眠っていてもいいの?
”心臓の健康にとって、座って過ごすことほど悪いことはないことが、新たな研究で確認された。研究論文の筆頭著者である、英ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン(UCL)スポーツ・運動・健康研究所のJoanna Blodgett氏は、「われわれの研究から得られた大きな収穫は、活動量を少し増やすだけでも心臓の健康に良い影響を与えることができるということと、その強度も重要だということだ」と述べている。Blodgett氏らの研究では、心臓の健康に最も効果的なのは、たとえ数分でも、座って過ごす時間をランニングや早歩きなどの心拍数と呼吸数を上げるような中等度から高強度の運動(moderate to vigorous physical activity;MVPA)に置き換えることであり、立っていることや眠っていることでさえ、座っているよりは良いことが示されたという。この研究結果は、「European Heart Journal」に11月10日掲載された。”(Medical tribune2023年11月30日配信)
座ってテレビを見ている時間が長ければ長いほど生活習慣病リスクが高くなるとか虚血性心疾患のリスクが高くなるとか、そういう研究はかなり以前から見聞きしてきましたからこの結果も「さもありなん」だと思うし、それが”ただ立っているだけ”でも十分改善できるということも20年くらい前に知っていました。テレビを見るのを座らずに立って見る習慣に変えたら糖尿病発症リスクが有意に低下する、とか。ただ、「眠っていることより座っていることの方が心臓に悪い」というメカニズムがちょっと理解できませんでしたが・・・「眠る」というのだからソファに横になってテレビを見ている(この記事の写真のような)状態ではなく、「睡眠をとる」という意味なのでしょうか。
「毎日を活動的に過ごすのは、容易なことではない。どのようなものであれ心拍数が上がるような活動を長く楽しみながら続けるには、何らかの変化を加えることが重要となる。電話をかけながら歩く、時計のアラームをセットして1時間おきに立ち上がってスタージャンプをするなどの『運動スナック』を取り入れることは、1日の活動の中に身体活動を取り入れるための良い方法だろう」という、これはこれで「云うは簡単だけれど」というやつだと思いますけど、何らかの行動変容のきっかけになれば良きことか。
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