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2024年12月

どう、元気?

職場のスタッフのお嬢さんに「おはよう。どう?元気してる?」と声をかけたら、「はい、元気ですよ」と弾んだ声で返ってきました。

中堅どころのスタッフに「体調はいかが?」と声をかけたら、「まあ、ぼちぼちです」などと関西の商人みたいな返事が返ってきました。

「先生こそお元気ですか?」と返されたので、「あんまり元気じゃないね」と答えたら「そりゃいけませんね」と笑いながら聞き流して、どこかに行ってしまいました。

いやこれ、カラ元気でもなく、本当に萎んできているのです。カラダだけじゃなく、ココロも何か萎んできています。日ごろ付き合っている友人知人が年老いてきているからなのかもしれません。「定年退職して年金生活に入るから、もう誕生日プレゼントのやり取りは今年で最後にしましょうね」という友人。事業が忙しい割になかなか上手くいかず、ついに長年持っていたゴルフ会員権を売ってしまった知人(「どうせなかなかゴルフには行けなくなったし」と笑ってはいますが)。日常生活に何の変わりもないのに、そんなことがあると何かうら寂しくなります。わが家の行く末も似たようなモノです。今日も洗車しながら「この車を買い替えることはもうないだろうな」とか思いました。

太ってきたカラダについては止むなしと思ってはいるし、こんなこと長い人生で何度も経験してきました。それにともなってみっともない体つきになることも気にはなります。気にはなりますが、「ま、しょうがないかな」と玄関の姿見鏡をみながら呟いてしまっています。それよりも姿見に映る自分の顔が「じいさんになった」と実感するようになりました。全体像としてしゅっとしているとかそういう見方をしていたのに、カラダがずんぐりなことよりもクビの皺が目立ち、目が開かなくなり、パーツが全部垂れ下がっている自分の顔周りが気になって、そして凹んでしまう今日この頃。

でもまあ、声だけは「若い」と云ってもらえるから、まだいいか。

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粛々と節目。

2007年12月27日に開設してから満17年を無事に終えようとしています。
一旦消滅させてから再開してからは毎日の更新ではなくなったけれど、おそらく昨年以上に読んでくれている人が居なくなっているであろうけれど、毎日グチを書きながらもそれでも続けていけるのは、心身ともにまだ「何らかの意欲がある」ということでありましょう。

殊勝にもいまだに読んでいただける方、あるいは不幸にも今日初めてここに来てしまった方、もうしばらく続けますのでよろしくお付き合いください。

 

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昼食のイヤホン

わたしの勤務する職場では今でも原則『黙食』です。「話をするなら食事が終わってからマスクをして」というのが鉄則のままです。もう5年も続く黙食習慣の中、静かな食堂に何の違和感も感じなくなってしまいました。もともと会話しながら食事をするのが苦手なわたしとしてはむしろありがたい習慣です。モノを食べながら思索にふけり、新しいアイデアを生み出す良い時間になります。

皆がそんな感じなのかとずっと思っていましたが、静かに一人食事をしているナースや事務員のお嬢さんをよくよく見ると、耳にはワイヤレスのイヤホン。そして手元にはスマホ。皆が皆、そんないでたち・・・なんと、皆がサブスクでYoutubeやTikiTokの動画を見ていたり、好きな音楽聴きながらSNSに興じていたり・・・沈黙の空間の中で自分の世界にどっぷりを浸かっておりました。そうか、今はそういう時代なのか。移動中や電車の中だけではないのですね。そんな姿を見ていると、むしろ黙食をやめて皆でぺちゃくちゃ話しながら食事する方が健全なのじゃないか?と考えるわたしこそが昭和の人間なのか。

 

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病気への不安

このいつになく続く左下肢の不具合。新たに攣ることはほとんどないけれど、軽く肉離れでも起こしたのではないかと思えるようなふくらはぎの筋肉痛はずっと続いています。若い頃なら「一晩中痙攣が続いてかなり強かった名残だろうな」程度にしか思わないことだけれど、歳を重ねるといろいろ考えることも多くなります。とりわけ、遠い昔の交通事故による頚椎症や腰椎ヘルニアなどの古傷の進行は考えずにおれません。受傷当時から足先が痺れることはままあったし、そういえばこの1、2ヶ月何をしたわけでもないのにまるで長時間歩いた後のような筋肉疲労がずっと続いているな。とうことは、整形外科的に神経圧迫がまた進行し始めたということはないのか? わが家は階段だらけの家だから、歩くのが不自由になると生活自体が大変になるという不安も出てきます。以前には考えたこともなかったことですが今は妙に弱気です。

