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2023年12月

17年目突入

なんのかんのいいながら、今日12月28日は『ブログ開設記念日』

2007年から満16年を経過しました。今日から17年目に突入です。5年前の還暦を境に一旦止める算段だったのに、結局書かないのが寂しくてタラタラと。前のように「意地でも毎日」というのを止めたから、きっと読者さんもかなり居なくなっているであろうに、独り言のように自己満足しているだけのブログなのに、もうちょっと書き続けようかなと思う次第です。

もし、まだ読んでいていただける方、たまたま何かの間違いでここに迷い込んできた方、何かのご縁ですので、どうぞ17年目もよろしくお願いします。

とか書きながら、明日からの年末年始はしっかりお休みしますけど(笑)

 

 

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高血圧症治療その後

11月から内服薬を変更し(ARBとCa拮抗剤の合剤)6週間が過ぎたところで血圧チェックのために先日24時間血圧計を再び装着しました。

11月装着時は
     一日平均153/100mmHg
     昼間区間159/105mmHg
     夜間区間132/81mmHg
だったものが、今回は、
     一日平均133/88mmHg
     昼間区間135/90mmHg
     夜間区間121/81mmHg
と見事に下がりました。意気揚々と外来受診しましたが、主治医からはOKは出ませんでした。学会の基準によると、診察室血圧で130/80mmHg以下、家庭血圧で125/75mmHg以下、それが24時間血圧計だとさらに下がって120/70mmHg以下にコントロールしないと十分とはいえない!ということだそうです。まあ、知ってはいましたが「まあまあ良い感じで行けてるんじゃないの?」と思っていたので若干ショックでした。

冬場は汗もかかないで水分が貯留しがちだからという意味も含めてさらにサイアザイド系利尿剤(フルイトランのジェネリック)が追加されました。今のところ追加されて以降も家庭血圧にはあまり大きな変化はありませんが、徐々に下がることを期待しましょう。利尿剤が追加されたから、それでなくても頻尿傾向なのがさらに助長されないかという点もちょっと気がかりではありますが、今のところ頻尿は頻尿なので差が分かりません(笑)

 

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認知症予防のために太るべきかやせるべきか

中年期日本人のBMIや体重変化と認知症発症リスク

 "中年期のBMIや体重変化と認知症発症リスクとの性別特異的相関性に関するエビデンスは、とくにアジア人集団において不足している。高知大学の田代 末和氏らは、40~59歳の日本人を対象にBMIや体重変化と認知症発症リスクとの関連を調査した。その結果、中年期の肥満は認知症発症のリスク因子であり、中年後期の体重減少は体重増加よりも、そのリスクを高める可能性があることを報告した。Alzheimer's & Dementia(Amsterdam、Netherlands)誌2023年11月23日号の報告。"

40~59歳の日本人3万7,414人を対象に10年フォローアップ調査した結果、ベースライン後に体重が減少すると体重増加よりも認知症リスクが高くなり、これらの関係に性差は認められなかった、という結果の報告でした。

一方で、こんな報告も数ヶ月前にありました。
日本人のBMIと認知症リスク、男女間で異なる

 "BMIと認知症リスクとの関連は、年齢によりばらつきがあり、性別の影響を受ける可能性がある。新潟大学のAlena Zakharova氏らは、地域在住の日本人を対象に、BMIと認知症リスクとの関連に対する性別の影響を明らかにするため、コホート研究を実施した。Journal of Alzheimer's Disease誌2023年8月1日号の報告。"

40~74歳の日本人1万3,802人を対象に8年フォローアップ調査した結果、男性ではBMIが高いほど認知症リスクが低かったが、女性ではBMIと認知症リスクとの間にU字型の関連が認められたというもの。つまり「過体重や肥満は、女性のみで認知症リスクを上昇させる可能性があり、肥満の性差が認知症リスクと関連していることが示唆された」となっています。

男女とも歳とってからやせると認知症になりやすいということはわかったのですが、女性は「太っても認知症になりやすい」というこの見解が同じ日本人の研究なのに違っている。これは困ったものです。まあ、だからといって極端に太っていっても得はないのかもしれませんが。

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帽子をかぶる習慣

公園を散歩していると老若男女を問わず帽子をかぶっている人が多いことになんとなく気づきました。おそらく彼らは、季節に関わりなく、天気も関係なく、いつもかぶっているのだろうなと思います。「外に出る時には帽子をかぶる」という感じなのか、「散歩や運動をする時に帽子をかぶる」という感じなのか、かぶる習慣が全くないわたしには想像がつきません。

