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寿メッセージ

断捨離作業をしていたら、熊本地震で倒れた本棚の中にあった書類(その後本棚を使わずに床に直置きで紙袋に整理していたもの)を見つけ出しました。中には住所録。パソコンが壊れても大丈夫なように何年かごとに紙に書き出しておいたもの(といってももう10年以上はそんな作業はしていません)。それは全部処分しましたが、それに混じって大学時代のサークル活動の名簿や高校時代のクラスの住所録や20年以上前の同窓会の時に配布された住所録など。妻のモノはさらにステンドグラス教室や東京時代のテニスサークルのモノまで。どれもこれもセピア色に変色し、名前は懐かしいけれどおそらくその住所にはだれも住んでおらず電話番号も意味の無いであろうモノ。大学時代などはこれを作るために手書きの原稿をガリ刷りをして手作業で編集したものです。当時の達筆な部長の字が懐かしい。もっていても何の役にも立たないモノだから捨ててしまえばいいのだけれど、何か捨て難い。思い出ってそんなものなのでしょうね。

そしてもうひとつ、薄い冊子が出てきました。表紙には『寿』の文字。表紙を開けた1ページ目には若き日の紋付き袴のわたしと文金高島田姿の妻の記念写真。そう。わたしたちの結婚式のときに、招待者ひとりひとりに前もって書いてもらったメッセージをワープロで打ってその各々に返事のコメントを自分で書き込んだ、そんな手作りのメッセージ集です。久しぶりにページを開け、少しだけ薄くなってきた印刷文字を辿りながら、もはや故人になられた方々やあちこちで偉い立場になられた方々の当時のありがたいことばにこころ温かい気持ちになることができました。

「もう遠い昔のものだけどさ、とてもありがたいことが書いてある。今だからこそそのありがたさが身に染みるから、これだけは捨てないで取っておいて」と妻。もちろん、大事に残しますよ。もしかしたらもう読むことはないかもしれないけれど、その存在だけでも十分だからね。

 

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