先週の午前中に急に尋常ではない胸の焼けるような痛みが出現しました。これまでの経験から、たぶん逆流性食道炎の症状だと推測します。でもたまたま舌下錠が手元になく市販の胃腸薬を服用。しばらくして何となく良くなってきたから事なきを得ましたが、狭心症でもたぶん同じような症状のはず。労作時ではないからもしかしたら心筋梗塞発作だったかもしれない。ちょっと技師さんに心電図をとってもらおうかと何度か考えました。若い時にはそんな理屈はわかってもたぶんこれは心臓ではない、と根拠のない自信を持っていましたが、今はまったく自信がありません。わたしの冠動脈は若い頃から石灰化だらけなのです。だからいつでも心臓発作は起こり得ます。「先生、足が攣るのは脱水のせい。高血圧症治療薬なんか全部止めてみてはどうですか?」と先日、薬剤否定派の知人から切々と諭されましたが頑として拒否しました。なぜなら、わたしの冠動脈や大動脈の石灰化のすごさを自分で知っているからです。血圧管理はわたしにとっては必須のこと。中途半端な管理では何が起きてもおかしくないのだということを強く意識するようになりました。長ーい間ある石(石灰化)。石垣が経年劣化で壊れるように、そろそろ壊れて何か大きな病気が突然起きるなんてこと、ないとは云えませんよね。

 石といえば、わたしの持病は尿管結石。十代から付き合ってひどいと年に何回も排石しますし2年前には砕石術も受けました。まあ、慣れっこではあるし自分でも”自称『石博士』”を自負しています。若い頃は「たかが石」と思っていた尿路結石ですが、それがために血尿も背部痛も腹痛も慣れっこになっています。それで大丈夫なのか? 膀胱がんや尿管がんやそんなものの除外は職員健診でひっかからなければ本当に大丈夫なのか? そんな心配もしてしまうお年頃なのです。

健康か健康でないかは分からないけれど、若い頃ほど自分の体調を無防備に「何とかなるさ」とは思えなくなってきています。

 

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足が攣る

先週の土曜日の朝2時半から朝まで、断続的な左ふくらはぎの痙攣が続いて眠れませんでした。その前日の朝も左足のふくらはぎの筋肉の凝りを自覚してはいましたがすぐ治ったので気にしていませんでした。一週間ほど前、一泊で隣県に車で旅行に行って帰った晩にも両足が攣りましたが、すぐに治って、慣れない長時間運転の疲れと脱水が原因だろうと分析していたのですが、今回のは左側だけだし起きれば治るが寝れば再発というのを繰り返して、ちょっと様相が違うことが感じられました。3時半に起きた時に「脱水かも?」と思ってコップ2杯の緑茶を飲んだら、返って利尿が効き始めてその後30分ごとに小便で目覚めることに。で、その都度小便の後に攣り始める。

これは筋肉疲労でも脱水でもないのではないか? 最近腰痛が出てきて気になっていたけれど、もしや古傷の腰椎ヘルニアの悪化ではないか? 明け方近くには大量の血尿が出て最後にえげつない大きな石が出てきたから、これが原因か?と思ったら、朝起きてからスマホで動画撮影したはずの石の画像がなかったからそれは夢だったと判明。立って歩けば治るけれど、同じ姿勢で床に就けばしばらくして攣り始める。右を向いても左を向いても膝を曲げても伸ばしても足首を伸ばしても返してもやっぱり断続的に攣るのです。

結局原因はわからないまま。高血圧の治療のために利尿剤も服用しているから低カリウム血症などの電解質異常も考えられるし、強烈な寒さの影響も無視できないが…病院に勤務しながらも簡単には病院受診できる環境ではないし救急外来しか機能していない週末で、結局、結果的に様子見。翌日は幸い何も起きませんでした。ただ、小便後の水流しボタン(わが家は詰まらないように若干長めに流すのですが)を左手でやると最後に攣り始めます。右手でやっても何も起きません。

何だかわからないけれど、とにかく大事にいたらないことを願います。

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お弁当の偏食

わたしは東京の病院に勤務していた若い頃からずっと妻にお弁当を作ってもらってきました。さすがにこの歳になると若い頃のようなボリュームも食えなくなり、今は小さな弁当箱。中身は卵焼き2切れと冷食のコロッケ類を2切れずつ2種類、そして生協で注文するキンピラや切り干し大根の類、またはプチトマト。ずっと変わりありません。冷食を解凍している間に卵焼きを焼き、さっさと弁当箱に詰め込み、ご飯の真ん中に友人が漬けた梅干しを一個。朝の10分間で手際よく作りあげてくれます。

