若い脂肪肝に何をしたらいい?
<若い世代でも「脂肪肝疾患」が増加 やせていても体脂肪が蓄積 肥満とどう違う?>
”若い世代でも、脂肪肝に関連する疾患をもっている人が多くみられ、体脂肪量が多いことなどが脂肪肝に関連する因子であることが、若年の男子生徒を対象とした調査で明らかになった。体格指数(BMI)が25未満で肥満でない若い男性でも、体脂肪量の多い、いわゆる「かくれ肥満」が脂肪肝疾患に関与している。「若い人でも、個人の病態に応じて、食事や運動などの生活スタイルの改善を保健指導することが、予防や治療に寄与します」と、研究者は指摘している。”
2023年08月08日配信の保健指導リソースガイドの記事です。
太っていなくても、別に酒を飲まなくても、”体脂肪量の多い、いわゆる「かくれ肥満」が脂肪肝疾患に関与している”という結果を岐阜大学の学生たちを対象に研究した結果として発表されたわけですけど、この記事だけ読んでいても今ひとつわたしたち予防医療従事者が知りたいポイントがわかりません。
「非肥満者では体脂肪量に加えて、骨格筋量や血清中性脂肪値など、包括的な病態把握が必要であることが示唆されました」
「今回の研究により、若年成人男性における脂肪性肝疾患の現状が明らかになりました。個人の病態に応じて、食事や運動などの生活スタイルの改善を保健指導することが、予防や治療に寄与すると考えられます」
そんな総括的な結論ではなく、隠れ肥満の中でも脂肪肝になり易い体質や生活習慣の特徴を教えていただきたい。こういうタイプの若者にはこういう生活指導をするのが効果的だ・・・とかいう具体的な分析を発表していただきたいのです。それが、メタボ対策と同じような『運動と食事と睡眠習慣の改善』というだけなら、無理に検査を促さなくても、皆に同じ指導をすれば良いことになります。むしろメタボの人の方がはるかにがんばりやすく(やせることを目標にしたら良いから)、どういう人に何を目標にしてがんばらせればいいのかも導いていただけないとただの研究成果に終わってしまう気がします。
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