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公共場でのマスクの是非

公共の場でのマスク着用、呼吸器感染症の発症予防効果は/BMJ

 ”14日間にわたり公共の場でサージカルフェイスマスクを着用した場合、着用しない場合と比較して、自己申告に基づく呼吸器感染症の症状発症リスクが有意に減少した。ノルウェー・公衆衛生研究所のRunar Barstad Solberg氏らが実用的無作為化優越性試験の結果を報告した。感染予防策としてのサージカルフェイスマスクの有効性は定かではなく、観察研究でフェイスマスクの着用が呼吸器感染症のリスクを減少させることが示唆されているが、これまでの無作為化試験は検出力不足など方法論的に限界があった。著者は、「本研究は多くの先行試験と異なり、十分な検出力を有している。フェイスマスクの着用は、負担の少ない比較的低コストで簡単な、呼吸器感染症の流行を抑えるために検討する価値があると考えられるいくつかの公衆衛生および社会的対策の1つである」とまとめている。BMJ誌2024年7月24日号掲載の報告。”(Care Net 2024/08/02公開)

最近、幼少期の同級生が「コロナで自宅療養中だ」とLINEグループで報告していましたし、定期的にゴルフする仲間が立て続けに「コロナに感染したから次回のコンペは休みます」と宣言。明らかに新型コロナ感染は波が訪れようとしています。先日、一泊二日で東京に行ってきましたが、乗り物や人ごみの中でマスクをきちんとしている人は1~2割くらいだった印象です。猛暑なので炎天下でマスクをするのは本末転倒だと思いますが、わたしは乗り物の中や渋谷駅の中、そして劇場内(友人の舞台を観劇しに行きました)だけはきちんとサージカルマスクをしていました。「もうコロナが5類になったのにいまだにマスクをしている人はどういう理由でしているのか教えてほしい」みたいなコメントがSNSに書かれているのをみながら、そういう認識なんだね?と思ったこともありましたが、今一気にコロナ感染者が増加する中で、あのコメント者は今でも同じように思っているのかしら。もっとも、そもそもマスクがインフルエンザを予防できるか?といえば「No」という返事を以前は呼吸器科医は答えていました。それに対するアンチテーゼの報告ととらえた方が分かりやすいかもしれません。

北欧の通常のインフルエンザシーズンである2023年2月10日~2023年4月27日に実施されたものらしく、新型コロナの発生率には有意差はないものの呼吸器感染の発症率に有意差がでたというのだけれど、症状発生数が8.9% vs.12.2%という程度を有意としてもてはやしていいものかどうかはちょっと疑問です。でも、そもそもマスク習慣のない北欧の自己申告報告でまともなフェイスマスクのつけ方を皆がしているとは到底思えません。”鼻マスク””顎マスク”込みで集計したのだとしたら、形だけでもマスクしていると呼吸器感染症にはかかりにくいということは云えるのかもしれません。

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