毎日お昼のそれを頬張りながら、ふと思うのです。これだけ毎日同じメニューで、これは偏食とは云わないのだろうか?と。朝はR-1と弁当に入りきれなかった卵焼き2切れしか食わず、夜はヨシケイ。一日を通しても何十年も変わらぬメニューなのです。栄養バランスは大丈夫なのかしら? でも、世間一般のサラリーマンやあるいは職場のスタッフを眺めてみても、昼は売店の弁当か飲食店の丼か、皆も代わり映えしない食べ物を毎日食ってます。よほど注意して毎日日替わりランチ食っている人でもメニューのバリエーションは知れています。結局はヘビーローテ。

世の中みんな、こんなものなのでしょう。管理栄養士さんが「バランス、バランス!」と騒いだところで大した変化はありますまい。夕飯を魚にするか肉にするか野菜炒めにするか中華にするか、世の主婦たちがメニューに悩むのは朝昼の偏食を夕飯でどう解消させるかということがあるのかもしれませんね。まあ、育ち盛りの子たちは学校給食で十分バランス考えてもらっていましょうから、うちのような年寄りだけの夫婦家庭なら、夕飯に何食ったってどうせさほどの違いは現れないもの。何を食ったところで分解されていけば同じだ!という意見が、妙に理解できる年齢になってきました。

食える間は食えるモノ、食いたいモノを食いましょう。

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寝覚めのコーヒー

糖尿病の死亡リスク、夜明けのコーヒーで増

 ”中国・Harbin Medical UniversityのRuiming Yang氏らは、2003~14年の米国民健康・栄養調査(NHANES)参加者5,378例のデータを用い、糖尿病患者におけるコーヒーおよび茶(紅茶を含む茶全般)の摂取タイミングと死亡リスクとの関連を検討。その結果、全死亡、心血管疾患(CVD)および心疾患による死亡のリスクはコーヒーの非摂取群と比べて早朝(午前5~8時)の摂取群で上昇する一方、朝~昼(午前8時~正午)の摂取群では低下することが示されたとBMC Med(2024; 22: 526)に発表した” (Medical tribune 2024年12月10日公開)

●夜明け~朝(午前5~8時)にコーヒーを摂取しなかった群と比べて摂取した群で全死亡、CVD、心疾患、糖尿病による死亡のリスクが有意に高かった。
●朝~正午(午前8時~昼12時)にコーヒーを摂取しなかった群と比べて摂取した群で全死亡、CVD、心疾患による死亡のリスクが有意に低かった。

「夜明け~朝の耐糖能は視交叉上核(SCN)のGABA作動性ニューロンの活性化によって低下することが動物実験で示されており、カフェインはその活性化を引き起こすと考えられる。そのため、夜明け~朝のコーヒー摂取は糖尿病患者の耐糖能異常を悪化させ、早朝に血糖値が上昇する暁現象(dawn phenomenon)を強めて最終的に長期生存に悪影響を及ぼす可能性がある。また、糖尿病患者では血圧上昇などを引き起こすグルココルチコイドの循環血中濃度が夜明け~朝に上昇する傾向がある。カフェインは視床下部・下垂体・副腎軸を活性化させグルココルチコイド産生を促進するため、夜明け~朝のコーヒー摂取で血圧コントロールが悪化するおそれがある」

むずかしい理論を書いていましたが、要するに「糖尿病の人は”寝覚めのコーヒー”は避けた方が良い」ということと、早朝は危険だが午前中にゆっくり飲むコーヒーは返って身体に良いということ。そう総括して良いのでしょうか? ちなみに、「カフェインがポイントなのだ」と云いながら、同時に検討したお茶では同じ結果ではなかったというのはどういうことなのでしょうか。

 

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腰の痛みは

今週になって仕事中の腰痛が想像以上に強くて、立ち上がるとどこぞのじいさまな様な(まあ、じいさまではありますが)伸びきらない腰と伸ばせないガニマタ姿勢になってしまいます。先週、里帰りであれだけ長時間の運転をしたりあちこち歩き回ったりしても大したことなかったのに、どうしたことでしょう。

