心と体

脳内活性の性差

男性より女性が減量に励む理由 脳内活性の性差が要因か

2017/5/23に配信されたCare Netの記事に、「モノを食う時の脳の反応に男女差がある」ことが書かれていて興味を持ちました。米カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)のMRIを用いた研究報告です。太る人は食べることに対してどのような脳内神経伝達物質(ドーパミン)の活性パターンを示すのかという研究。ひと言で云えば、ドーパミン活性が低い人は食べることへの感受性が低下して食べ過ぎてしまう。食べることへのこだわりが少ない人ほど食べ過ぎてしまう傾向があることだそうです。

それとともに、「モノを食べるという行動に対して脳内の反応が男女で全く違う」ことも分かったというのです。女性の脳は食べものに対して感情を司る脳領域の神経活動が活発化する(「女性は男性に比べて食物への渇望(food craving)を口にすることが多く、過食などの摂食障害に苦しむことも多いほか、気分を落ち着けるために砂糖や脂肪分の多い食べ物に手を伸ばしてしまいがち」)が、男性の脳は嗅覚や温度感覚、味覚を司る脳領域の活性と関連していて、食べることで得られる満足感に焦点が当てられる。

何となく、書いてあることは分かるんですけど・・・だから「女性が食べ過ぎを防ぐには運動が強く勧められる」というの、妻に話してみようか。でも、彼女は「わたしは運動では太るからどうしても食事制限をしないとダメなんだ!」と自分に云って聞かせてがんばっているのだから、そっとしておこう。

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理想の体型

ゆるゆるの脇腹のたるみがみっともないので、先週から一念発起してフィットネスジム通いを再開しましたが、予想していた通り、意図的にカラダを痛めつけ始めると必ず太ってくるのがわたしのボディです。

プロスポーツ選手のきらめくボディにため息をつき、人気アイドルの魅力的な体型に憧れを持って、自分もあんなカラダになりたいと願望する。自分がそんな姿になったことを想像して妄想に浸る。そして次に自分の脇腹をみて、現実に引き戻される。私も含めて、一般庶民の皆さん、こぞってそんな感じでしょう。

でも、某トレーニングシステムのCMに映し出されるビフォアーとアフターのこの両極端な体型のどちらもが、おそらく人間としては理想的とは云えません。神様がニンゲンを創りたもうたとき、筋肉美に酔いしれるような筋骨隆々なカラダが理想だったとしたら、今ほどブヨブヨなカラダになりうる脂肪の予備など準備しておかなかったはずです。存在の必要があるから存在する。皮下脂肪の少ない若いタレントさんのカラダも、体脂肪率一桁台のアスリートのカラダも、飢餓の世では最初にくたばってしまう。

美的センスは時代とともに変化しますが、カラダにとっての理想は本来大きくは変わらず、武道の構えに似て、いつでも何にでも対応できる位置が理想。だから、ニンゲンとして一番理想的なカラダつきは、飢餓にも飽食にも対応できる、ほどほどに肉も脂肪も付いた一般庶民のソレなのだと思います。

・・・決して、負け惜しみなどではありません。

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「JPHC研究」

「JPHC研究」(Japan Public Health Center-based Prospective Study、主任研究者:津金昌一郎氏)ということば、きっとこれからあちこちで聞くようになるのでしょう。これは、「日本人を対象に、さまざまな生活習慣と、がん・2型糖尿病・脳卒中・心筋梗塞などとの関係を明らかにする目的で実施されている多目的コホート研究」・・・欧米人ではなく、日本人の生活習慣と病気の関連を確認する研究ですから、当然、外国のどんな権威のある論文よりも当てになる、自分たちによる自分たちのためのデータということになっていくのでしょう。奇しくもこんな記事が並んでいました。

欧米化された食事でも死亡リスクは低下

『健康的な食事パターン』で塩の摂取が多いにもかかわらず全死因と心血管疾患による死亡の低下が相関したのに加えて、『欧米化された食事パターン』でも、塩の摂取量が少ないためか、全死因、がん、心臓血管疾患による死亡リスクとの逆相関が示された。一方、『伝統的な日本の食事パターン』はこれらに何の相関も見られなかったというもの。日本人の生活習慣病の根源は「食事の欧米化だ!」と云ってきた理屈を覆す結果に困惑している人も少なくはないでしょう。

1日1時間の活発なウォーキングが脳卒中などのリスクを30%低下

日本人でも毎日の身体活動を続ければ、脳卒中や冠動脈疾患(心筋梗塞や心臓突然死)などの循環器疾患を予防できるということを証明した報告。ありがたい結果です。もともと”運動欲”の存在しないニンゲンにとってモチベーションにはなるでしょう。ただ、1日1時間も運動するの、かなりの覚悟が要りますから、できる範囲で意識しましょうかね。

