日記・コラム・つぶやき

『予備群』

定例の機関誌が今回も発行されましたので、連載コラムを転載します。

********************************************

『予備群』

予防医療に従事して約25年、医者人生の半分以上を予防の世界で生きてきた私にとって、臨床医時代からずっと気になっていたのが『予備群』という単語です。だれがいつ言い始めたのか存じませんが、この見るからに日本人らしい、やさしくオブラートで包んでこっそり行間を読ませようとする曖昧な単語は、これだけの年月を経てもその真意をほとんど当事者に伝えられないまま存在しているように思います。

『予備群』って何だと考えていますか? 糖尿病予備群、高血圧予備群・・・言う側は「今しっかり注意しないととんでもないことが起きるぞ」という厳しい警告の表現なのに、言われる側は「まだ大丈夫なのだな」と安心する、そんな悪魔の単語。たとえば『糖尿病予備群(境界型糖尿病)』の時期はバリバリの糖尿病になってからよりもはるかに加速度を増して動脈硬化を進行させる時期ですし、『高血圧予備群(正常高値血圧)』は心臓病発症リスクが2倍以上に撥ね上がる時期だと言われています。そんな危険な時期なのに薬すらもらえないのです。「まだ薬が要らない」のではなく、「危険なのに薬ももらえず、自分の力で何とかするしかない」という一番やっかいで大変な時期。ここに意識の決定的なすれ違いが生じるのは、この単語を使う医療者の責任かもしれません。「今のままだと将来、命に関わるような大病を患うかもしれない」と脅しにもならない甘い忠告を聞いたことのある人は少なくないでしょうが、これが勘違いを招くのだと思います。危険性は「将来的に」ではなく「今すぐにでも」です。なのに、相手を不安にさせないように優しい言い回しで・・・その気遣いが裏目に出ているように思えてなりません。

この際、これから生命保険に入る場合を除いて、あえて「病気の定義なんかどうでもいい」と言い切ります。境目辺りで一喜一憂しても何の意味もありません。少なくとも生活習慣病の予備群については、病気の門の手前ではなく、すでに門をくぐって中に入っている状態だと認めましょう。そこでする治療(生活療法)は、自分の心意気だけが唯一無二の手段であり、だからこそ一番がんばれる時期だと思った方が健全ではありませんか。何の症状もないのに“病気”と言われても認めたくない気持ちは分かるけれど、早々に認めて生き方の意識を変えたら改善するのならその方がはるかに健康的で建設的。“病気である”ことが不健康なのではなくて、まだ“病気ではない”と言い張って生きることの方が間違いなく不健康だと思う次第であります。

| | コメント (0)

夜間尿の悩み

「ボクなんかちょうど2時間ごとに小便に起きるのが日常で、妻から『あなたのは明らかに異常よ!過活動膀胱とかじゃないの?』と言われているんですよ」と、夜間頻尿に悩む男性受診者さんに向かって言うのが私の常なのですが、最近時々この日常が壊れることが出てきました。夜間に頻回に尿意を催してトイレに立つのにチョロチョロとしかでなくなった、というのはもうちょっと前から経験していることで、腎機能低下が気になると以前このブログで書いたことはある(2026.4.10「腎機能」)のですが、ここ数日はそんな悩みではない。朝までオシッコで起きなくなってしまったのです。「一度もおしっこに起きないなんて異常じゃない? 腎臓が本当に悪くなったのかそれとも水分量が少ないのか?心配だ」と妻に言ったら、「あなたうつ病かなんかになってるんじゃないの? 正常な状態になっているのに悩むなんておかしいよ。夜、熟睡している証拠でしょう」と相手にしてくれません。昼間には意図的にお茶を飲んでいるつもりだし、晩酌時のビール量も減ってはいないし、なんら生活は変わってないと思うのだけれどなぁ。

| | コメント (0)

