ビタミンD
”東京慈恵会医科大学病院中央検査部の宮本博康氏らは、新たに開発した液体クロマトグラフィ質量分析(LC-MS/MS)システムを用い、日本で初めて血清25-水酸化ビタミンD〔25(OH)D〕の基準濃度を検証。健診受診者5,518人の血清25(OH)Dにおける基準濃度は6〜29ng/mLで、98%がビタミンD不足に該当したことをJ Nutr(2023; 153: 1253-1264)に報告した。”
Medical Tribune2023.6.9発信号で紹介された研究結果に対して、保健指導リソースガイドでも2023.6.13に取り上げてくれました。
ビタミンDは体内のカルシウム吸収を促して骨密度を維持させるとともに筋肉合成を作用もあるらしいし、食事からのビタミンD摂取が多い人ほど死亡リスクが低い傾向があることも10万人近くの日本人を19年間追跡した大規模な調査で明らかになっているという。それなのに大多数の日本人でビタミンDが不足していて若い人ほどその傾向が強いわけですから、若い女性のやせと並んで将来の骨粗鬆症やフレイルの問題はこれからもっともっと深刻になることでしょう。
「測定されたビタミンDの大半が動物あるいは日光由来のビタミンD3で、植物由来(シイタケなど)のビタミンD2はほとんど検出されなかったことから、食生活の変化により植物由来のビタミンDの摂取量が減少していると推察される。また、年齢が低いほどビタミンD不足の割合が高かった」「今後の超高齢化社会に向け、骨粗鬆症や骨折の予防につながるビタミンDの摂取はますます重要となる。ビタミンDが不足している現状に対する早急な介入とともに、ビタミンD不足を引き起こすその他の原因についても解析が求められる」
ビタミンDはキノコ類と魚から摂取するものと思っていましたが、毎日キノコ(特にシイタケのみとか)はさすがに食わないわが家は、それでも今異常に魚ブームで肉より魚が食卓に並ぶ確率が高いから少し安心かしら。どうせ若い女性世代は「不足しているならビタミンDのサプリで補えば十分でしょ」とか思っているんだろうな。
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