「ずっといてくださいよ」
先日、台風の時の家の雨漏りの件で住宅会社の担当者さんに連絡してきてもらいましたが、彼はいつからうちの担当になったのかしら。家を建てたときはまだまだ若かった記憶がありますが、多分その頃は我が家の担当者ではありません。というか私たち夫婦が勝手に担当者だと決めつけて、何か家の不具合があると妻が直接彼の携帯番号にメッセージを送ってしまいます。すると彼がすぐにレスポンスしてくれるという感じの昨今です。だから、会社のホームページの問い合わせ欄に書いたり電話したりということが一度もありません。
「●●さんに直接連絡してしまってすいません」
「いえいえ、それで大丈夫ですよ。いつでも連絡ください」
「●●さんはたしか定年になった後、嘱託で働いておられるんでしたよね」
「はい。一年ずつの再雇用契約です」
「まだ当分勤務されるんでしょ?」
「どうしようかなーと思っているのですが、とりあえず65歳までは働こうかなと思ってます」
「あれ?いま何歳でしたっけ? 62歳くらい?」
「いえ、64歳です」
「じゃあ、あと1年じゃないですか! ●●さんが居なくなると何かと困りますよ。もっと長く働いていてくださいよ」
そんな会話をしながら、自分のことを思い出しました。長年担当させていただいている会員さんやご指名で毎年結果説明をしている受診者さんからよく聞かれるのです。
「先生は、まだまだずっといるんでしょ?」
「いやーどうですかね。定年退職したから今は継続雇用なんで、1年ごと新規契約になりますからね。いつクビになるかわかりませんもんね」
「大丈夫ですよ。とにかくずっといてくださいよ!」
あのときの受診者さんの心境が、今、担当の●●さんに対する心境と同じなのでしょう。信頼していた存在が消える不安やそのあとに新しい人間関係を作れるかどうかの不安。できたらこのままの関係でいてほしいと願う気持ちなんですね。有り難きことです。
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