冬になって腰が妙に痛くなった理由は、寒いから着るようになった掛け毛布の二重重ねが重いからだと主張してきましたが、何か違う気がしてきました。

「これ、ズボンが小さくなったから(お腹が大きくなったから)じゃない?」

これが正解ぽいでしょ。月に1キロ単位で増えてきた体重の主体はお腹に巻いた皮下脂肪の増加です。それがために、白衣のズボンのボタンがキツキツになってお腹を最大限に締め上げています。「お腹をきつく絞めているから腰が痛い」という状況は若い頃から(若い頃の方がお腹が大きかったから)何度も経験してきました。忘れていたけれど、なんかあの時の感覚に似ている気がします。家では、あるいは通勤途中は、穿いているジーンズがウエストもベルトも延びてくれるから許容範囲なのです。白衣のLLのズボンもゴムが入ってて十分伸びるのですが、めいっぱい伸ばした挙げ句のキッツキツ。やっぱり、腰痛対策はやせることしかないんじゃ? もっとウエストの大きなズボンに換えるという手もないことではありませんが(ちょっとまだ、私にもプライドがあるので却下)。

 

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構語障害

以前、良くテレビに出演していた脳学者のコメンテーターが急に滑舌が悪くなって、話している言葉を聞き取り辛く感じるようになったことがあります。出演者は触れませんが、本人は何度も云い直しをしていたから、自分では自覚があったのだろうと思います。

その感じが、今、自分に襲ってきています。なんか舌が思うように動かない感じがわかります。アタマは鮮明に考えているのに、考えていることをコトバにしようとするとスムーズに口に伝わらない感じ。その結果として吃音傾向になり、滑舌が悪いくなって話しているコトバが流れてしまうから、云いよどんだり云い直したりすることが多くなってしまう。まさしく当時のコメンテーターさんの感じが今の自分にあります。ちょうど日本酒やワインを飲み過ぎて酔っ払った感じに似ていますが、アタマは冴えているのです。

メンタル的な問題は多分ないから、あるなら脳の障害か。脳梗塞と云うよりもラクーナ梗塞が数個出現していてもおかしくはなかろうとも思う。もっとも、未破裂動脈瘤のために定期的に脳検査はさせられているし、先日は認知機能検査のためにMRI撮ったりしているから、おそらく大きな異常ではないのでしょう。仕事中のしゃべりはスムーズに行く一方で、最近、妻にも友人にも「え?」「なに?」と聞き返される回数が増えてきているのが、自分のせいなのか周りが歳とったせいなのかようわからないけれど、多分に自分の滑舌が関係しているのは間違いなさそう。

で、どうするか。問題はそれなのであります。演劇部よろしく大声で発声練習したらいいものか、口周りや舌の運動をこまめにしたらいいものか。妻が先日『嚥下性肺炎』の雑誌を義母のために買っていたから、あれを読んでみようか。

 

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赤くなる人は眠れない?

酒で赤くなる人は睡眠満足度が低い?~日本人4千人の研究

飲酒後に顔や首が赤くなる症状はアジアンフラッシュとして知られ、東アジア人の約36%がアジアンフラッシュの特徴を持っている。アジアンフラッシュに関連する遺伝的因子は睡眠時間と逆相関することが報告されているが、アジアンフラッシュと睡眠満足度との関連を報告した研究はない。今回、大阪健康安全基盤研究所の清水 悠路氏らがインターネット調査による横断研究で検討したところ、アルコール曝露に対する身体的反応の遺伝的特徴が睡眠の質にも影響を及ぼす可能性が示唆された。Medical Science誌2024年11月8日号に掲載。”(Care Net 2024/12/02公開)

酒を飲んですぐに顔が赤くなる人の睡眠満足度の間に有意な逆相関が認められたそうで、睡眠時間が短いだけでなく睡眠に不満を持つ人が多いということがわかったそうです。しかもそれが、日ごろから酒を飲む習慣のある人でも飲まない人でも同じなのだと。誤解しないようにしたいのは、これは酒飲んで酔っ払って寝たときに良い睡眠が取れる、取れないとは関係ない話だということです。「で、だから?」といういつものわたしの疑問が湧き上がります。「だから顔が赤くなる人が睡眠障害を起こすのはやむを得ないと諦めなさい」ということでいいのでしょうか。

なお、酒ですぐに顔が赤くなる人は食道がんに罹りやすいということが以前から云われていますが、「睡眠障害を持つ人は食道がんになりやすい」という短絡的な理論は成り立つのでしょうか? あるいは酒で顔が赤くなる人はコロナに罹りにくいというデータも発表されていましたが、「睡眠障害がある人の中にコロナに罹りにくい人が多い」と云えるのでしょうか? どう考えても「逆は必ずしも真ならず」だろうなと想像するところですが。
 

