかにましだわ」

よく妻にこう云ってたしなめられます。わたし、思わず「クソ!」と口にしたり舌打ちしたりします。その頻度が最近増してきたのは自分でも自覚しているところです。思うようにいかないことがどんどん増えてきているのです。想像だにしないところで瓶を落としたり、食べ物をこぼしたり、何もないところでつまずいたり、手先の皮膚表面が毛羽立っているから紙やマスクが手から離れなくて机に置いたつもりが床に落ちたり、パソコンのキータッチが思うほど反応してくれていなくて打ち直すことが少なくなかったり、まあ例を挙げるとキリがありません。

『クソッタレが原動力』という歌がありますが、あの場合の『クソッタレ』は、「何くそ、負けないぞ。今に見ていろ!」という心意気を示している力強いコトバ。わたしの「クソ!」はそんな大それたものではありません。自分の不甲斐ない現象に落胆しながら吐くコトバ。でもグチではありません。このコトバをこっそり口にすることでたった今あった現象を全て一旦リセットさせて、もう一度何もなかったことにしてやり直そう、という前向きな行動のための仕切り直しの呪文みたいなものだと捉えています。この吐露によって自分のストレスがたまらないのならそれで良いじゃないかと思いますから、極力他人に聞こえないように独り言のように呟いているつもりなのですが、なぜだか妻には目ざとく見つけられてしまいます。そんなことが気になる方がかえって問題なんじゃないの?と密かに思っていますが、それは心の中に仕舞っております。

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世界高血圧デー

毎年5月17日は『世界高血圧デー』なのだと、昨日の朝にSNSで情報が送られてきました。

まあそれがどうした?という話ですが、わたしも循環器内科医の端くれだということの前に高血圧症患者で内服薬を服用している身ですので、一応チェックは入れました。『世界高血圧デー』は国際高血圧学会の一部門である世界高血圧リーグという組織が高血圧およびその管理に関する啓発を目的に2005年に創設したものだそうです。恥ずかしながら、『世界高血圧リーグ』なんて初めて耳にしました。日本高血圧学会もコレに同調して2008年5月17日に『高血圧の日』と定めたのだそうです。詳しくは日本高血圧学会のホームページをご参照ください。

ちなみに、ここに書かれていた『ウデをまくろう、ニッポン!』キャンペーン、わたし聞いたことないんですけど、今でもしっかり啓発しているキャンペーンなんでしょうか。なかなか良いキャッチフレーズだと思うんで、ぜひもっとマスコミ使ってでも世間に広めていただきたいと思います。わたしは毎朝毎晩計測しています。残念ながら手首型の血圧計なので腕はまくりませんけど(笑)

 

 

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心臓病の本

定期的に執筆しているコラムの締切が迫る中で、ちょっと参考にしようと思ってわたしのかつての恩師の本を何冊か引っ張り出しました。彼が昔わたしに話してくれた逸話がどこかに書かれていたはずだと思ったのです。でも一生懸命探したけれどその内容はどこにも見つけられず、諦めました。で、そのまま久しぶりに恩師の書いた本を読み返してみました。当時は、「すごいなー」と感動したものですが、今読むと(失礼な云い方ですが)大したことは書いてない気がする。文章もあまり上手いとは感じません。そういえば、かつてはわたしも共同執筆や自治体の機関誌の連載やらで積極的に書いて啓蒙啓発に躍起になっていたことを思い出しましたが、当時も同じようなことを同じように書いていたなぁと思うと、逆に今、こんな内容にあまり興味が湧いてきていない自分に驚きます。動脈硬化のはなし、動脈硬化のメカニズム、心臓病のはなし、動脈硬化予防のはなし、生きがいのはなしなどなど。動脈硬化予防の啓蒙啓発は重要だから、それを多くの人に分かってもらうのが予防医療に携わる循環器内科医の使命だと思って頑張ってきたわけですが、どこかある時点から、「動脈硬化予防のために人生を送っているわけではないし、そんなことばかりにとらわれていると何のために生きているのかわからなくなるのではないか」という思いの方が強くなったことがきっかけかもしれません。生活習慣病予防、動脈硬化予防はきわめて重要で、がん撲滅よりもはるかに自分自身の日々の心がけにかかっていることだということになんら変わりはありませんが、おそらく、世の中が一次予防(病気にならないように予防する)からゼロ次予防(健康などを意識しなくても、普通に生活しているだけで健康になれる社会作り)の時代に移ろうとしていて、そうなるように社会が動いていくのが理想だという想いの方が自分を突き動かすわけです。偉そうなことを書きながら、ゼロ次予防的な働きかけを具体的に何一つしているわけでもありませんが。