6年越しの素顔

新型コロナで世界中が翻弄されてから6年以上。一時期すべてが終結したように見えて最近また流行が再燃している模様ですが、そもそもコロナは夏かぜウイルス。今の新型コロナの力は6年前の殺人ウイルスの様な力はなさそうです。

そんな中、マスクを自己判断に委ねられて2か月のわたしの職場でも、日常でマスクを外している職員がかなり多くなりました。わたしも病院フロア内を歩くときと受診者を相手に日常診療をしているとき以外はマスクを外して仕事をしています。そんな中、事務職員の皆さんは多くが日常からマスクを積極的に外しており、パラメディカルの皆さんもマスクなしのスタッフがたくさん。まあ、それが当たり前なのでしょうが、なにしろ6年もスタッフの素顔を見ていないので違和感満載です。そもそもこの6年間で入職した若いスタッフなど初めから素顔を知りません。「え、この人、誰?」と思う人ばかり。なんか、素顔を見るのってはずかしい。自分が素顔を見せるより若いお嬢さんの素顔を見る方がはるかにはずかしい。変なもの、というか、変な世界になってしまったものです。

せめてマスクなし世界から、早く当たり前の日常に戻していきましょう。

 

| | コメント (0)

スポーツ観戦の醍醐味

今朝はいつもよりちょっと早く起きてW杯の日本戦初戦を観ました。出勤前の忙しい時間だから結果が分かれば良いわ、どうせ私が観ても観なくても結果は同じなのだから、と思いながらもつい最後まで観てしまう。そして最後の最後に追いついた感動の余韻に浸りながら出勤しました。昨夜はバレーボールのネーションリーグ男子の日本戦。ついつい最後まで観てしまい、結局はまあまあの睡眠不足な月曜日ですが、なんか気分は清々しい。

日本が世界に通用するようになったからというのもあるけれど、最近は何でもかんでも誹謗中傷しがちなSNSもプロスポーツに対してはあえて肯定的な投稿が多くて、それが気持ちいい要因な気がします。もっともSNSは賛否両論な意見投稿の中でわたしには意図的に否定的、攻撃的投稿を流さないように操作してくれているのかもしれませんが、何はともあれ、週明け早々から気分は良い。

やっぱり、日本代表の世界的な試合は地上波で流すべきですよ。何でもかんでも全てを有料チャンネルに独占で持って行かれると本当に日本のスポーツ文化が廃れると思います。先日のWBCと今回のW杯と比べると一目瞭然です。せめて受信料払わされている国営放送さんは今後もどうぞよろしくお願いします。

| | コメント (0)

一歩一歩前へ

しなければならないことが山積みな割にどうしてもやる気になれなかったこの1週間。

それでも先週末にやっと重い腰を上げ始めました。とは云っても、昔なら、やり始めたら一気にやり遂げるまでやってしまわないと気が済まなかったのに、今はそれができない。

6月いっぱいまでが締め切りの職場のe-learning 10題・・・なかなか時間が取れなかったけれど、土曜稼働日の出勤時に一気にやり終えることができてとても気が楽になりました。

先週ここに書いた、ずっと年会費を納入できていない2つの学会のうち退会を決めていた1つの学会には「退会希望」の申し出をやっとすることができました。少し肩の荷が下りました。あと1つの方はまだ継続したいので手続きをしないといけないのだけれど、とりあえずこの週末は取り掛かれませんでした。継続すると決めたのだから、今週中にはやりましょう、とここに宣言しておきます。

あとは何だっけ? 2月に入れ替えたPCのセキュリティ手続きだっけ・・・あれ、どうやったらいいんだっけな。そうだそうだもうひとつあった。ANAの3万点以上貯まりまくったマイレージをVポイントに交換すること。これまたセキュリティ厳しいから意外に面倒くさいしそれを入れるファミペイカードがアプリになってから初めての試みだから上手くできるか自信はない。

| | コメント (0)

