「炊き割る」
「熊本弁で、『事業に失敗する』『破産する』という意味を『炊き割る』って云うの?」
先日、わたしのお気に入りのリール(熊本弁のワンコがつぶやくやつ)でこの話題が出ていて、聞いたこともないので妻に聞いたら、「そうよ。『あそこん息子は店を出したごたんけど、すーぐに炊き割らしたごたん』とかいう使い方するよ」と即答。やっぱり方言は奥が深い。因みに、『炊き割る』の語源は、貧乏して炊く米もなくなったのに空っぽの釜を空焚きして釜を割った(壊した)ということらしい。
「え、これはどこでも使っているんじゃないの?」とわたしが知らないことに返って驚いている妻。「あなたが知らないだけなんじゃないの? 大分のお友だちに聞いてごらんよ」と強気。「絶対、熊本だけの言葉だよ」と検索をしてみた。
『破産する 熊本弁』…検索の一番最初からこの言葉が出てきました。「じゃあ、逆に大分弁で『破産すること』をなんて云うの? 絶対に似たような方言があるはずよ!」と引かない妻。やむを得ず、これも検索してみた。
『破産する 大分弁』…検索で出てくるのは、『自己破産』『大分県弁護士会』。「ほーらみろ、大分にはそんな方言ないよ」と勝ち誇ったように云ったら、妻は全然違うところにハマって笑う。「あなた、これからfacebookやInstagramに『破産』とか『借金』『融資』みたいな怪しい広告がどんどん入ってくるかもよ。メールにも怪しいやつ来ると思うから気をつけてね」と。
インターネットは本当に怖い、というオチでした。
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