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誘惑の正体

なぜジャンクフードを食べたくなる?

ドイツ・マックスプランク代謝研究所のSharmili Edwin Thanarajah氏らは、正常体重の健康成人を対象に、通常の食事に加えて高脂肪・高糖質のヨーグルトまたは低脂肪・低糖質のヨーグルトを8週間摂取させる無作為化比較試験を実施した。その結果、高脂肪・高糖質のヨーグルトの摂取は、低脂肪食品への嗜好性を低下させたが、高脂肪・高糖質のミルクセーキに対する脳の反応を増加させた。さらに、食事とはまったく関係のない連合学習能力も向上させた。これらの変化は、体重や代謝パラメータとは関係がなかった。本研究結果は、Cell Metabolism誌4月4日号に掲載された。”(CareNet2023/04/13公開)

どういうことかと云えば、食後のデザートとしてのヨーグルトを高脂肪・高糖質にしても低脂肪・低糖質にしても8週間後の体重変化や採血データに有意な差は見られなかったけれど、高脂肪・高糖質を食べた人は低脂肪食は食べたくなくなり、ミルクセーキなどのおいしい魅惑のお菓子を食べたくてたまらなくなる、ということでいいのかしら。

高脂肪・高糖質の食品を繰り返し摂取すると、等カロリーの低脂肪・低糖質食品を摂取した場合と比べて、体重や代謝パラメータに変化がないにもかかわらず、嗜好性の高い食品への反応が高まるように脳の神経回路が変化することが示された。肥満を抑制するためには、食環境を変えて高脂肪・高糖質の食品の摂取を減らすことが極めて重要と考えられる」という結論のようです。やっぱり「低脂質・低糖質のデザートはおいしくないから脳に刺激が得られない」「ダイエットにがんばりすぎると反動でおいしい物を食べたくなる」・・・この摂理を乗り越えるのは並大抵な精神力ではむずかしいのかも。

わが家のワンたちも、ドライフードしか知らない間はガツガツとすぐに完食していたのに、だれかが悪魔の囁きのクッキーやおやつを与えて、その美味しさを知ってしまった途端、世の中にはこんな美味しいものがあったとは知らなかった!といわんばかりに、今まであんなに美味しそうに食っていたフードの食いつきが一気に落ちてしまった経験があります。おそらく、一旦知ってしまったジャンクフードの美味しさは(そもそも一回口にしたら中毒になるように味付けしてあるのだから)もう忘れられませんから、子どもの頃からジャンクフードの悪魔の誘惑を「知らない」で育つしか手はないと思います。まあ、それでもどこかで毒に染まってしまうのでしょうけど、子どもの頃に培った味覚は意外に維持できるものです。
 

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