退会手続

4月以降、年会費納入の督促メールが何度もやってくる学会が2つ。職場がなかなか医局費を使った申請の返金をしてくれない(経理に言わせると「昨今キャッシュレス操作ばかりで扱う現金があまりないから」なんて意味のわからん言い訳をするけれど)というのもあるけれど、学会が年会費納入をキャッシュレス決済のみに一方的に変更してきたのが癪に障るわけです。相手は振込用紙やら多彩な入金の事務的な対応が煩雑だから簡単にしたのだろうけれど、いまだに昭和のアナログ人間としてはあまりカード決済をしたくありません。ホームページに入り込んで個人情報を入力する手続きするうちにフィッシング詐欺みたいのに引っかかりそうで怖いのだと言い訳しながら、むしろほぼ忘れてしまっているパスワードやIDなどを探し出すのが超面倒くさい。今夜こそはと思いながら帰宅するけれど、ちょっと酔っ払うと「まだいいか」と面倒くさい病が炸裂するのであります。そして、そんな日々が続くうちにマジメに冷静に考えてみるわけです。そんな思いをしてまで入会継続しておくべき学会なのか?と。この学会に入り続けている意味は本当にあるのか?と。そう考えると、もはや今が退会の時期なのではないか? と強く思うようになってきました。

ただ、退会手続をするにもホームページに入り込んで手続の場所を探さなければならない。これはこれで面倒くさいわけです。難儀です。

| | コメント (0)

糸魚川の勾玉

「しばらくそれ、首に提げないでいたら?」と出勤前に妻が云いました。石の世界に詳しくハマっている妻が、私に糸魚川から取り寄せた勾玉をくれたのはもう1年以上前のこと。「あなたのお守りなんだからお風呂以外は肌身離さず身につけておいてよ」・・・昨年、いろいろあった年なので私に何か起きるかもしれないと気に掛けた妻が選んだのが糸魚川の勾玉でした。4月の白内障の手術の時にも許可をもらって首にかけたまま手術を受けました。私の左手首にも彼女が選んだ石のリングが巻かれています。これもいろいろ入れ替わってかれこれ2年以上でしょうか。

ところが最近首に見慣れない湿疹が大量に出始め、首辺りのいわゆる”年寄りいぼ”が大量発生し、触ってもじんま疹みたいでちょっと気持ちが悪いし、つい掻いてしまって出血したりというトラブルが目立ち始めました。年休取って皮膚科に行ってみようかとも思ったのだけれど、暑くなったのであえて仕事に行く時以外に勾玉を外してみていたら、首回りのトラブルが一気に落ち着き始めました。首に掛ける数珠状の石がウルシなのでそれにまけたのではないかということになった次第。たぶんそれは正解なのでしょう。もっともこの1年間にはなかったことなのだから、汗などで徐々に溶出してしまったのかもしれません。お守りがないのはちょっと不安ですが、とりあえず勾玉から離れます。

なお、手首の石も世間では何かとトラブルを耳にします。石から出ろパワー(気)は負の方向にも正の方向にも向かうモノ。石なんて眉唾の代表だと鼻を摘まむ人もいますがわたしは石の気の力は信じております。そんなわたしが最近どうも気力が無く疲れ気味になっています。石の輪っかについては細石の中で浄化してもらうことにしました。現在、何度か繰り返しているところ。これでまた活力が戻ってくるといいですが。

| | コメント (0)

”謎の風邪”

わたしの風邪は今世間で流行っているいわゆる”謎の風邪”だったに間違いなさそう。おかげさまで、やっと落ち着きました(まだ、一度咳が出だすとしばらく治まりませんが)。先週は妻の親戚のおばと姪っ子が4日間も来熊して我が家に泊まったので移さないかと心配したけれど、今のところ発症の連絡が届いていないので、大丈夫だったと思っていいのでしょうか。