こういうことは子どものころからの習慣なのでしょうか。わたしも小学校のころの写真を見るとちゃんと野球帽をかぶっていました。それなのに中学校以降はかぶっている写真が全くなくなります。だから今でも、帽子をかぶるのはゴルフをするときくらいでしょうか。なぜかぶらなくなったのだろうかと考ええると、おそらく頭がデカくてかぶった姿があまり格好良くないのと、ものすごい汗かきですぐに帽子にシミがついてしまってみっともないのと、帽子を脱ぐとペッチャンコになる髪型が嫌だったらからだということは容易に想像できます。でも、今目の前で見かける老若男女もわたしの様な人は少なくないはず。それでも頑なに帽子をかぶるのは、どうしてなのでしょうか。

だれかに聞いてみたいけど、聞いても「特に理由はない」と云われるだけなのでしょうね。

 

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虫の知らせ時

今月の画像供覧会も、なかなかセンセーショナルでした。

当センター初受診の男性。何も症状もなかった様だけれど普通の人間ドックではなくあえて脳ドックを受けに来られました。諸般の生活習慣病で通院しているものの外来主治医から勧められたというわけでもなさそう。脳ドックの結果、今にも破裂しそうな大きな未破裂動脈瘤を発見しました。症状がなかったのが不思議なくらい。こういうのが『虫の知らせ時』というやつなんだろうなとつくづく思います。むかし、旧知のドクターがうちに大腸ドックを受けにきました。あの時も「どうしたんですか?何か調子が悪いとか?」と受診理由を聞いたら、「いや、なんとなく受けてみようかなと思って」とバツが悪そうに答えていましたが、初めて受けた大腸内視鏡検査で大きな大腸ポリープを発見して、その後切除術を受けたと聞いています。身体の中から「体内に異常があるから何とか検査を受けさせたい」というシグナルを出す。それが『虫の知らせ時』なのだということをわたしは知っています。ちっとも医学的、科学的なことではないかもしれないけれど、身体というものはそういう探知機能が備わっているのだということを理解しています。そもそも自分自身のことなのですから。

でも、くだんのこの男性は実はそれだけではありませんでした。一緒に受けた胸部レントゲン検査で大きな腫瘤影が見つかったのです。CT検査をしてみるとどうも悪性の腫瘍。こっちの方が急いで治療を受けなければならない様子で、今はこちらの治療が優先で行われていると聞いています。受診目的とは何の関係もなかったついでの検査で見つかった異常所見。これこそが『虫の知らせ時』だったのかもしれません。もっとも、こういう展開の時につくづく思うのは、この病変が見つかったことが幸運なのか不幸なのかは、治療後の転機にかかっているということです。どんな過酷な治療であってもそれによって元気な余生を送れるならば、まさしくそれは『虫の知らせ』。でも、これが見つかったがために泥沼の様な治療生活が延々と続いたり、その治療の後遺症や合併症で生活に不自由をきたす様なことがあると、「あの時、人間ドックなんか受けなければよかった。そのまま何も知らずに天命を全うできた方が幸せだったかもしれない」と後悔してしまうこともありえますから。

どうか、この人が前者であることを祈るばかりです。

 

 

 

 

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あなたは大丈夫?

フレイル 予 防 ② 働き世代からのアプローチ

2023 年 6 月 日本生活習慣病予防協会が医師 330 名を対象に行ったフレイル調査では、医師の 80%以上が「フレイルに該当する患者の増加」を実感しているそうです。さらに 75.5%が「働き世代のプレフレイルも増加している」と回答しており、50 代の男女ともに約 5 割がプレフレイルといわれる状態にあると指摘しています。その原因は「栄養不足」と「運動不足」による筋肉量の減少などであり、約 9 割の医師が「フレイルとプレフレイルは今後ますます増加する」と懸念しています。”(ヘルシーパスニュースレター2023/10/27配信)

定期的に配信されているヘルシーパス社からのニュースレターなのですが、その冒頭のこの文章(働き世代の「プレフレイル」)を読みながら思ったことは、このアンケート調査を受けている医者たち本人は大丈夫なのかしら?という懸念。医者こそがかなりの不健康生活の集大成・・・「栄養不足」はさることながら「運動不足」はちゃんと克服しているのかしら?と思いました。このアンケート調査の最後に、「ところで、あなたは大丈夫ですか?」という設問を設けておけば良かったのに。
 

