ペットと食物アレルギー
”ペットを飼うことで、子どもの呼吸器アレルギーの発症リスクが低下し得ることは研究で示されているが、食物アレルギーのリスクも低下する可能性があるようだ。日本の研究で、犬を飼っている家の子どもでは、卵、牛乳、ナッツ類に対して、猫を飼っている家の子どもでは、卵、小麦、大豆に対してアレルギーを発症しにくいことが明らかになった。福島県立医科大学医学部小児科学講座の岡部永生氏らによるこの研究の詳細は、「PLOS ONE」に3月29日掲載された。”(Medical Tribune 2023年4月10日公開)
かなり前に発表された記事ですが、先日ペットと健康長寿の報告を紹介したのとセットで再掲載されていたのでご紹介します。
”環境省が実施している「子どもの健康と環境に関する全国調査(エコチル調査)」のデータから抽出した6万6,215人のデータの解析を行った結果、胎児期または幼児期初期に室内飼いの犬または猫に曝露することで3歳までに食物アレルギーを発症するリスクが低下することが明らかになった”というものです。つまり、飼っているペットのせいで子どものアレルギーリスクが高まる心配はなく、むしろリスクが抑制できるだろうとのこと。胎児期のお母さんの癒やしにも幼少期の子どもたちの癒やしにもペットは良い効果をもたらすのだという結果は、結婚後ずっと室内に大型犬を飼ってきたわたしとしては嬉しい話です。もっとも、子どもの頃から室内犬に親しんできていた妻は、今食物アレルギーに悩んでいます。特に卵アレルギーが凄まじく、食品の製造過程のどこかに卵が絡んでいるだけで強いアレルギー反応を起こすようになってきました。だから、この「子どもの食物アレルギーを抑制する」という効果は人生の中でいつまで通用する神通力なのかも研究してほしいものだと思いました。
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