代わりに、数日前から右の内顎に口内炎ができました。さらに肉が歯の間に挟まって取れなくなりました。都度都度挟まったものは取れるのだけれどなんかものを食べるのが憂うつな日々を過ごしています。体重は増える一方(これは先週のゲストに作ったごちそうが多すぎたに違いないのだけれど)。なんか、この尋常でない陰鬱な日々がいつまで続くのかしらと思うこと自体が憂うつです。

 

| | コメント (0)

風邪、治りませんよ

咳症状がくすぶり始めてかれこれ2週間。なんか、治りませんがね。相変わらず体温は平熱、咳以外の症状はほとんどなく、しばらく絡んでいた痰もほとんどなくなったのだけれど、咳だけが治まりません。ルルアタックを飲んでいたけれど、妻がかかりつけに行ってもらった薬が1回で効いたというので「これ飲みなよ」と渡されたので、それとロキソプロフェンを服用している次第。何もなければどうもないんですけどね、一旦何かのはずみで咳をし始めたら重責してしばらく治まらないわけです。喉が何となくずっともぞもぞしているわけです。

「百日咳じゃないの?」と経験者である妻は云うけれど、たぶん違う。どうも巷では今、こんないつまでも咳だけが治らない上気道感染が流行っていると聞くので、「ぼくだけじゃないのか」と少しだけ安堵するのだけれど、なにしろ人間ドックの結果説明中に咳が出始めると、しばらくまともに話もできない(何かしゃべるとぶり返しそうで)ので、いろんな人に迷惑をかけてしまうのです。これまでの長い人生経験を紐解けばこんな場合はそろそろソフトランディングする時期なのですけれど・・・なにしろコロナ禍以降久しぶりの発症なので、身体も今一つ切れ味がない。若いころは年中風邪をひいていたわたしなのに、きっと免疫の記憶が薄れてしまっているのでしょう。

世間の医療機関は、発熱のない風邪症状にはものすごく冷たい。でも薬局では簡単に風邪薬は売ってくれない。風邪治療難民が巷ではあふれていそうですよ(わたしもまさしくその一人ですが)。

| | コメント (0)

”風邪”ひきましたよ

なんかまともに風邪ひきました。こんなまともな風邪をひいたのはコロナ禍前だったと思うのでもう6年以上前でしょうか。

最初はなんかしつこい空咳。食後だけ空咳が出ていたから逆流性食道炎かと思っていたけれど5月4日の朝から食事と関係なく空咳が出始め、発熱もなくその他の風邪症状もないのでほったらかしていたら6日の夜から少し喉の痛みも感じられ微熱(37.2℃程度以下)も出るようになりまして、7日に仕事に行ったら「念のために今日は休め」と云われました。コロナ禍の頃なら熱がなくても必ずPCR検査させられたものですが、今は職場の健康管理室も感染管理室も相手にしてくれません。家に帰ったら「一応は正式に呼吸器内科受診した方がいいのじゃないか」と妻に諭されて元同僚のクリニックを受診。丹念に診察と聴診をしてくれて「大したことないから抗生剤は要らないでしょう。カロナールとブスコデで様子を見ましょう」と云われて安堵して帰りました。

増悪も改善もないまま様子を見ていたら8日の夕方に職場から帰宅する時に突然の眠気と倦怠感が襲い、試しに検温したら37.9℃が表示されてびっくり仰天。でも早々に入浴もせずに床に着いたらその後の体温は何度計っても37.0℃止まり。でも痰が詰まる感じも出てきたので、どう考えても消炎効果のないカロナールでは太刀打ちできまいと思い、9日から再び市販の普通感冒薬に切り替えました。相変わらず発熱はなく(いつも平熱)症状の増悪は見られないけれどなんか風邪薬は効いてないような気もするところ。痰がらみなのでなんか息切れ感も出てきて、2月に肺がんの手術を受けた友人がふうふう云っているのはこんな感じなのかなとか思うところ。

結局一週間ほどくすぶっている状態なのだけれど、さてさて、これはこれからどうしたらいいもなのだろうかねえ。

 

| | コメント (0)

より以前の記事一覧