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ソーセージ

お歳暮商戦の時期になったせいか、テレビでおいしそうなソーセージのCMが目に付くようになりました。そういえば、最近わたしのお弁当にも夕食のおかずにも時々食べる朝食の食卓にもソーセージやハムが出なくなりました。卵アレルギーの妻が卵を原材料に使っていないソーセージやハムを厳選して定期的に買っていたはずなのに、最近妻が意図的に買わなくなったみたいです。

「わたし好きだったけど、最近有名人でも大腸がんで亡くなった人がいるし、テレビ見てたら加工肉は大腸がんになりやすいとか発がん物質が入っているから食べ過ぎに注意!って話してたから、買うのやめたの。お義姉さんは大腸がん手術したしあなただって春には大腸ポリープの手術したでしょ。あなたの家系はがん家系だしね」と。

たしかに加工肉や赤身肉が目の敵にされている昨今です。なぜ目の敵にされるか・・・加工肉には動脈硬化を誘発する飽和脂肪酸や食品保存料や食品添加物が多く含まれていことや保存やおいしくする過程で亜硝酸ナトリウムなどの発がん性物質が加えられているからだとか。<【医師が解説】加工肉は体に悪いのはなぜ?> もっとも、影響が出るのはかなり大量の摂取が必要で、日本人の一般的な食べ方では影響はほぼないのだとか。まあ、「ほぼない」と云われても気持ちの悪いモノは悪いわけで、無理して食わんでもいいかとは思いますが。

ちなみに、かなり昔に出された国立がん研究センターのコホート研究(JPHC研究)によると、赤肉摂取でがんリスクが上がるのは女性で、男性は肉類全体を多く摂るとリスクが上がるけど赤身だけだと有意な影響は出なかったのだそうな。

たまに外食や市販の弁当で食うウインナーソーセージは、美味い。あれは『背徳の味』ということになるのだろうか。

 

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キャッチアップ睡眠

週末の寝だめ、健康への影響は?

 ”睡眠不足は心血管疾患(CVD)の発生や認知機能の低下、うつ病などさまざまな疾患のリスクとなる。週末のキャッチアップ睡眠は、週末に長時間の睡眠をとることで平日の睡眠不足を補うものであるが、このキャッチアップ睡眠がCVD発生のリスク因子である肥満、高血圧などの発生リスクを低下させたことが報告されている。そこで中国・南京医科大学のHong Zhu氏らの研究グループは週末のキャッチアップ睡眠とCVDの関連を検討した。その結果、平日の睡眠時間が6時間未満の集団において、週末のキャッチアップ睡眠が2時間以上であると、CVD発生のリスクが低下した。本研究結果は、Sleep Health誌オンライン版2023年11月23日号で報告された。”(Care Net2023/12/14公開)

これまた、論議を巻き起こしそうな研究結果です。『睡眠負債は週末の寝だめでは解決しない。むしろ体内時計を狂わすので週末もいつも同じ起床時刻を保つのがりそうである』というのが、医療現場での常識のはずです。なのにこの研究結果はまったく逆。平日の睡眠不足を週末にまとめて取り戻すのが心血管疾患予防のためには重要で、しかもその量が多いほどリスクが低下するという。これはまたこれで、現場での生活指導では困ってしまうアンチテーゼですが、まだわたし的には週末の寝だめを推奨する気にはなれません。話のネタレベルに留めておきましょう。

わたしの歳になると寝だめなんて到底できません。目が覚めてしまうからです。でも最近、仕事が休みの日には平日より1時間遅く起床することが多くなりました。この時刻に起床するのが一番体調と気分が良いからです。それ以上寝てしまうこともありますが、2時間多く寝てしまうと起きてからのルーチンワークをするのが異常に億劫になってしまって、メリハリのない一日を過ごしがち。ものすごく勿体ない気分になってしまいます。

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中性脂肪と認知症

高中性脂肪血症が認知症を防ぐ?