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貧乏くさい

毎日使う洗顔フォームのチューブ。ちょうど明日が燃えるゴミの日だから今日の夜にお風呂で使ったら最後にしよう!と思ったのだけれど、いざ使ってみたらまだ少し残っている。きっちり絞り出せばあと2回、いや3回は使えるかもしれない。そう思って捨てるのをやめました。案の定、3回目を使い終わってさすがにもう出ないだろうと観念してゴミ箱に捨てました。

こんなことをしている途中で何度も父親の顔が浮かびました。上流階級に憧れていた父は「おまえ、そんな貧乏くさいコトするな。新しいのを買えばいいやねえか!」と云うのが口癖でした。結婚した当時の妻も、わたしがお弁当の蓋の裏についたごはん粒をまず食べていたら「そんな貧乏くさいことは止めて!みっともないから」と注意してきていました(今は、一緒になってまずお弁当の蓋から食べていますけど)。

何かね、こういうことは子どもの頃の躾に関わってくる問題なのだと思うのですが、でもわたしはこの『貧乏くさい』ということばが好きになれません。そもそもこれは、今時のコンプライアンスの社会では差別用語には入らないのでしょうか。本来使い切るべく作られたものをまだ使えると分かっているのに面倒だから捨ててしまうことへの罪悪感であり、米はそのままお百姓さんへのリスペクト…どれもわたしの幼少の頃にわたしの祖母(父の母)がきっちり教えてくれた精神に他なりません。何か、『貧乏くさい』ということばを簡単に口にする人は、その人自身の心が貧乏なのではないか、とそんな感じに総括してしまっているわたしです。もちろん、わたしの父も、妻を女手一つで育てた義母も、貧乏な生活で我が子を惨めな気持ちにさせたくないという、子を思う気持ちが「貧乏くさいことをするな!」というコトバに表れたのだと思いますが、それでもやはり『貧乏くさい』というコトバは早く死語にしてほしいと思います。

 

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自動車事故

先日、地元の同級生のクリニックにご高齢女性の運転する車が突っ込んだそうです。他の同級生は夕方のラッシュ時に信号停車していたら後ろからノーブレーキで突っ込んできた車にぶつけられて夫婦でむち打ちになって通院中だと聞きます。

最近、本当に運転が怖い。高齢者ドライバーがどうだこうだと何でもかんでも老化のせいに持っていこうとするマスコミたちの意図は無視するとして、老若男女どいつもこいつも信用できません(もちろんわたし自身もヒヤリ・ハットだらけ)。だから、若い頃に比べたらかなり安全運転になり、急いでいてもスピードは出さず・・・「こらー! 前にだーれもいないんだからそんなチンタラした運転なんかするなー!」と後ろから独りココロの中で怒鳴っていたわたしも、その”チンタラ”ドライバーの気持ちがわかるようになっています。ただ、自分の運転技術が信用できないから安全運転を心がけているのだけれど、何しろどこから何が突っ込んでくるかもわからないこの時世。人も車も想像を絶するところから飛び出てくる。対向車が突然よそ見運転でこっちにはみ出してきたり、前が急ブレーキかけたりだけでなく、路地からは一旦停止することなく人間や二輪車や車まで飛び出てくることに何度遭遇したことか。今、自分が五体満足なのが幸運の何物でもないと実感できます。まあそう云いながら、信号無視のトラックに交差点でぶつけられて車が大破、いまだに頚椎ヘルニアや腰椎ヘルニアと付き合っていますし、渋滞中の右折時に脇から来たバイクにぶつかってしばらく通院の費用を出してあげていましたし、それなりにやらかしていますけれど。

「くれぐれも車の運転、気をつけてよ」と毎朝妻に云われながら出勤していますが、毎日無事に帰れたら神様に感謝です、本当に。

 

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筋肉回復には温水浴

冷水浴と温水浴、運動パフォーマンスを高めるのはどちら?

 ”野球の試合の後に、投手が冷水浴をして翌日の試合に備える姿は珍しいものではない。しかし、試合前に筋肉や関節に痛みを感じるアスリートは、冷水浴よりも温水浴をする方が良いようだ。新たな小規模研究で、温水浴はアスリートの運動パフォーマンスを向上させる可能性のあることが明らかになった。立命館大学大学院スポーツ健康科学研究科の露木守氏らによるこの研究結果は、米国生理学会の運動の統合的生理学会議2024(11月20〜22日、米ペンシルバニア州ユニバーシティパーク)で発表された。露木氏は、「運動後の冷水浴はスポーツの現場では一般的だが、冷却がパフォーマンス能力に必ずしも良い影響を与えるわけではない」と述べている。”(Medical Tribune 2024年12月5日公開)

