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退職後の心疾患リスク

退職後には心疾患のリスクが低下する――35カ国の縦断研究

 ”退職後には心疾患のリスクが低下することが、世界35カ国で行われた縦断研究のデータを統合した解析の結果、明らかになった。京都大学大学院医学研究科社会疫学分野の佐藤豪竜氏らの研究によるもので、詳細は「International Journal of Epidemiology」に5月8日掲載された。著者らは、「退職年齢の引き上げで、新たな医療コストが発生する可能性もある」と述べている。”( CareNet2023/07/04配信)

日本の「くらしと健康の調査(JSTAR)」や、米国、欧州、中国、韓国など35カ国の縦断研究の参加者のうち、退職というライフイベントが生じ得る50~70歳、計10万6,927人を平均6.7年間追跡。
・退職により心疾患のリスクが2.2パーセントポイント低下
・心疾患のリスク低下や運動不足該当者の減少は、非肉体労働者でのみ観察された
・肥満の割合は、非肉体労働者では退職後に低下したが肉体労働者では退職後に上昇した

自分がその該当年令になった途端にこういう記事が目に留まるようになってしまいました。「退職による生活環境とリズムの変化は心疾患のリスクを下げる」というのが結論のようですが、不安うつ真っ只中のわたしは、仕事しなくなったら途端に病気になるんじゃないかという不安に苛まれているところなのです。退職したことによる収入の減少とか老後の不安とか社会から切り捨てられた疎外感とか、そういうことを感じるのはおそらく男性の方が多いと思うのだけれど、こういう心のストレスを考慮しても仕事自体の心身のストレスの方がはるかにリスクになるということなのでしょうか。まあわたしは、仕事のストレスが溜まらない労働環境で健全に働かせていただいているということの証とも云えるかもしれません。

「退職と年金給付開始年齢とを引き上げることの財政上のメリットだけでなく、退職を先延ばしすることで、高額な医療コストが発生することの多い心疾患患者が増加する可能性のあることも、考慮する必要があるのではないか」”というのは、ちょっと穿った考え方のような気がするのはわたしだけでしょうか。

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