米国やオーストラリアの高齢者を対象に低用量アスピリンの影響を前向きに検討した縦断研究(ASPREE)と、英国の一般住民対象大規模疫学研究「UKバイオバンク」のデータを利用して解析した結果、いずれの研究群でも『中性脂肪値が高いほど認知症リスクが低い』ことが示されたという報告です。さらに『中性脂肪値が高いほど加齢に伴う認知機能の低下速度が遅い傾向』も示されたのだそうです。

今や生活習慣病や動脈硬化疾患に対する予防の点で注目を浴びている『高中性脂肪血症』・・・いかにこれを下げるかという時代に、今回の報告はある意味強烈なアンチテーゼであります。

「報告されたデータは、現在の中性脂肪値が将来の認知症発症リスクに、確実に影響を与えると主張するためのエビデンスとして十分でない」
「血清脂質(コレステロールや中性脂肪)は、食事または薬剤によって比較的容易に変化するため、今後の研究が重要だ」
「中性脂肪低値が、栄養失調、体重減少、健康状態不良、フレイルなどの結果として生じていることも考えられる」
「高齢になっても中性脂肪値が高いことは、栄養状態、健康状態が良好なことを意味する場合もある」

現場の研究者や医療関係者が「だから高中性脂肪血症の人は下げる必要がない」などと性急に考えることはないと思いますが、ただこういうデータはマスコミが放っておかないから、危険。話題になりそうなネタは必ずどこからか見つけ出してきて面白がるから・・・。少なくともこの結果の真偽に関する検証結論とメカニズムの解明が何年か後に出てくるまでは、わたしも話のネタに使うに留めておきましょう。
 

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職場健診

今日は職場健診でした。

いつもは2月か3月にあるのに、今年は12月。もしや、今年度で定年を迎えるから早めに健診して精密検査があるなら年度内に済まさせてやろうという心遣いなのかしら。10月末から、何もしていないのに急にお腹が出てきて2キロ以上体重が増えてしまったから、「コレは嫌がらせか?」とキレそうになったけれど、何ということもなく粛々と健診は終わりました。思えば昨年度の健診では1月に大腸ポリープの増大を指摘されてポリープ切除術、1ヶ月後に受けた脳ドックで小さな脳動脈瘤が見つかって1年後フォローの指示でしたから、今年度も何かが見つかって手術など受けることになるのではないかとビクビクしていたのは確かです。

検査をするスタッフさんは昨年のデータと比べて大差がないか確認するので、1年前とあまり変わりがないから粛々と進ませてくれたのでしょうが、体重なんか大腸ポリープ切除術前後の食事制限とわが家が貧乏だと分ってお菓子屋お酒を買うのを控えたりしたせいで前回の健診の後に4キロも減って、ペチャンコのお腹になったのに秋になって一気に3キロ強増えて今。めちゃくちゃ変動の一年だったのよ。そこのところを切々と誰かに語りたいのだけれど、誰も聞いてくれない。「少し痩せましたね」って笑顔で云われたりなんかすると、もうそれ以上は何も云えません。でもまあ、採血データを確認すると軒並み改善していたから、体重の変動はすべてが皮下脂肪だったのだろうことは推測できます。

一番気にしていた血圧は一ヶ月前からの薬の内容変更の成果が出ていたし、見えない右目の視力はいつになく必死に目を細めたりしてとりあえずどっちの方向かにバーを倒したら想像以上の視力になりました。そうか、視力は根性出してなりふり構わず勘を働かせれば良くなるものなのだということを学べました。初めて受けた甲状腺エコーでは腺腫様甲状腺腫(想定内)、去年の肺CTで今までなかった結節影が出ていたから気になってまた受けてみたけど変化なかったから「問題ない」と自分の中でも結論付けられました。

体重だけが不本意だったもののその他の結果が想像以上に良かったのはいいとして、さて問題は健診がこんなに早く終わってしまったこと。これからのモチベーションをどう保つか。毎日何があっても根性で3セットやっていたスクワットとか、頑張って制限していた晩酌の量とか、毎日の歩数とか、「もうどうでもいいかな」と思えば今日から全部止められる。そんなもんなんですよねぇ。

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糖質か脂質か論争に終止符?