「アマチュアアスリートに高強度のインターバルランニングを50分間行ってもらい、その後、20分間、冷水(華氏59度〔摂氏15度〕)または温水(華氏104度〔摂氏40度〕)に浸かるか、水の入っていない浴槽に座ってもらうかをしてもらった。」というものですが、「運動後の温水浴は冷水浴に比べて、筋出力の回復を促進するというもの」「温水浴は損傷した筋繊維への血流を増加させ、筋繊維の修復と強化を助ける」「ハーフタイムがあるスポーツなど、パフォーマンスが1日に2回必要な場合には温水浴をする方が良い」という結論の様です。

残念ながらわたしはアスリートではないし、アスリートの指導者でもなく、応援しているプロサッカーチームはあるけれど彼らにアドバイスするような差し出がましいことはできませんから、雑学として心に留めておきましょう。

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カラダ中が痒い!

めっちゃ、めっちゃ、めっちゃ痒い! 狂いそうなくらい痒い! 痒い痒い痒い~!
じんま疹ではない。皮膚に何もできていないから。赤くもない。でも痒い。これは皮膚乾燥による、いわゆる”老人性皮膚乾燥症”というやつだと思う(今もこの病名あるのだろうか)。でも、去年までは脚だけだった。この季節になると痒くなってボリボリ搔いて血が出てくるまで搔くので妻にしこたま叱られてきた。「ちゃんと保湿剤とか軟膏とかこまめに塗りなさいよ!」と。でも、今週初めから突然脚以外に出てき始めた。背中もお腹もお尻もあちこち痒い。がまんしても痒い、がまんしなくても痒い。

「あーもう、先生、これ何とかなりませんか?」と、若い頃に外来診療をしているときによく高齢男性から訴えられていました。「皮膚科では軟膏をくれるけど全身なんだから塗ってばかりいられないし塗ってもすぐに効かなくなるし、かゆみ止めの飲み薬をそういつまでも飲む訳のはいかんでしょ。何か他の特効薬はないんですか?」と。あーあれが、これなのねー。そりゃ当時も想像ではわかっていたし、辛いだろうなとは思うけど日ごろの保湿しかないわけだし、当時でも慰めのことばくらいしかかけられなかった。それが、とうとう我が身に降りかかってきたのだなぁ。

妻が韓国旅行で買って来たアロエエキスのローションを風呂上がりに塗ってみているものの、そういつまでもは残ってないぞー。

 

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代謝も体重も健康であれ

肥満と代謝異常の組み合わせでがんリスク2.4倍に

 ”メタボリックシンドロームの構成要素である肥満とその他の心血管疾患(CVD)危険因子(高血圧、高血糖、脂質異常)は、組み合わせにより疾患の発症率および死亡リスクが異なる。そこで、肥満と代謝異常に基づくリスク分類として、「代謝表現型」が注目されている。既に欧州などでは代謝表現型とがんの関連が報告されているが、国内の研究は限られている。徳島大学大学院医歯薬学研究部予防医学分野の渡邊毅氏らは、日本多施設共同コホート研究J-MICC STUDYに参加した5万3,000例超を9年間追跡。日本人においても代謝表現型によりがんの罹患リスクが異なり、肝がんでは約2.4倍に、大腸がんでは約1.4倍に上昇することを明らかにしたと、Cancer Res Commun(2024; 4: 2986-2997)に発表した。”(Medical tribune 2024年12月2日公開)

J-MICC STUDYに登録された5万3,042例(女性2万9,798例)を対象に代謝表現型とがんとの関連について検討した結果として、肥満の有無×代謝異常の有無で4群に分けたときに、肥満の代謝異常群が全てのがんでリスク上昇であったことを報告しています。さらに、代謝異常の有無に関わりなく肥満があると男性では大腸がんと肝臓がんのリスクが高くなり、女性では全てのがんで高くなる。一方で肥満がなくても代謝が不健康なら膵がんのリスクが1.6倍となったそうです。

結局、代謝異常も過体重もどっちもないようにしなきゃ、がんリスクは上がるという結論でよろしいでしょうか。どっちも健康であれっていうのは、私たち凡人にはかなりハードルが高いです。体質の因子もあるので、「努力すれば結果が出なくてもそれなりに報われる」という結論ではないのが悲しいところです。

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ちょっと違う気がする

「わたしの知人が高コレステロール血症でくすりを飲み始めたのだけれど、わたしはそんなものは飲みたくない。今、先生が話されたような食生活や運動に心がけていたら飲まなくても大丈夫だと云うことですよね」