書いているうちに少し内容が逸れてきたことに気付きました。恩師の心臓病の本を読みながら、自分も本当にこんなに難しい内容を書いたり話したりしていたのだろうか?と、自分のことなのに何か遠い昔のことのような錯覚に陥り、昔、臨床医として曲がりなりにもアカデミックな世界を突き詰めていた時期があったなぁと思い、でも一方で恩師が書いてあるような内容は当時は最先端でアカデミックなことだったかもしれないけれど、今や一般市民も知っているような陳腐な知識だから取り立てて偉そうに講釈をたれる内容でもないのではないかとも思うところ。多分、自分の思い違いなのだろうけれど、そう思うからこそ、今は昔のような世界に戻っていきたい気がしないわけなのだろうと自己分析しております。

 

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またまた気力切れ

ゴールデンウィーク辺りを境に、またまた更新が滞っています。

ネタ帳にテーマはいくつも溜まり(くだらない内容も多いけれど)、いくつか書きかけている文章もあるのに完結しないのは、単なる気力不足、気力切れでしょう。もう一つのブログは日記帳だから根性出して毎日更新(夜にかけなかったら翌日なってからでも前日分をしたためる)していますが、こっちはまあ書いても書かなくてもいいブログ(人様に読んでもらうためというよりは自分のネタ貯蔵庫としての意味合いが強いので)というスタンスを還暦以降とっているので、逆に徐々に再開するのが面倒くさくなるわけで。

とりあえず、このブログに草が生えて(=広告だらけになって)くる前には、気力が甦るといいなと思ってるところです。

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『非日常』の刺激

コロナ禍の間、ほとんど遠出をせず、粛々と日常生活を過ごしてまいりました。「どこにも行かずに巣ごもり生活していたらアタマがどうにかなりそう」「せっかくの休みなのに子どもたちを旅行に連れて行かせられずにかわいそう」などという世間の一般市民の嘆きを聞きながら、その意義が全く理解できなかったわたしでした。だって、コロナ禍でなくても無理して旅行しなければならないとは思えないし、子どもたちに休みだからといって旅行させなくても彼らはちゃんと自分たちなりの遊び方をするさ(少なくとも自分はそうだったし)とか思っていました。

そんなわたしですが、先日、中学時代の恩師の個展に出向いたとき、会場に来ていた同級生と数年ぶりに会って、そのまま一緒にランチを摂りました。もっともっとたくさん話をしたかったのですが、残念ながら次の予定もあったし運転するのでアルコールも入れられずわずか15分程度しか時間がなくて他愛もない内容で終わってしまったのですが、それでも、なんか久しぶりに日常ではない話ができたことがものすごく新鮮でした。そうか、『非日常を求める』ってそういうことか、と合点がいきました。

先日は研修の若い先生がわたしの職場の見学にきました。職場でいつも仕事を共にしているスタッフとは違う人に、日常とは違う話をしました。それに対する相手の反応や意見を聞きながら、これまたとても新鮮な気持ちになりました。

おそらくコロナ禍以前にも普通にあったであろう『非日常』の新鮮さをすっかり忘れていたことに気づかされ、生活する上で『非日常』の刺激がどれだけ重要なのかということを再認識した出来事でした。まあ、だからといって2類が5類に変わったからもっと一泊旅行をしよう、旧友に会おう、宴会に行こうと急に云い始める勇気は、まだ湧いては来ませんが。

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運搬ロボット

わたしの勤務する職場には廊下の真ん中を一日に何度も行き来する運搬ロボットが働いています。棟の離れた部署間の検体運搬か主な仕事です。いつもSMAPの曲を流しながら同じペースで仕事しています。わたしは昼休みなどにその廊下を通ってウォーキングしていますから、働き者のこの運搬ロボットに何度も遭遇し、すれ違います。

昨日、例によって遠くから”世界に一つだけの花”を奏でながら近づいてくる彼(たぶん)とすれ違うとき、思わず「おつかれさま」と声をかけてしまったわたし。周りに誰も居なかったけれど、なんかちょっと恥ずかしくなりました。わたしの職場では職種を問わず老若男女がすれ違うときに「おつかれさま」と声を掛け合うのが常です。だから、運搬ロボットくんにも「おつかれさま」と声をかけても何もおかしくはないはずという気もします。何の関わりもない人間にあいさつするのは問題ないのに、ロボットにあいさつをするのはおかしい? なぜだろう。ココロがないから? 真面目に黙々と働いているのは当たり前だから? いや、そうではなく、おそらく「ロボットは返事をしてくれないから」なのではないかと思います。「おつかれさま」と云ったら「おつかれさまです」と返ってくることを想定して声をかけているから(実際には返ってこなくても)、絶対に返答してくれるはずがないロボットにわざわざ声をかける意味がない。ゴミ箱やポストに声をかけているようなものだ。それが真実なのかもしれません。