糖質制限or脂質制限、向いている食事療法を予測/京都医療センター

糖尿病患者さんへの食事指導において、糖質制限と脂質制限のどちらを指導したら良いのかという問題を解決するために、”坂根 直樹氏(京都医療センター臨床研究センター予防医学研究室)らの研究グループは、PwCグループが開発した膵臓・肝臓・脂肪など臓器間のネットワークを含めたシミュレーションモデル(機序計算モデル)を用いて、糖尿病の食事療法の個別化分析を行った。PLOS ONE誌2023年11月30日号の報告”という記事を読みました(Care Net 2023/12/12公開)。

具体的には、
・糖質と脂質の割合を変えたシミュレーションを行うことで、個別に糖質制限が向いているか、低脂肪食が向いているかを予測することができた。たとえば、被験者41が減量に成功(5~7%減)するには、炭水化物の割合を10~20%程度減らすとよいと予測されたのに対し、被験者44では炭水化物の割合ではなく、脂質を10~20%制限する必要があると予測された。
・さらに、被験者41が減量だけでなく、血糖も改善(HbA1c0.1~0.2%減)するには脂質の割合を±20%程度に留めておく必要があると予測された。”と書かれていて、これによってこれまでの『糖質制限か脂質制限か論争』に終止符が打たれるといいなと期待しています。

「従来、平均化されたエビデンスから平均的な医療が提供されることが多かった。本モデルを用いることで、この人には緩やかな糖質制限、この人には脂質制限と糖尿病食事療法というように個別化できるようになる。さらに、極端に糖質制限をしなくとも、減量と血糖改善は可能であり、脂質はいくらでも増やしてもいいわけではないことも説明できる。今後は、このモデルを用いた生活習慣介入試験を実施する必要がある」”と。すばらしいではありませんか。是非このモデルをできるだけ早くに廉価で普及させていただけるとありがたき幸せでございます。
 

 

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タンパク質を筋肉に活かすには?

勉強会のためのスライド作り(備忘録)

・朝食は「金」、昼食は「銀」、夕食は「銅」
 →夕食よりも朝食に多くのタンパク質を摂取する方が骨格筋の合成効率が高くなる

・PROY-AGE Study Group(高齢者のタンパク質必要量を検討するための欧州老年医学会参集の研究チーム)では、高齢者の骨格筋量と機能を維持するためには毎食25g程度のタンパク質施主が推奨される
 →特に高齢者は朝食に充分量のタンパク質摂取が難しい人が増加

・アミノ酸スコア=タンパク質の生物価(生物学的利用能)
 →良質はタンパク質はアミノ酸スコアが高い:肉・魚・卵・大豆・乳製品

・腎機能低下例のタンパク質摂取:CKD vs サルコペニア
 →末期腎不全の進行予防を重視するか死亡リスクを重視するかで摂取量を柔軟に設定すべし(日本腎臓病学会2019)

・サルコペニアの予防にレジスタンス運動:低強度でも反復すると有効

 

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就寝前の夕食

働いている人のパフォーマンス低下への影響が強いのは[睡眠不足・運動不足・就寝前の夕食]企業従業員1.2万人超の特定健診データを調査

 ”働いている人のパフォーマンス低下にもっとも強く影響しているのは、男女ともに「睡眠による休息の不足」であることが、日本の企業従業員1万2,476人を対象に、特定健診と診療報酬明細書のデータを解析した調査で明らかになった。次いで影響が大きいのは、「運動不足」と、「就寝前の夕食摂取」であることも分かった。生活習慣の影響は、女性よりも男性の方が大きい傾向も示された。「企業従業員の労働パフォーマンス改善に向けた生活習慣の改善の取り組みとして、睡眠の改善、運動習慣の定着、適切な時間の夕食摂取などの指導や職場環境の整備が重要です。また、性差をふまえた支援・対策を検討することも望まれます」と、研究者は述べている。”(保健指導リソースガイド2023年11月27日配信)

睡眠不足や運動不足が労働のパフォーマンス低下の誘因だというのはまあまあ理解できますが、「就寝前の夕食」とパフォーマンス低下はどういう関連があるのか、どこにもコメントしてもらってないので分かりかねました。夕飯がそれだけ遅くなってしまうほどに仕事が多い(忙しい)ということなら睡眠不足や運動不足と同義語になってしまいますから、そういうことではないのでしょう。「企業従業員の労働パフォーマンス改善に向けた生活習慣の改善の取り組みとして、睡眠の改善、運動習慣の定着、適切な時間の夕食摂取などの指導や職場環境の整備が重要です」というコメントをみると、結局「夜遅くに食べる」という行為がパフォーマンスを低下させるというわけだから、朝胸やけするとか朝食欲がないまま出勤するとか、そういうことを云っているのでしょうか。