先日、人間ドックの結果説明を受けていた妙齢の女性がそう質問してきました。閉経前後の女性・・・正直なところ、それはなんとも云えません。そういうお話を今したばかりではありませんか。よほど山奥で修行僧のような人生を粛々と送ったとしても、それでも閉経以降にはどうなるかわからないもの。それが持って生まれた体質、遺伝。もちろん、脂質異常だけで薬剤管理が必須なのは家族性高脂血症くらいかもしれませんが、この方は綿々たる糖尿病家系なのです。あまり、薬剤というものを人生の重りに考えない方が良いのではないでしょうか。でも、もうあまりしつこく説明することはしませんでした。いずれにしても運動と食事の整備は基本のことだから。

 

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運動は免罪符にあらず

運動習慣のある人でも座りすぎは心臓に良くない

 ”座っている時間が長いと、たとえ推奨される最低限の運動を行っていたとしても、心臓に悪い影響が生じることを示唆するデータが報告された。ただし、より高強度の運動を加えることで、そのリスクをある程度抑制できる可能性があるという。米コロラド大学ボルダー校のChandra Reynolds氏らの研究によるもので、詳細は「PLOS ONE」に9月11日掲載された。同氏は、「仕事の後に少し歩く程度では、心臓の健康にとって十分ではないかもしれない」と述べている。”(Care Net 2024/12/05公開)

「若者は自分には加齢の影響が生じ始めていると全く考えていないことが多い。しかし後々の健康にとっては、人生のこの時期に何をするかが重要だ」

アスリート系の人間でも座る時間が長いとダメだよ!と云いたいのかと思ったら違っていました。「人間には運動欲という欲はない」ということを実践するように、「しなければならないというからするけれどしないで済むなら運動なんかしたくない」という連中が必要最低限の運動をして「運動してますよ」と主張するのはまちがいだ!ということのようです。週数回運動教室に参加したり週一回の水泳教室に行ったりしているこを主張する人ほど、帰ってきてからゴロゴロしているというのを示しているのでしょうね。わたしのように日ごろから多動児の人間や運動好きな人間は、運動していることなんて主張しませんもの。

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忘年会

先日、職場全体の忘年会が盛大に開催された模様です。わたしがこの忘年会に参加しなくなってもう10年以上くらい経つかもしれません。昔は超満員の立食形式でそれでも2回や3回に分けて開催されていましたが、徐々に参加者人数が減ってきて年1回の開催になりました。コロナ禍では『オンライン忘年会』とか『メタバース忘年会』とか、実行委員はいろいろ趣向を凝らして開催努力をしてきた模様です。

わたしの場合は、立場的にも職場的にも参加者の中に日常で顔を合わせるメンバーがあまりいない上に他部署の若い連中の盛り上がりを眺めながら「居場所がない」という状況なので参加しなくなったわけですが、最近は若い連中も含めて「別にこの会に参加しなくてもいいわ」と敬遠する人が増えている印象を受けます。「一緒に飲んでいて楽しくもない上司と顔を合わせながらわざわざ金まで払って飲食するなんてバカらしい」と考える。「別に強制でないのなら、気心の知れ合った連中と飲んだ方が実りある」ということで参加しないとか、そもそも会が開かれないとか、そんなことが増えているのではないかと推測します。

さらに5年近いコロナの影響は大きい。今まで「忘年会をしないと年は終わらない」という固定観念が、「そんな宴会、開かなくても何も困らない」と実感できたら一気に壊れてしまったという感じ。最初は「物足りない」と感じた人たちもすぐに慣れてしまったのでしょう。わたしたちのゴルフ仲間の忘年会も今年はメンバーの半分以上が欠席。「何は無くても忘年会だけは参加する」というオヤジばかりだったのに・・・「めんどくさい」だけでなく、メンバーもどんどん歳を取り、「家族が、孫が・・・」と他のやんごとなき理由も多くなるお年頃になってきたのかもしれません。

「飲みニュケーションは大事だよ!」なんて死語はさらに化石となり、そんなコトバすら「意味不明語」になってしまっているものと推測します。

 

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資格更新手続き

昨日、人間ドック健診専門医・指導医の資格更新手続きをオンラインで行いました。5年前はたくさんの書類とたくさんの症例報告書を提出しなければならず、年末のこいそがしい時期にまあまあ大変な労力でしたが、今回は申請書類と所属長のお墨付きPDFをwebで提出してクレジット決済するだけで済みました。ありがたいことです(まだ申請が通ったかどうかはわかりませんが)。どうせ単なる手続きなのだからホント、これで十分だと思いますね。

