お風呂とうつ病
”週7回以上の浴槽入浴をしている高齢者は、うつ病を発症するリスクが低いことが、約3,200人の高齢者を6年追跡して調査した研究で明らかになった。入浴には、「気持ちが良い」「よく眠れる」といった短期的で主観的な作用があるだけでない。日本人が好きな浴槽入浴は、将来のうつ発症を予防するための生活スタイルである可能性がある。”(保健指導リソースガイド2023年07月31日配信)
日本人の浴槽にゆっくり浸かって心身の疲れを癒やす習慣は世界でも独特な文化のようです。この研究は、東京都市大学などの研究グループが高齢者を6年間にわたり追跡した大規模な研究により習慣としての浴槽入浴がうつ発症の長期的な予防効果があるかを調査したものですが、結果として毎日浴槽に浸かる人は6年後までにうつ病にかかる確率が入らない人より低かったそうです。
東京都市大学人間科学部学部長・教授の早坂信哉氏らによると、「今回の大規模な追跡調査により、浴槽入浴がうつ発症の予防につながることがはじめて分かりました。浴槽入浴は、"気持ちが良い""良く眠れる"といった入浴の短期的かつ主観的な作用だけでなく、高齢者の心身の健康維持のための重要な生活習慣である可能性があります」ということなのだそうで、その機序として”入浴の温熱作用を介した自律神経のバランス調整作用や、睡眠改善など”を挙げているようでした。
でも、入浴時間や浴槽の温度などには言及していないわけですし、夏より冬の方が傾向が明確であったなどの結果からすると、むしろ疲れていたり面倒くさいと思ったときでも「毎日きちんと風呂を沸かして中に浸かる」という行為を続ける、ということ自体がもっとも重要な因子なのではないか、と密かに思っているところです。夏の暑いときは「もうシャワーだけで十分なんじゃない」のと思うし、冬の寒いときには「今日ぐらい入らなくてもいいんじゃないかな」と思うことはしばしばありますから、そんなときでも誘惑に負けることなく風呂を沸かして浴槽内にまで浸かるという人(特に高齢者)・・・そりゃうつ病にはならないでしょう。
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