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ココログ20周年

『2023年12月2日、ブログサービス「ココログ」はサービス開始から20周年を迎えました。

これまでココログをご愛顧いただいた皆さまのおかげで、この日を迎えることができました。
本当にありがとうございます。

「ココログ」というサービス名称には、「心と心をつなぐウェブログ」という意味が込められております。
あなたの心と誰かの心をつなぐきっかけとなれるよう、ブログサービスを提供してまいります。

これからもココログをどうぞよろしくお願いいたします。

ココログ編集部一同』

********************

そんな告知に先日気付きました。で、わたしがココログを始めたのは2007.12.28。今からちょうど16年前です。

おいおいおいおい、わたしゃ、ココログのかなり長いユーザーやないんかえ? すごいんやないんかえ?

自分でも、ちょっと驚くわなぁ。

まだまだ、よろしくお願いしますよ、ココログ様。

 

 

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報道

最近、イスラエルとハマスの攻防戦が激化すると同時に、ロシアとウクライナの争いの報道が突然消えてきた気がしますが、気のせいですか? まるで新型コロナが猛威を振るっている間隠れていたインフルが突然増加したら途端にコロナが下火になったみたいな。でも、コロナとインフルの関係と違って、イスラエルハマスが激化したからといってロシアウクライナの戦争が下火になったわけではないと思います。アメリカがイスラエルに加担する関係でウクライナどころでなくなったというのは事実かもしれないけれど、だからと云って日本の報道が急にウクライナ情勢を報じなくなった理由がよくわかりません。視聴者の興味が一方しかなさそうだと云うことなのですか? 

そう考えると、報道規制や報道操作はとても怖いことだと改めて思います。世界で何が起きていようとも、何も報道しなければ平和そのものということになります。世論にしたって、与えられた情報を元に良いの悪いの云うわけですから、元々与えられた情報が本当に真実なのかということに掛かっていることになります。隣国某国や戦地の国々で政府が堂々と情報操作をしていることを知っています。そのために国民は真実を知らされずに騙されていて可哀想に!と思っていましたが、私たちにしたって自分の生活が事実の情報だけで成り立っているのかどうか、本当はわからないのかもしれません。それだから、かえってウイルスや汚染物質などのフェイクニュースもまたまことしやかに広がってしまう背景が、何も疑わない日本人には十分備わっているともいえましょう。

先日起きたフィリピンミンダナオ沖の大地震はいまだに強い余震が続いている様なのに、その翌日に起きたインドネシアの火山噴火とともにあまりニュースで報じられないのはどうしてでしょうか。あんなデカい地震や噴火なのに人的被害が本当に少なかったのでしょうか。これまた真実はよくわかりません。政治資金の裏金がどうだとか、大谷翔平がどこに行きそうだとか、そう云うウワサは何が真実で何がウソでも大した問題ではないように思いますが、連日鬱陶しいくらいに報道されます。ほとんどテレビニュースは週刊誌の三文記事と同じ扱い。

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赤身肉

「赤身肉は避けたほうがいい」意外な健康理由

 <赤いお肉と白いお肉の健康度、科学的に分析してみると?

医療記事を読んでいていつも疑問に思っていること。『タンパク摂取は高齢者に是か非か』ということとほぼ同じレベルで疑問なのが『赤身肉は健康に良いのか悪いのか』ということです。

タンパク質摂取がフレイルやサルコペニアの予防に必須だと云われ、「歳を取ったら肉を食え」という風潮がある中、トロトロにとろけるような霜降り肉は「それは肉ではなく脂だ!」と批判し、「肉食うならオーストラリア産のようにいつまでも噛んでおかないと飲み込めないような堅い肉を食いなよ!」と説明しているのだけれど、一方で赤身肉は大腸がん発症リスクが高くなると云われていることを知ってから、ちょっと自信がない。加工肉がダメなのは承知なのだけれど、なぜ脂身のない純粋な”お肉”がダメなのか、いろいろ読んでみるけれど今ひとつしっくりこないのであります。

ここに紹介してあるような腎臓に対して赤身肉に含まれる動物性由来のリンが腎臓に悪いとかいうことは理解しましたが、いわゆる生活習慣病にはどうなのか?生活習慣病予防(動脈硬化予防)には赤身肉は味方なのか敵なのか? 赤身肉食うくらいなら霜降り肉食った方が健康的だ!と説明してあげても良いのか? だれか正解を教えてください。 ま、ハウスさんが云うように動物由来の赤肉でなくて魚由来の白肉食ってタンパク質補給するのがベストなのだということは一応分かったんですけれど、肉好きの連中は魚なんてと鼻で笑ってそっちに動く気はなさそうなので。
 

 

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眠っていてもいいの?