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冠動脈石灰化と認知症

冠動脈カルシウムが認知症に関連

心臓の筋肉を栄養する冠状動脈の壁に石灰沈着が増加するほど心筋梗塞のリスクが高いということは以前から報告されており、生活習慣病管理のための重要な所見と云われています。冠動脈の石灰化があるということは、動脈硬化が進展していてすでに壁が壊れているレベルであることを示しています。壊れたモノを適宜修復しているから大事に至らないでいるけれど、修復が追いつかないと突然詰まって心筋梗塞になる、という理屈。だから、石灰化面積が広いほどそのリスクが高くることになり、そういう人ほど厳格に生活習慣病の管理を行わないと危険だと云うことになります。

そこに、今度はこの報告です。動脈硬化や脳卒中の既往とかに関連なく、冠動脈石灰化が強いほど認知症のリスクが高くなるという。これはCirculation: Cardiovascular Imagingに掲載されたアメリカの研究報告です。

トホホです。以前にもカミングアウトしましたが、わたしの冠動脈石灰化スコアは病的レベルの400を超える値で、「いつでも心筋梗塞で倒れる危険性がある」と云われているのに、さらに「生き延びたとしたら認知症だな」と云われてしまった・・・くそう、負けるもんか。

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「ただ歩くだけではダメ!」

ウォーキング:ウォーキングの新常識は「ただ歩くだけではダメ!」

やる気スイッチがなかなか入らないままに、お腹周りが重くなってきた昨今。妻は、一念発起の食事療法で確実に効果が出てきたと喜んでいますが、わたしはむしろ食事療法よりも運動が有効であることは経験値としてわかっていますから、やる気になればいつだって絞れるんだ!と思いつつ、やる気にならないまま時が過ぎていく・・・当たり前の経過にそろそろ喝を入れたいところ。

そんなわけで、日頃は見向きもしないこんな記事に目が行きました。専門領域ではあるので知っていたことばかりではあるのだけれど、運動を『ダイエットの道具』と捉えるのに抵抗があって、健康運動指導士さんやスポーツドクターが「ただ歩いてもムダ!」「せっかく運動するなら効率的に痩せられる方法で歩きましょう」と得意げに話しているのを見かけただけでそっぽを向いてきました。痩せるとか、生活習慣病の治療だとかそういう目的でやる運動は治療の一環なのだからそれでいいとしても、健康維持の目的やメンタルケア、あるいは認知症予防の目的の運動に、運動効率だとかちんたら歩くのは愚の骨頂だとかいうニュアンスを感じさせるのは好きではありません。

ただし、今のわたしは前者ですから、しっかり耳を貸します。はい。

●インターバル速歩
●運動量より運動強度と質
●プラス10センチ歩幅歩行
●坂道、階段の利用

はいはい。メモメモ。目指せ、10歳若い身体年齢!

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ヨーヨーダイエットの危険

「ヨーヨーダイエット」を防ぐために 短期間の体重の変動は危険

おもちゃのヨーヨーの様に体重が乱高下するダイエット(急激に減量したと思ったらすぐにリバウンドして元に戻り、一念発起して減量してはリバウンドを繰り返す)が返って危険であり、体重が乱高下するくらいなら最初から高いまま維持された人の方が長生きだ、というデータをここで紹介したのはもう10年近く前ではなかったかと思います。

「体重変動幅が最も大きい人では、変動幅が最も小さい人に比べて、死亡リスクは24%、心筋梗塞リスクは17%、脳卒中リスクは36%、それぞれ上昇した」 「極端な体重変動がみられる人は、心血管疾患や心筋梗塞、心停止、血行再建術の施行や閉塞性動脈硬化症、狭心症、脳卒中、心不全を起こしやすい」 などの報告が書かれているので、読んでみてください。そして、リバウンドしてしまう原因が、「ホメオスタシス」「レプチン」「腸内フローラ」・・・いずれもここで紹介してきました。

まあ、かく云うわたしも「今度こそ人生最後のダイエットだ」「もう二度と太ることはないだろう」と確信しながらすでに7回ほど10キロ前後のダイエットを繰り返してきています。あまり偉そうなことは申せません。

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自転車通勤

自転車通勤者は徒歩通勤者より全死因死亡リスクが低い

我が家の玄関を開けると目の前に埃をかぶったロードランナーが鎮座しています。先日、家のクロス補修工事の時に動かして自転車の車体にかぶった埃を拭きながら「きちんと整備して、もう一度これで出勤しようかな」と思い立ちました。ガソリン代が急騰した年にしばらく自転車出勤に目覚めていました。それを止めざるを得なくなったのは深刻な頚椎症の痛みでした。上を向くことができず、ロードランナーの運転姿勢がとれなくなったのです。そのままそれを言い訳にしてマイカー通勤に戻ってしまいましたが、最近の頚椎症はさほど悪くない。散髪屋でひげ剃りのために仰臥位になることすらできなかった時期がありますが、今はそのまま居眠りだってできる。今なら、パンクしたタイヤを替えて、パーツを全部分解して掃除してもらったら、復活できるんじゃないか? そんなことを考えていた所でこの報告を読みました。