そう考えると、わたしが思わず「おつかれさま」と声をかけてしまったのは、見返りも考えずにやった、すばらしい行為なのではないでしょうか。

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腰痛

先日の休みに南阿蘇の土地の草刈りに行ってきました。今シーズン初めての草刈機です。翌日にはそれなりに筋肉痛にもなりましたが、不思議なことにいつも悩まされる腰痛がまったく起きません。昨年までは、草刈機を抱えて約1時間半〜2時間の作業をすると帰りの運転中の時点ですでに腰痛がひどくなるので家に帰ってからも何もする気になれないほどの疲れ具合だったのです。それが今回はない。まだシーズンの初めで草の伸び方があまりひどくなかったこともあるのかもしれませんが、この腰痛の消失は、日頃からも薄々感じてはいました。

今年初めから数回通ったリハビリジム。首の痛みが全て右半身の筋肉の内旋によるものだという指摘を受けてから地道にストレッチや腕の外旋運動を続けた結果、徐々に首と肩の痛みが軽くなってきました。それでもまったく何もないときの直後に急に痛くなったり、まだまだ安定しません。ところが、このリハビリのためのストレッチを始めて以降、持病に近かった腰痛がまったく出なくなったのです。「まあ、それはそうでしょうね。上半身の筋肉をほぐせば腰痛は消えるでしょうね」・・・トレーナーの先生は至極当然のことといわんばかりに聞き流しましたが、わたしはとても不思議でなりませんでした。かくして、こんな副産物的な効果が出てきて、とてもうれしい限りです。あとは、首肩の痛みがもう少し制御できるということないのだけれど。

世間で腰痛症に悩む人は想像以上に多いもの。でも、整形外科を受診しても腰は特に問題ないと云われて何も解決しないまま湿布と鎮痛剤を処方されて腰のマッサージや牽引を受けている(効果がないのでそのうち通院をやめる)患者さん、ぜひ一度試してみてもらいたいものです。胸筋の内旋を矯正するストレッチ、あるいは両腕の外旋運動、大した治療をしなくて腰痛が解消されるならこんな有難いことはありません。

 

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治りが遅い?

最近ちょっと気になっていること。小さなケガの治りが遅くなったような気がすること。

左手小指の関節が痛くなってもう2ヶ月くらい経ちます。きっかけが何だったかもう忘れました。何かに引っ掛けたか突いたかだったと思います。骨折や軽い脱臼とかも考えましたが、腫れてもいないし関節も普通に曲げられるのに力を加えるといまだに飛び上がるほど痛い。何が起こっているのでしょうかしら。

右手人差し指の痛みは10日ほど前の玄関先にトグロを巻いていたアオダイショウ(ヘビ)と格闘したときに痛めたものです。玄関にあった傘と箒を握って必死に追い出したとき、よほどの力が加わったのでしょう。痛みに気付いたのは翌日でした。強い力で傘か箒を握ったためだと思いますが、これまた腫れもなければ運動制限もないのに力を加えると痛い。右手人差し指は何をするにも中心になる指なので、瓶やペットボトルのキャップをひねるにも力が入らないレベルで何かと不便なのですが、一向に痛みが軽くなる気配がありません。

左手肘にできた皮下出血は、ヘビと戦った翌日に皮膚科で採血を受けたときにきちんと止血しなかったためにできたのだけれど、別に針を刺すときに失敗したわけでもなければわたしに出血傾向があるわけでもありません。腫れもしなかったし痛みもなかったのに、なんか一向に薄くなっていく感じがしません。この程度の皮下出血なら5日か7日くらいで消えてしまうと思っていたので、なんか気になっています。

特別日常生活に困っているというわけでもないのだけれど、この程度のケガの類はもっと簡単に治っていた気がするのです。これってやっぱり歳のせい? 治癒能力の低下が原因と考えるべきなのか。それはそれでちょっとさびしいはなし。どうやったら、打破できましょうか。

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誘惑の正体

なぜジャンクフードを食べたくなる?