座って過ごすことは眠っているよりも心臓の健康に悪い

心臓の健康にとって、座って過ごすことほど悪いことはないことが、新たな研究で確認された。研究論文の筆頭著者である、英ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン(UCL)スポーツ・運動・健康研究所のJoanna Blodgett氏は、「われわれの研究から得られた大きな収穫は、活動量を少し増やすだけでも心臓の健康に良い影響を与えることができるということと、その強度も重要だということだ」と述べている。Blodgett氏らの研究では、心臓の健康に最も効果的なのは、たとえ数分でも、座って過ごす時間をランニングや早歩きなどの心拍数と呼吸数を上げるような中等度から高強度の運動(moderate to vigorous physical activity;MVPA)に置き換えることであり、立っていることや眠っていることでさえ、座っているよりは良いことが示されたという。この研究結果は、「European Heart Journal」に11月10日掲載された。”(Medical tribune2023年11月30日配信)

座ってテレビを見ている時間が長ければ長いほど生活習慣病リスクが高くなるとか虚血性心疾患のリスクが高くなるとか、そういう研究はかなり以前から見聞きしてきましたからこの結果も「さもありなん」だと思うし、それが”ただ立っているだけ”でも十分改善できるということも20年くらい前に知っていました。テレビを見るのを座らずに立って見る習慣に変えたら糖尿病発症リスクが有意に低下する、とか。ただ、「眠っていることより座っていることの方が心臓に悪い」というメカニズムがちょっと理解できませんでしたが・・・「眠る」というのだからソファに横になってテレビを見ている(この記事の写真のような)状態ではなく、「睡眠をとる」という意味なのでしょうか。

「毎日を活動的に過ごすのは、容易なことではない。どのようなものであれ心拍数が上がるような活動を長く楽しみながら続けるには、何らかの変化を加えることが重要となる。電話をかけながら歩く、時計のアラームをセットして1時間おきに立ち上がってスタージャンプをするなどの『運動スナック』を取り入れることは、1日の活動の中に身体活動を取り入れるための良い方法だろう」という、これはこれで「云うは簡単だけれど」というやつだと思いますけど、何らかの行動変容のきっかけになれば良きことか。
 

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大腸がんスクリーニング

大腸がんの新しい非侵襲的検査、便潜血より良好な検出感度/JAMA

 ”マルチターゲット便中RNA(mt-sRNA)検査(ColoSense)は、大腸がんおよび進行腺腫の検出感度が高く、従来の免疫便潜血検査(FIT)と比較し感度を有意に改善することが認められた。また、大腸内視鏡検査で病変が認められない特異度は、既存の非侵襲的な分子スクリーニング検査と同等であった。米国・ワシントン大学のErica K. Barnell氏らが、医療機器クラスIIIとしての承認申請を行うために、平均的リスクの45歳以上を対象に実施された盲検化第III相試験「CRC-PREVENT試験」の結果を報告した。JAMA誌2023年11月14日号掲載の報告。”(Care Net 2023/11/30配信)

大腸がんが全世界的に増えている中で、非侵襲的なスクリーニング検査で検出精度が高くなることはとてもありがたいことです。便潜血検査ではその大部分が偽陽性なために全大腸検査を受けて異常がなかった場合、その後に再び陽性になっても「一回検査したら異常なしだったからもう内視鏡検査は受ける必要がない」と云って精密検査を拒否するパターンが少なくないからです。あとは、この新しい検査が便潜血検査並に安く提供される日がいち早く来ることを祈るばかりです。スクリーニングである以上、価格が高ければ世間に普及する可能性がそう期待できません。がんドックや人間ドックを受ける人であればそれくらい払ってでも確実な検査を受けるだろうと思いがちですが、日本の場合、そういう人は大腸内視鏡検査も受ける確率が高いのです。せめて全大腸内視鏡検査を受けるよりはるかに安価で、しかも一度陰性(問題なし)と評価されたら次はどの程度期間をあけても問題ないかというエビデンスと指針を出してもらえるようになると良いなと期待しています。

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