来年に資格更新を控えているのがあと1つあって、それ以外もすでに必要単位は取ってあるから今から5年以上はノープロブレム。そのうち2つはすでに5年後の更新用の単位取得も終わっています。だから楽なのだけれど、以前にも書いたことがあるけれど、さてさて次をどうするか。悩ましいところです。今回はコロナ禍のおかげでwebのオンライン参加できるものがほとんどでした。皆に好評だったから今でもオンデマンド配信も併用する学会がありはしますが、たぶんそのうち現地開催のみになることでしょう(運営費用がバカにならないので)。そうなったときに資格獲得のためだけに学会出張するかどうか。出張参加費の職場からの補助は1/3に減ったから関東圏に出向いたら1回で予算オーバーになります。金のこと以上に、5年後に資格更新して意味があるのか?という問題。たぶんその頃は一年ごと更新の嘱託契約も終わる頃になりそうで、その後一匹狼でどこかで働くとしてもそんな資格たぶん何の足しにもならないでしょう。5年後に更新する気ならこれからもせっせと受講する意識が要る。更新する気がなければ受講の必要はないから、本当に気は楽になる。

でも、単にせっかく取った資格を放棄するのが「さびしい」というだけなのだよなぁ。

 

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認知症予防の野菜

高齢者の認知症予防に最も有用な野菜の種類は?

 ”オーストラリア・エディスコーワン大学のNegar Ghasemifard氏らは、オーストラリアの高齢女性における、特定の野菜を含む総野菜摂取量と長期の老年性認知症リスクとの関連を調査した。Food & Function誌2024年10月28日号の報告。”
”認知症予防に対し、野菜総摂取量は重要であるが、老年性認知症リスクを考慮すると、ネギ科、緑色の葉野菜、とくに黄/オレンジ/赤い野菜が最も有用である可能性が示唆された。”(Care Net 2024/11/18公開)

これ、高齢女性の検討であって男性については未検討なのだそうですが、先日デモでやった海馬測定の認知機能検査がショックを受けるくらい悪かった(海馬の萎縮程度正常範囲だけど分布の一番下の部類)わたしは、意図的にこんな野菜を食べることにいたしましょうかしら(笑)まあ、そういいながらわが家の献立はほぼほぼヨシケイさんの宅配メニューだから、こんな野菜いつもたらふく食うています。だから、今さら?というか、わたしの場合は少し追加したとしてもあまり期待できないかもしれません。

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家庭内予防

家庭内のインフル予防、手指衛生やマスクは効果ある?~メタ解析

インフルエンザの感染対策では、手指衛生やマスク着用などの非薬物介入が推奨されることが多いが、家庭における対策は比較的研究が進んでいない分野である。今回、中国・香港大学のJessica Y. Wong氏らによるシステマティックレビューおよびメタ解析により、非薬物介入は家庭内感染には影響を及ぼさなかったことが明らかになった。International Journal of Infectious Diseases誌オンライン版2024年11月4日号掲載の報告。”(Care Net2024/11/22公開)

今回の研究はあくまでも”家庭内”での予防効果のこと。
”多くの国で推奨されている9つの非薬物介入(手指衛生、咳エチケット、マスク、フェイスシールド、表面の清掃、換気、加湿、感染者の隔離、物理的距離の確保)が家庭内のインフルエンザ感染予防として有効かどうかを評価するために調査を実施した”とのことですが、結論は
・手指衛生はインフルエンザの家庭内感染に有意な予防効果をもたらさなかった
・マスク着用は家庭内感染予防に効果がある可能性があるものの、統計的に有意ではなかった
・手指衛生とマスクの併用でも、統計的に有意な家庭内感染の減少は認められなかった
と云うことだから、家族がインフルに感染したら薬物以外で予防するのはむずかしい、ということになるようです。お国柄としてこれを発表した中国では「じゃあ、しても無駄!」という風潮になりそうで何か怖い気がしますが、どう考えても「うがい・手洗い・マスクという標準予防策が無意味だ」と云うことにはならないはずなので是非励行して欲しいと思います。

先日、産業医先の企業で産業保健師さんから、「今年の厚労省の感染症予防ポスターをみると『マスクと手洗いの励行』と書かれていて、以前あった『うがい』の項目が削除されているんですが、それには何か意味があるんですか?」と質問されました。おそらく、それは新型コロナが5類移行したときのリーフレットの事だと思われますので、対象はインフルではなく新型コロナなのでしょうが、コロナ以前、インフル予防にマスクの効果は懐疑的だという話はよく出ていましたが、少なくとも、うがいと手洗いは標準予防策の基本中の基本だと思っています。何か、違いますか?
 

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