書道と不眠
”高齢者の不眠症治療では、睡眠薬の使用は転倒リスク増加や認知機能低下に関連するため、認知行動療法などの非薬物療法が重要であると考えられている。国立長寿医療研究センターフレイル研究部のGeorg von Fingerhut氏らは、日本人高齢者を対象に書道と睡眠との関連を検討する横断研究を実施。その結果、書道の習慣がない者と比べて書道を行っている者では慢性不眠症のリスクが有意に低く、特に早朝覚醒と入眠困難で顕著だったとSleep Med X(2024; 8: 100124)に発表した”(Medical Tribune 2024年11月5日公開)
書道の習慣がない者と比べ、ある者では慢性不眠症(32.6% vs. 28.5%)、早朝覚醒型不眠症(9.4% vs. 6.9%、ともにP<0.001)、入眠困難型不眠症(13.4% vs. 11.3%、P=0.005)の割合が有意に少なかった。
「書道の習慣は不眠症のリスク低下と関連し、特に早朝覚醒および入眠困難のリスクを有意に低下させた。書道は日本人高齢者の不眠症に対する有効な非薬物的介入になる可能性がある」
「書道は落ち着いた環境で背筋を伸ばし呼吸を整えて行うため、ストレス軽減や精神的安定といった健康的な睡眠に有用な精神的状態をもたらす」「正しい筆順を意識した繊細な筆運びは認知機能を高める可能性があり、それがさらに睡眠の質の向上につながる可能性がある」
とのことですが、さて、睡眠障害で悩んでいるわが家の妻に、このデータの紹介をした上で今から書道セットを買ってあげたら書道を始めるかしら。面白く感じないと続かないからねぇ。書道3級(4級だったか)くらいで上達しないから塾をやめたわたしは、どうしてもやらないといけない何かがない限りしないでしょうね。というかその前に、こういう検討結果で共通して云えることですが、「書道をしている人の不眠症が少ない」という現象と「不眠症の人が書道を始めると不眠症が改善する」と云うことが同等なのかどうか? という言及はあるのでしょうか。是非そこの辺りをどなたか検討してご報告お願いします。
あ、わたし、書道はしないけど写経ならするかも。それでも良いのかしら。筆ペンかボールペンですけど。
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