「英国・グラスゴー大学のCarlos A Celis-Morales氏らによる、前向きコホート研究の結果、自転車通勤は、全死因死亡、がん発生・死亡、CVD発生・死亡とも有意に低下した」という報告です(BMJ誌2017年4月19日号)。徒歩通勤は心血管疾患の発症率と死亡率は改善するが、全死因死亡、がん発生率、がん死亡率には有意差が見られなかった、という結果はちょっと残念でした。通勤手段であることを考えると、長時間はできないから、徒歩という手段はどうしても活動量が十分得られないことになるためでしょうか。

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シネマセラピー

久しぶりに荒田 智史先生の『シネマセラピー』を読みました。

Care Netで今回紹介されたのは、2015年6月3日に公開された『CM「サントリー角」【対人魅力(女性編)】』・・・角ハイボールのCMに見る、もてる女性の条件とは。

「初代の小雪さん、2代目の菅野美穂さん、3代目の井川遥さんの振る舞いから、女性の3つの魅力についていっしょに考えていきましょう」というコトバに釣られて、長~いのに最後まで読んでしまいました。小雪さんで見える”気配り美人”、菅野美穂さんで見える”甘え美人”、そして井川遙さんの”癒やし美人”。いいところを突いています。そのそれぞれのプラス面とマイナス面の解説を加えながら、どうやったら職場でもプライベートでも魅力的になれるかを分析しておりました。どうぞ、ご覧あれ。まあ、うちから醸し出される魅力は持って生まれた素性と子どもの頃の生活(しつけ)にかかっていますから、下心満載で付け刃の対処をしても見え見えになる気がしないこともないですが、でも努力は大事。大なり小なり報われると思います。

ちなみに、【対人魅力(男性編)】は『CM「あたらしい英雄、はじまる。」』・・・auの人気CMシリーズでした。このCMシリーズももうかなり長く続いています。

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「抗微生物薬適正使用の手引き」

最近は、「風邪引いた」とか「お腹が壊れた」とかでクリニックを受診しても抗菌剤/抗生剤の予防投与をする先生はほとんどいなくなったと思うのですが、中には昔ながらの『風邪薬+予防的に抗生剤』がセットで出されているところもまだあるのでしょう。患者さんの方も、抗菌剤を出さないと何かケチられた気分になったりするひともいるようで。厚生労働省が今年5月以降に公表する予定という「抗微生物薬適正使用の手引き」は、これのことでしょうか。実は、風邪やノロはじっと嵐を通り過ぎるのを待つしか手立てがないのであります(運悪く自分の所に竜巻が発生してしまったんだと諦めて)。

「手引き」は外来診療を行う医療従事者を対象にする。日本では抗菌薬の1日使用量の92.4%を経口抗菌薬が占めるためだ。第一版では急性気道感染症(感冒、急性鼻副鼻腔炎、急性咽頭炎、急性気管支炎)と急性下痢症(サルモネラ腸炎、カンピロバクター腸炎、腸管出血性大腸菌腸炎)に焦点を当て、原則として抗菌薬の投与を行わないよう求めている。」とのこと。ウイルス感染に抗菌剤は無意味である上に、無用の処方で耐性菌を生み出す温床になっていることを懸念しているようです。

そう云いながら、簡単そうで簡単でないのが感染症。わたしは処方することがないから気が楽ですが、単なる症状だけではウイルス感染か細菌感染か区別が付けられないことは少なくなく、特にご高齢の方は肺炎になっていても大した症状でない事はままあること。「初期治療を誤った」とか非難されるとたまったものではありません。かなりしっかりとした手引きを発行してもらいたいものだと思います。

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白米と緑茶

米の多摂取による糖尿病リスク、緑茶が抑える可能性

いろいろ研究されているのですね。でも、最近こういう相互関係の研究が増えてきていることはとても良いことだと思います。あれがいい、これが悪い、の単体の研究はやりやすいし因果関係が明確なので報告が多いですが、実生活ではひとつの事象に対して肯定的な食材と否定的な食材を一緒に摂るのが普通(そうでないとただの”偏食”になってしまう)。だから、一緒にしたらどうなるのか?ということが、実生活では重要です。

この九州大学の研究は、白米の量と糖尿病リスクが正の相関で緑茶の量と糖尿病リスクが逆相関を示す中で白米と緑茶を一緒に摂ったらどうなるか調べたら女性だけはリスクを軽減させられた、というものです。「白米大好きな人はせめて一緒に緑茶をたくさん飲みましょう!」と。白米は噛まないと食後高血糖を助長し、緑茶は食後血糖の上昇を抑える・・・まあ、当たり前の結果と云えばそれまでしょうか。ただし、白米大好きで大量食いする人は基本的に噛みません。噛まずに飲み込む米の喉ごしが大好きらしい。そんな人にお茶を与えると一層流し込むのじゃないかと、そっちの方が心配です。それにしても、どうして男性には白米摂取量と糖尿病発症リスクの正相関すら認められなかったのでしょう? 男の方が噛まずに流し込む人が圧倒的に多いはずですが。

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