ドイツ・マックスプランク代謝研究所のSharmili Edwin Thanarajah氏らは、正常体重の健康成人を対象に、通常の食事に加えて高脂肪・高糖質のヨーグルトまたは低脂肪・低糖質のヨーグルトを8週間摂取させる無作為化比較試験を実施した。その結果、高脂肪・高糖質のヨーグルトの摂取は、低脂肪食品への嗜好性を低下させたが、高脂肪・高糖質のミルクセーキに対する脳の反応を増加させた。さらに、食事とはまったく関係のない連合学習能力も向上させた。これらの変化は、体重や代謝パラメータとは関係がなかった。本研究結果は、Cell Metabolism誌4月4日号に掲載された。”(CareNet2023/04/13公開)

どういうことかと云えば、食後のデザートとしてのヨーグルトを高脂肪・高糖質にしても低脂肪・低糖質にしても8週間後の体重変化や採血データに有意な差は見られなかったけれど、高脂肪・高糖質を食べた人は低脂肪食は食べたくなくなり、ミルクセーキなどのおいしい魅惑のお菓子を食べたくてたまらなくなる、ということでいいのかしら。

高脂肪・高糖質の食品を繰り返し摂取すると、等カロリーの低脂肪・低糖質食品を摂取した場合と比べて、体重や代謝パラメータに変化がないにもかかわらず、嗜好性の高い食品への反応が高まるように脳の神経回路が変化することが示された。肥満を抑制するためには、食環境を変えて高脂肪・高糖質の食品の摂取を減らすことが極めて重要と考えられる」という結論のようです。やっぱり「低脂質・低糖質のデザートはおいしくないから脳に刺激が得られない」「ダイエットにがんばりすぎると反動でおいしい物を食べたくなる」・・・この摂理を乗り越えるのは並大抵な精神力ではむずかしいのかも。

わが家のワンたちも、ドライフードしか知らない間はガツガツとすぐに完食していたのに、だれかが悪魔の囁きのクッキーやおやつを与えて、その美味しさを知ってしまった途端、世の中にはこんな美味しいものがあったとは知らなかった!といわんばかりに、今まであんなに美味しそうに食っていたフードの食いつきが一気に落ちてしまった経験があります。おそらく、一旦知ってしまったジャンクフードの美味しさは(そもそも一回口にしたら中毒になるように味付けしてあるのだから)もう忘れられませんから、子どもの頃からジャンクフードの悪魔の誘惑を「知らない」で育つしか手はないと思います。まあ、それでもどこかで毒に染まってしまうのでしょうけど、子どもの頃に培った味覚は意外に維持できるものです。
 

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ヘルスチャレンジ2023

わたしが勤務する職場の職員健康管理室が企画した『ヘルスチャレンジ』にエントリーしました。今日から1ヶ月間のトライ。毎日基本項目を達成したら記録用紙に⚪︎を入れて提出し、豪華景品抽選会に参加できるというものです。12種類あるコースの中から、わたしは3コース、『飲み過ぎ防止コース』『高血圧予防!減塩コース』『睡眠しっかりコース』を選びました。総じて血圧管理につながるものばかり。今年の職員健診で小さいながら脳動脈瘤が見つかったので、血圧管理を今年の最重要課題に掲げることにしたのです。

『飲み過ぎ防止コース』の基本項目は①週一回以上休肝日をつくる。②目安の適量を守りお酒を飲む。③1日のお酒は一種類とする。④強いお酒を飲む時はチェイサーを入れる。

『高血圧予防!減塩コース』の基本項目は①汁物は一日一杯まで。②麺類の汁は残す。

『睡眠しっかりコース』の基本項目は①休日も含め、毎日一定の時間に起きる。②コーヒーなどカフェインを含むものを夕食以降とらない。その他の努力項目は③寝る30分前にはスマホ、タブレット、パソコン、ゲーム機の電源を切る。④食事は寝る2時間前にすませ、寝酒は飲まない。⑤ぬるめの湯にゆったり入る。⑥自分なりの入眠儀式を決めて実行する。

誰が考えても一番の難関は『飲み過ぎ防止コース』でしょう。月に20日以上達成しないとクリアできません。特に②の適量目安(ビール500ml、日本酒1合、焼酎1合)を③一種類だけ(「さしより(とりあえず)ビール!」という概念ではクリアできません)というのが、煩悩との戦いの日々になるのでしょうね。まあ、でもたかが1ヶ月、今までは3ヶ月トライを毎年してきたからできると思いますけどね。逃げ道アドバイス「どうしても口寂しいときにはノンアルビールにする」があるけど、そんな逃げ道はなんかわたしのプライドが許しませんよねー。

 

 

 

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